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更新日:2022年11月11日

―上海駐在員便り  2022年11月―

中国伝統料理のひとつ「淮揚料理」とは

    みなさん、淮揚料理(わいようりょうり)と聞いて、どのような料理かピンときますでしょうか。中国料理といえば、辛さのバリエーションが豊富な「四川料理」、食材が豊富で飲茶発祥の地でもある「広東料理」、北京ダックに代表される「北京料理」やその原型で白濁スープが特徴の「山東料理」、上海ガニや蒸し料理が絶品な「上海料理」といったところが有名かと思います。それらに比べ、淮揚料理は日本で取り上げられることも少なく、あまりイメージが沸かないかと思いますが、地理的に近い上海料理の原型であるともいわれ、実は食べたことのある人も多いかもしれません。日本人にも馴染みのある肉団子スープや、エビ・卵・グリーピース等が入った五目炒飯は、代表的な淮揚料理のひとつとして位置付けられています。

  今回、9月22日~23日の日程で、在上海日本国総領事館および淮安市人民政府(わいあんし)主催の日中文化交流イベント「2022日中美食文化交流」に参加するため、淮揚料理発祥の地である江蘇省淮安市へ行ってまいりましたので、この淮揚料理と当地域のビジネスチャンスについてご紹介したいと思います。

■淮安市

  中国江蘇省の中西部にある淮安市(わいあんし)は、上海から飛行機で約1時間(新幹線で約2時間半)、同じく北京から飛行機で1時間半(新幹線で3時間半)の位置にあります。長江や黄河に次ぐ第三の大河である「淮河(わいが)」流域にあり、古くから交通の要衝として栄えてきました。中国の南北では地理や気象条件などが異なり、伝統的にこの淮河を境界線として北側を華北、南側を華南と区分されてきたことから、南北の文化や慣習が混ざり合っている地域でもあります。そして、淮河からあふれた水で拡大した「洪沢湖(こうたくこ)」は、中国における面積第4位の淡水湖となっており、この地域の生活や産業に非常に重要な役割を担っております。

  その地理的要因が淮安市の食文化を形づくり、中国では古くから“美食の街”として知られ、2021年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)におけるユネスコ創造都市ネットワーク(UCCN)に食文化分野での加盟が認められました。

  2022年は日中国交正常化50周年に当たる節目の年ですが、その礎を築いた中国初の首相である周恩来の故郷でもあります。

■淮揚料理

  淮揚料理の特徴をざっくりいうと、素材の味を生かし、あっさりとした味付けで調理し、そして芸術作品を思わせるように色鮮やかに盛り付けして五感で楽しむ料理といえます。そう聞くと、どこか石川県の食文化とも通じるところがあるように思えてきます。

上海ガニはとても有名ですが、実はメインの産地は隣の江蘇省にあり、中でも淮安市の洪沢湖産は良質であると人気が高く、淮揚料理の一つとされています。旬は、10~11月が雌、12月~1月が雄といわれ、残念ながら今回の訪問では食べることができませんでしたが、是非とも一度は現地で新鮮なものを堪能してみたいものです。

  同じ甲殻類で、ザリガニも有名な食材となっています。ザリガニと聞くと、「え・・・?」とネガティブなイメージを持たれる方が多いと思いますが、これが食べてみると、エビのように肉質は柔らくふっくらしており、(こう言っては失礼ですが)意外にも美味しく頂けました。市南部の盱眙県(くいけん)流域の洪沢湖で大規模に養殖されており、中国全土に出荷されています。盱眙ザリガニ協会のデータによると、人口80万人のうち、およそ8分の1がザリガニに関係する仕事に従事しているのだとか。

  産地の農産物である「香蒲(ガマ)」と言われる水草の茎や根を使ったもので、「開洋蒲菜(かいようがま)」と呼ばれる料理も有名です。甘くてシャキシャキした食感で、若いタケノコに似たような味わいがありとても美味しかったです。地元の方によると、淮安産のものは茎が長くて頑丈なため、煮たり焼いたり様々に調理しても、食感や風味がきちんと残るのが特徴のようです。

  他にも様々な料理があり、歴史も長いことからメニュー数は1,300種類を超えると言われ、産地を一度訪問しただけではとても把握しきれない奥深さを持つ食文化であることを感じました。

■ビジネス環境

  中国の中心といえば、北京、上海、深圳、重慶といった地域ですが、淮安市はこれら地域と空路・高速鉄道・高速道路・水路で直接繋がっており、便利な交通基盤が整っています。また、市内に3つの大学と5つの高等専門学校があり、毎年4万人を超える卒業生がいることから、人的資源にも恵まれています。さらに、病院やクリニックなど医療機関は850件を超え、うち総合病院は40件を擁することから、医療水準も高く、住環境においても一つの安心材料になります。

  一方で、まだ日系の進出企業は限られていることから、今後の投資拡大が期待され、伸びしろが大きい地域であるともいえます。今回会議に参加した日系食品企業の幹部らからは、「今後の販路拡大、新規出店、業務提携等の可能性を感じる。ビジネス拡大の地域として検討していく」との声も聞かれました。

  石川県とどこか似た食文化を持ち、今後の経済発展が有望な淮安地域をこれから注目していきたいと思います。

(写真1:日中美食文化交流会の様子)

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(写真2:鳥の形につくられた菓子;交流会場にて)

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(写真3:淮揚料理の一つである香蒲(ガマ)料理)

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お問い合わせ

所属課:商工労働部産業政策課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1511

ファクス番号:076-225-1514

Email:syoukou@pref.ishikawa.lg.jp

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