ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 県議会の議案説明要旨 > 議案説明要旨(令和2年第1回県議会定例会) - 令和2年2月25日 - 4.「成長する農林水産業と農山漁村づくり」について
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近年、食に対する価値観が多様化する中、本県においては、市町や関係団体とも連携し、他にはない優れた特長を有する農林水産物を生み出し、価値を高める取り組みを進めてまいりました。昨年には、ルビーロマン、エアリーフローラ、のとてまり、能登とり貝が初セリで過去最高値を更新するなど、市場から高い評価をいただき、県内外の消費者や多くの観光客を魅了しているところであります。また、酒米の新品種「石川酒68号」については、愛称を石川酒米「百万石乃白」とし、これを用いた大吟醸酒がこの春に市場デビューすることとなっております。
こうした中、市場の動向を踏まえ、本県固有の気候や風土、質の高い伝統文化や技を積極的に活用し、農林水産物のさらなるブランド価値の向上を図ることにより、農林水産業を産業として飛躍させるとともに本県の魅力向上にもつなげるため、農林水産物のブランド化を推進する全国初の条例として、「石川の特色ある農林水産物を創り育てるブランド化の推進に関する条例」を今議会に提案しております。
ブランド化に意欲ある産地の優れた特長を有する農林水産物を「いしかわ百万石食材」として認定し、特に、本県の農林水産物のブランドイメージをけん引するものを「百万石の極み」として、生産拡大と販路開拓を産地と一体となって強力に進めてまいります。また、「百万石の極み」を目指し、さらなるブランド価値の向上を図ろうとするものを「百万石の恵み」として、専門家を派遣しブランド戦略の策定を支援するなど、意欲ある取り組みを後押ししてまいります。
加えて、県内外に「いしかわ百万石食材」を積極的にPRすることとしており、こうした取り組みを戦略的に推進するため、農林水産部に「ブランド戦略推進室」を設置することといたしました。
このように、農林水産物のブランド化について、条例、予算、組織の三位一体で取り組みを強力に推進してまいります。
他産業と連携した農林水産業の収益性の向上につきましては、水稲生産において、直播栽培と農業用ブルドーザを組み合わせることにより生産コストの四割削減を達成したところであり、来年度からは、いしかわ耕稼塾に農業用ブルドーザを用いた研修を行うコースを開設するなど、普及に向けた取り組みを進めてまいります。
また、林業の分野において、木材流通の低コスト化を図るため、川上の木材生産者と川下の製材所等が日々の木材の需給情報を共有し、市場を介さず直接取引を行う「木材需給マッチングシステム」の構築に取り組んでおり、来年度から国のプロジェクトを活用し、県内全域でシステムの実証試験を行うことといたしました。
また、CSFに感染したイノシシが発見された区域においては、国の方針に基づき、ジビエの利用を自粛いただいておりますが、感染していないイノシシのジビエの利用を促進するため、今般、国の事業に協力し、捕獲イノシシの簡易検査手法を確立するための実証を行うことといたしました。
今後とも、国の知見や他県の取り組みを踏まえ、市町や関係団体と連携しながら、対策に万全を期してまいります。
これまで実施してきた一連のCSF対策を踏まえ、農業に係る振興策と安全を図るための施策を一体として実施し相乗効果を上げるため、農業安全課と関係課の業務を再編することといたしました。特に、能登牛をはじめとする畜産物の生産振興を図るとともに、CSF等の家畜伝染病対策に係る体制を強化するため、生産振興から防疫対策までを一体的に推進する組織として、農林水産部に「畜産振興・防疫対策課」を設置することといたしました。
日本海の大和堆周辺海域における外国漁船の違法操業等により水揚げの大幅な減少を余儀なくされている本県のいかつり漁業者に対し、低利の融資制度を創設し、漁業経営の継続を支援することといたしました。
以上
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