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更新日:2017年1月25日

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見附島

見附島

珠洲市宝立町鵜飼壱字45

mitsuke

県指定天然記念物及び名勝 平成29年1月24日指定


見附島は、能登半島北東域の飯田湾に臨む海岸から約150m離れて位置する小島(全長162.5m、最高所の標高29.5m)であり、北西方向に長軸をもった菱形で頂上部にはあまり起伏が無く平坦な形状を持つ。名称の由来は、弘法大師が布教のため佐渡から能登へ向かう際に最初に発見したことに因むという伝承がある。また、島の外形が軍艦に似ていることから軍艦島とも別称されている。
その地質は能登半島北東域に散在する新第三紀中新世後期の泥岩~珪藻泥岩(飯塚珪藻泥岩層)よりなる堆積構造を持つ。この特異な外形を持つ島の形成は、見附島周辺に所在したであろう断層、堆積構造を主とする地質構造及び長年による風化・浸食作用によると考えられる。また、地域に分布する岩層も深く関わっており、能登半島北東域における地形の形成過程を知る上で大変貴重な地質学資料である。
頂上部の植物群落は照葉樹林であり、タブノキ、ヤブツバキ、モチノキなどの照葉樹が優占している。植物相に出現している種組成の標徴種から、シダ植物のイノデは記録されていないが、イノデ-タブノキ群集に分類される。北緯37度を越える緯度にあって、なお照葉樹林が成立している点において、植生地理学上貴重で重要な植物群落である。
その姿は周辺各所から望むことができ、おだやかに広がる海に孤高して季節を問わず緑の植物を冠して浮かんでいる景観は見事であり、江戸時代に記された『能登名跡志』に「風景たぐひなき地なり」と謳われているように、古くからよく知られた名所であったことがわかる。現在も毎年多くの観光客が訪れる石川県の代表的な景勝地であり、能登のシンボルとして慕われている。
このように、見附島は大変に貴重な地質学資料であり、植生地理学上も重要な植物群落である。また、古くから知られた名所であり、石川県を代表する景勝地であることから、天然記念物及び名勝として指定し、その保存を図る必要がある。 

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

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