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江戸時代中期
羽咋郡志賀町町30-63
指定面積 約750平方メートル
県指定名勝 昭和53年12月21日指定
当家は、能登国の守護畠山氏の重臣の一人、平式部大夫の子孫と伝えられ、江戸時代には天領の大庄屋を勤めた。
屋敷から眺める池泉観賞式の書院庭園で、池泉と四季を通じて青苔に覆われた築山からなる枯淡静寂のたたずまいである。敷地は、南西から東南に面した鉤形になっており、現存する書院とともに、江戸中期における天領大庄屋時代の面影を偲ぶに足る格式を伝え、能登地方の代表的な民家の庭園としてよく保存されている。
本庭の地割は、やや書院寄りに池があり、後部になだらかな築山があって、三尊石などが配され、池の手前にはやや大ぶりの飛石が配されている。
庭の中心部に位置する枯滝石組は上下二段になっており、とくに、下段の石組は三尊式滝石組で、この地方では稀にみる技術的に優れた手法がとられ、本庭中一の豪華さと風情をもっている。
昭和60年「石川県の文化財」より
江戸時代後期
金沢市尾山町11-1
指定面積 約800平方メートル
県指定名勝 昭和53年12月21日指定
尾山神社が建てられた明治6年(1873)以前は、加賀藩主の別邸金谷御殿のあったところで、現在の庭園は、江戸末期から神社の創立までの間に作庭されたと思われる。辰巳用水を分流して当庭に水を引き入れた池泉回遊式の庭園であるが、藩邸としての書院庭園の形式をそのまま伝えている。
池泉を中心に、中島とそれを結ぶ種々の形の趣向を凝らした橋が架けられ、背後に小高い築山があり、池畔に迫っている。東南部の上流部には、滝口を設け、数段の流れを造り、池泉に導かれている。
この庭の各部には、楽器にちなんだ命名が多く、神社にかかわりの深い雅楽を象徴的に表現している。池泉の島は、中央の手前に笙島、その背後に鳥兜島、琵琶島と三島を配し、島々を巡る形で、図月橋・琴橋・八ツ橋などが架けられている。左手奥には、滝石組があって、その名称を「響音瀑」と称し、美しい水流が音をたてて池泉へ流入している。対岸の大木の茂る築山が庭園の背景となっており、市街地中央部にかかわらず幽邃の境地を形づくっている。
昭和60年「石川県の文化財」より
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