ホーム > 連絡先一覧 > 商工労働部産業政策課 > 石川県上海事務所 Ishikawa Prefectural Government Shanghai Representative Office > ―中国で頑張る石川人 2005年8月―
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福島さん
艾欧北菱横山(上海)貿易有限公司の福島真一郎です。生まれは東京ですが幼いころから大学までずっと内灘町で過ごしました。上海に赴任して約1年になります。
私が初めて中国へ来たのは学生時代の1990年北京での語学短期留学でした。当時は天安門事件の翌年ということもあり、まだ北京市内は戒厳令が敷かれていたのです。北京を始め主要都市の至る所に人民解放軍が立っており、何とも言えない緊張感があったことを覚えています。その際上海にも来ましたが、風景は今と全く異なっており、現在の上海のシンボルである東方明珠タワーはなく、外灘の夜景も今ほど華やかなものではありませんでした。その後、出張などで何度か上海へ来るようになり、毎回街の変化に驚かされました。上海の建設ラッシュは有名なことですが、実際、自分自身の目で見ると圧倒されるものがあります。現在の上海の街並みは15年前には想像もできなかった光景です。また、景色だけでなく中国国民の意識も当然変化していると思います。数年前までは欧米、日本に追いつきたいという意識が見えていましたが、最近では比較されたいという意識に変化してきているように感じます。
社内の様子
現在勤務している艾欧北菱横山(上海)貿易有限公司は、石川県の企業である株式会社アイ・オー・データ機器、北菱電興株式会社、株式会社横山商会との三社共同出資で2004年7月に設立されました。事業内容はアイ・オー・データ機器製品(パソコン周辺機器)及び各出資会社製品の販売、そして各出資会社の生産の為の部材調達等です。
中国と言えば日本からの地の利や、日本との人件費の格差を利用して「生産は中国」、「消費は日本」と言う生産拠点のイメージでしたが、最近は、「巨大な消費市場」としての小売業やサービス業の進出が多くなってきております。それらは全て、ここ中国の中国人向けへの販売なのです。当社も当然ながらこの「巨大な消費市場」を狙って進出しました。
至る所で良く耳にするのは、「日本製品は価格が高くても品質が良いので売れる」と聞きます。実際そうなのでしょうか?私が感じているのは日本の高価格、高品質製品が売れるのではなく「ブランド力」「商品の差別化」があるからこそ売れると思っています。
「ブランド力」とは、SONY, Panasonic, SAMSUNG, LG, CANON, SHARP, NEC・・・等の誰もが知っている有名メーカーです。上海の街を歩けば至るところにメーカーの看板、ポスターが張られており中国国民の目を引いています。特に韓国のSAMSUNG, LGに関してはSONYと引けを劣らないほどのブランドの確立を果たしました。当社もこの「ブランド力」の確立に試行錯誤しております。
日本市場で売られている商品はどちらかと言うと付加価値のある商品が多いです。しかし、その付加価値のある商品を中国市場で販売しようとしても全く受け入れられない場合があります。では、中国に無いものを販売してはどうか?と思いがちですが、これも文化・習慣を理解し市場のニーズに合ってこそ初めて販売の可否が検討できるのではないかと思っています。つまり日本人が思う良い商品が必ずしも中国で売れるとは限らないのです。我々は市場ニーズに合った特徴のある商品を投入し、いかにその良さを知ってもらい浸透させられるかが勝負だと思っています。「販売拠点」になりつつある上海、ますます今後も目を離せないような気がします。今年一年だけでも相当な変化が期待されることでしょう。
上海ショールーム
最後に上海と北京にある当社のショールームをご案内させて頂きます。皆様のご来店をお待ちしております。
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