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更新日:2023年6月1日

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―上海駐在員便り 2023年6月―

中国で最も住みやすい都市 大連

  中国東北部の遼寧省遼寧半島に位置する大連市は、歴史的に日本ととても関係が深く、経済的な繋がりも強いことから、中国の中でも日本人にとって馴染みのある地域かと思います。仕事や観光で現地へ訪れたことがある方もいるかもしれません。今回、大連市政府や県内企業への訪問、他県事務所等との情報交換を兼ねて大連に行って参りましたので、この場をお借りして大連の紹介をさせていただきたいと思います。

  大連市は北緯約38度に位置し(仙台市とほぼ同じ)、面積は12,573㎢(新潟県に相当)、人口約600万人(千葉県とほぼ同じ)の都市で、貿易総額に占める日本の割合は国別第1位でおよそ20%を占めています。市内の在留邦人は約3,500人(2021年10月時点)、進出日系企業数は約1,850社(2020年10月時点)となっており、こうして数字を並べてみると、日本の東北地方あたりに位置する大都市で日本人が比較的多いところ、とイメージが沸くかもしれません。

  私もそのような漠然としたイメージでおりましたが、中心地からおよそ10kmの距離にある大連周水子国際空港に降り立つと、敷地ぎりぎりまで立ち並ぶマンションや高層ビルが見えてきて、想像以上に都会の大通りに降りていくような感覚になります。そして中心部へ入ってくると、日本統治時代に建てられた建築物があちらこちらに目に入ってきて、一転して一気にレトロ感溢れるモードに。大連賓館(ホテル)や大連駅、中国工商銀行、市庁舎等はいずれも当時つくられた建物ですが、それがそのまま残っているだけでなく、当時とほぼ同じ使われ方が現在でもされているというのが少し驚きです。そして、穏やかな海や丘陵地、程よい湿度など自然環境豊かな土地は、中国で最も住みやすい都市とも言われ、また世界ベスト500にもランクインしているというのは、実際に来てまだ1日も経っていない段階ですでに納得です。

■大連経済技術開発区

  1984年に中国で最初に設置された開発区で、日系企業や日本人駐在員の多くはこのエリアに集積しています。市中心部からは少し離れて25km、空港から18km、港から7kmの距離にあり、この開発区への外資誘致、とりわけ日系企業誘致の政策により、ここ大連は中国を代表する経済都市として発展を続けています。

  企業にとってみると、この開発区へ進出するメリットは大きく3つあると考えます。

  1つは物流です。半島は冬でも凍らない、いわゆる不凍港で、深い海域に囲まれ、食糧埠頭や石炭港、漁港など6つのエリアからなる大連港は世界と繋がる玄関口の役目を果たしています。県内企業含め、進出する日系企業の多くは対日輸出加工型ですが、日本を始め多くの国へのアクセスをカバーしている点が、進出に向けた大きなアドバンテージであるといえます。

  2つ目は、豊富で高資質の労働力です。市内には20の大学があり、毎年1万人の卒業生、9万人の中高等学校卒業生がおります。そして大連は、日本語を第1外国語として学ぶ学生が多いため普及率が高く、日本語人材は上海よりも多いと言われるほどです。もちろん、人件費が高騰しているのは大連も同じですが、それでも華東華南地域に比べるとまだまだ魅力的であるといえます。

  そして3つ目は、恵まれた気候と新日的な土壌です。大連の気候は、北京と比較して夏は涼しく、冬は暖かい海洋性の特長をもった大陸性気候です。夏は30℃後半になることはなく、大連より緯度が高いハルピンや内モンゴルから避暑地として大勢の人がやってくるそうです。そして親日的な文化が育まれており、治安の良さや日本食レストランの多さ(市内に1,000件超)、開発区には日本人学校もあるため駐在員にとっても安心して生活できる環境が整っているのはとても重要です。

  大連と石川県の繋がりでいいますと、金沢市と大連市、七尾市と大連市金州新区、内灘町と大連市旅順口区、がそれぞれ姉妹友好提携都市を結んでおります。大連市政府を訪問した際には、2023金沢マラソンの招待枠を頂いているという話が話題になりました。また、訪問したのが能登地方の地震の直後であったため、みなさん石川県のことを大変心配されておりました。何か助けになることがあればいつでも頼ってほしいと。

  そして、大連に進出している県内企業の方も、これからようやくアフターコロナを迎え、今年は3年ぶりの●●が多い、と話をしており、久しぶりの関係者の往来や観光客が戻って活気が湧いてくることを大いに期待している様子でした。

  みなさんも、もし機会がありましたら、さくらんぼや海鮮などが美味しい時期に大連にお越しになってみてはいかがでしょうか。

(写真1:大連市政府への訪問)

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(写真2:大連市政府庁舎外観)

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(写真3:大連賓館外観(ホテル))

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お問い合わせ

所属課:商工労働部産業政策課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1511

ファクス番号:076-225-1514

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