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更新日:2010年8月11日

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「石川県白山自然保護センター研究報告」(第31集)要約

「白山山頂部における新白山火山本質岩塊の岩石記載学的特徴」

酒寄淳史・東野外志男・中塚妙子
新白山火山の活動でも比較的新しい時代の噴火で放出された本質岩塊は、オージャイト微斑晶に富むグループと同微斑晶に乏しいグループに分けられた。後者の方がより広範囲、高頻度に放出したと推定された。またオージャイト微斑晶についての特徴は、本質岩塊と湿原中の火山灰を放出した活動を対比させる際に、有効な判断材料の一つとして活用できる。

「白山山頂部における新白山火山本質岩塊の岩石記載学的特徴」(PDF:376KB)

「白山火山直下の地震の精密震源決定と震源メカニズム」

平松良浩・酒井主計・高橋直季・石原吉明・本多  亮・臼井佑介・古本宗充・東野外志男  
白山山頂部と山麓部に臨時観測点を設置することにより、マグニチュード1.0以下の微小地震も検知可能となり、その結果白山直下の震源は深さが海面下0~2kmに集中した。観測点補正やDouble Difference法による震源再決定により、山頂直下では深さが海面下0~1kmに震源がより集中することが明らかになった。震源メカニズムは横ずれ断層型で主圧縮軸は北西-南東の方向で、広域水平圧縮応力の方向と調和的である。

「白山火山直下の地震の精密震源決定と震源メカニズム」(PDF:280KB) 

「砂防新道における登山道の侵食量」

小川弘司・佐川貴久
白山の登山道で、利用者が特に多い砂防新道上の標高1,860m地点で、登山道の横断面計測を行い侵食過程について検討した。その結果、登山者が登山道から踏み出すことで形成された「踏み分け道」での侵食が進み、登山道が徐々に拡大されていくことが推定された。

「砂防新道における登山道の侵食量」(PDF:227KB)

「別山・市ノ瀬道および観光新道で確認された希少ラン科植物」

野上達也
別山・市ノ瀬道及び観光新道のブナ帯での希少ラン科植物の分布について、2002年から2004年にかけて調査した。その結果、石川県の絶滅のおそれのある野生生物<植物編>(2000)の絶滅危惧I類のショウキラン、絶滅危惧Ⅱ類のコケイランとノビネチドリが確認された。

「別山・市ノ瀬道および観光新道で確認された希少ラン科植物」(PDF:34KB)

「ウリハダカエデ(カエデ科)の訪花昆虫」

富樫一次
ウリハダカエデに飛来した訪花昆虫は、ハチ目が23種、コウチュウ目が6種、ハエ目が1種の計30種であった。コウチュウ目の昆虫は開花初期(5月上旬)に、ハチ目のハナバチ類は開花初期より中期(5月下旬から6月上旬)に飛来していた。

「ウリハダカエデ(カエデ科)の訪花昆虫」(PDF:23KB)

「ウバユリ(ユリ科)の訪花昆虫について」

富樫一次
ウバユリに飛来した訪花昆虫を調べた結果、5目12種を記録した。このうちハサミムシ目、カメムシ目およびコウチュウ目に属する昆虫類は花の内部に入り込んでいたが、ハチ目・ハエ目は花の周辺を飛び、花の内部に入らなかった。

「ウバユリ(ユリ科)の訪花昆虫について」(PDF:25KB)

「白山麓の森林,草地および畑地における地表性ゴミムシ類 (オサムシ科およびホソクビゴミムシ科)集団の種構成」

平松新一
白山麓の環境の異なる6地点において地表性ゴミムシ類の調査を行い、オサムシ科およびホソクビゴミムシ科に属する59種2,853個体を記録した。出現種や種ごとの採集密度は環境ごとに異なりを見せ、ゴミムシ類が環境を選択して生息していることが推察された。

「白山麓の森林,草地および畑地における地表性ゴミムシ類 (オサムシ科およびホソクビゴミムシ科)集団の種構成」(PDF:148KB)

「スウィーピング法による金沢市角間丘陵の甲虫相調査.
2.アリモドキ科Anthicidae」

高田兼太・中村浩二
金沢市角間丘陵において、甲虫相の調査を行った結果、4種72個体のアリモドキ科が採集された。このうち採集個体の多かったアカホソアリモドキとキアシクビボソムシについては、個体数の季節変化や生息地の空間分布に特徴があった。

「スウィーピング法による金沢市角間丘陵の甲虫相調査.2.アリモドキ科Anthicidae」(PDF:141KB)

「石川県におけるツキノワグマの出没と捕獲(2004年)」

林  哲・野崎英吉
2004年に県内の18市町村400地区でクマが異常出没し、5月から11月までの間に166頭が捕獲された。このうち、9月から11月までの2か月間に多く捕獲され(141頭、85%)、標高100m以下の里山地域で多く認められた。捕獲された雌雄の比率は、雄107頭(64%)、雌58頭(35%)、不明1頭で雄が多い傾向があった。また、子連れの母グマも認められたので里山でクマが繁殖している可能性が示唆された。

「石川県におけるツキノワグマの出没と捕獲(2004年)」(PDF:410KB)

「石川県におけるツキノワグマの移動放獣試験(2000年~2004年)」

上馬康生・野崎英吉
発信機を装着して移動放獣したクマの追跡調査を行ったところ、6頭のうち5頭について情報が得られた。そのうち1頭については、2004年秋の大量出没時に、放獣場所から直線距離で27km離れた集落で捕獲された。3頭については奥山に移動放獣したあと、捕獲場所や集落へは下りてきていないので、放獣の効果があったと判断された。

「石川県におけるツキノワグマの移動放獣試験(2000年~2004年)」(PDF:284KB)

「白山麓焼畑出作り民の山地語彙  その2―狩猟中心に―」

橘  礼吉・山口一男
白山麓旧白峰村の猟師により伝承されていたクマ猟に関する語彙や猟場地名をまとめた。猟場地名には屋号や人名を冠したものや当地の植生や地形を表したものなどがあり、猟場の分布は標高2,000m近くに達し、また他町村や他県へ越境して狩猟が行われていたことがわかった。

「白山麓焼畑出作り民の山地語彙  その2―狩猟中心に―」(PDF:1,014KB)

「白山自然保護調査研究会」平成15年度委託研究事業成果要約

白山自然保護センターが白山自然保護調査研究会に委託している委託研究事業の平成15年度分成果要約。

「白山自然保護調査研究会」平成15年度委託研究事業成果要約(PDF:25KB)

ダウンロード

「石川県白山自然保護センター研究報告」(第31集)(PDF:3,213KB)

 

お問い合わせ

所属課:生活環境部白山自然保護センター 

石川県白山市木滑ヌ4

電話番号:076-255-5321

ファクス番号:076-255-5323

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