緊急情報

閉じる

現在、情報はありません。

ホーム > 観光・文化・スポーツ > 文化・芸術 > 文化財 > 石川の文化財 > 史跡・名勝・天然記念物(県指定) > 大谷ののとキリシマツツジ・赤崎のとキリシマツツジ

印刷

更新日:2010年9月21日

ここから本文です。

大谷ののとキリシマツツジ・赤崎のとキリシマツツジ

大谷ののとキリシマツツジ

珠洲市大谷町57字33甲地

県指定天然記念物  平成18年4月7日指定

キリシマツツジは、ツツジ科ツツジ属の野生種であるミヤマキリシマとヤマツツジの交雑種とされる。「のとキリシマツツジ」は、その一品種とみられる。江戸時代、全国的にツツジの栽培が盛んとなった際に、九州南部などから能登に伝えられたキリシマツツジが、能登の厳しい風土にあわせて変異し、今日では九州南部のキリシマツツジとは、花の大きさや形状などで、異なる特徴をもつに至ったと考えられている。開花時期は、5月上旬から中旬であり、鮮やかな深紅色や紫色の花が能登の山野を華やかに染めあげる。
「のとキリシマツツジ」は、成長が極めて遅く、長い年月をかけて能登 の人々が大切に守り育てた花である。能登の人々との深い係わりについては、例えば、奥能登一円で、幸せを呼ぶ花として、嫁入り時に花嫁に持たせたとの伝承が残ることからも知られる。
珠洲市大谷町西谷地内の池上家にある「大谷ののとキリシマツツジ」は、江戸時代末頃に、能登町宇出津にて入手した古木を船で運んだものである。
各株の樹幹は、根元から10本前後に分岐しており、樹高3.5~4m、枝張り3~5.1mを測る。また、3株を合わせた枝張りは9~12mであり、幹や枝が四方に大きく延びることから、開花時期には極めて壮観を呈する。樹齢は300年を越えるものと推定される。
「大谷ののとキリシマツツジ」は、歴代の所有者が大切に守り育ててきた、能登地方を代表する優れた樹形をもつ名木であり、文化財的価値は高く、 天然記念物に指定し、その保護を図ることが必要である

 

赤崎ののとキリシマツツジ

輪島市赤崎町ロ6番地

県指定天然記念物  平成18年4月7日指定

キリシマツツジは、ツツジ科ツツジ属の野生種であるミヤマキリシマとヤマツツジの交雑種とされる。県内では、特に能登地方に多く分布する「のとキリシマツツジ」は、その一品種とみられる。
輪島市赤崎町地内の小坂家にある「赤崎ののとキリシマツツジ」は、嘉永6年(1853)に、加賀藩十三代藩主前田斉泰が、幕府の異国船打払令に呼応して約700人の家来と、能登地方沿岸を巡視した際に、その美観を伝え聞き、訪れるとともに、株分けを所望し、後年、40余名の手により数株を金沢へ運んだとの由緒をもつ名木の子孫である。
現存する1株は、樹幹は根元から15本前後に分岐しており、樹高3m、株束周囲径0.45m、枝張り4.4mを測る。成長が緩やかなために小振りであるものの、古木としての風格をもつ。また、5月上旬から中旬の開花時における大振りで鮮やかな深紅色の花と、周辺の緑とのコントラストは、目を見張るものがある。なお、北側に近接して、藩主の腰掛け石と、それを顕彰した石碑が残り、藩主休憩所跡と伝えられる。
 「赤崎ののとキリシマツツジ」は、能登地方を代表する由緒を誇る名木であり、文化財的価値は高く、天然記念物に指定し、その保護を図ることが必要である

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報はお役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?

同じ分類から探す