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白山市平加町
(安産川下流の永代橋から上流500mの範囲)
県指定天然記念物 平成16年1月30日指定
トミヨは、トゲウオ目 トゲウオ科 トミヨ属の淡水魚で、国内の自然分布域としては、北海道から青森・秋田・山形・新潟・富山・石川県にかけて生息しており、県のレッドデータブックでは絶滅危惧1 類に分類されている。
石川県では、主に、白山市平加町を流れる安産川の永代橋から上流500mの区間に生息しており、地元では「ハリンコ」と呼ばれ親しまれている。体長は5~6cmで、背に7~10本のトゲと、胸から尾にかけて30~36枚の鱗板が並んでおり、オスは川藻でピンポン玉状の巣を作るという特徴がある1年魚である。
生息地の条件としては、湧き水の出る小川で、年間を通じ水温が低く、かつ水温の変化の少ない場所で、産卵に利用する巣を造るため、流れの緩やかな水草(フサモ・バイカモ)が繁茂する場所を好むが、それだけに河川の汚濁等、環境の変化の影響を受けやすく、近年、その生息地域は極めて限定されてきている。
安産川に生息するトミヨは、生物地理学的に見た場合、国内の自然分布の南限とされており、極めて貴重な種であることから、保存する価値を認め、天然記念物に指定し、その保護を図るものである。
白山市瀬戸イ98番地
県指定天然記念物 平成16年11月30日指定
イチョウは、中国原産のイチョウ科イチョウ属の落葉高木で、針葉樹と同じ裸子植物である。暖温帯から冷温帯下部(南部)にかけて広く植裁され、街路樹や庭木として、あるいは寺社の境内などに多く見受けられる。
白山市瀬戸地内の国道沿いにある瀬戸神社境内に立つ「瀬戸の夜泣きイチョウ」は、樹高35.0m、幹周9.8mで、県内では七尾市の「伊影山神社のイチョウ」(県指定天然記念物)と並ぶ最大級のイチョウである。樹齢については500年以上と推定される。
「夜泣きイチョウ」の名前の由来は、昔、この樹上に棲みついた天狗が、夜になると時々大きな声で泣いたとの説話によるものである。また、江戸時代の終り頃にできたとされる地元の民謡「おおつえくずし」にも名所の一つとして“瀬戸のいちょの木”と謡われるなど、古くから親しまれてきた。
このイチョウは、手取川上流の標高340mの豪雪地域で500年以上の長い年月をかけ巨木に成長した実例として、学術的にも貴重であり、文化財的価値が高いため、天然記念物に指定し、その保護を図ることが必要である。
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