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更新日:2016年12月14日

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「石川県白山自然保護センター研究報告」(第35集)要約

「白山山頂部の御前峰稜線南斜面に形成されたガリー」

東野外志男・遠藤徳孝・村中克弘
2007年に御前峰の稜線から南斜面にかけて、白山火山のテフラ中にガリーが形成された。延長が56mで深さが最大で30cm、上流部では側壁がほぼ鉛直の形状をなしていた。ガリーは8月27日から9月8日の間に形成された可能性が高く、8月上・中旬の比較的長期間(約14日間)続いたほぼ無降水と高い気温による乾燥と、その後の8月下旬~9月上旬の多量で強い降雨が、ガリー形成の要因と考えられる。上流部のガリーにみられるほぼ垂直の側壁は、テフラ層下部に生じた浸透水が通るパイプと、その後のパイプの天井崩落によって形成された可能性が高い。

「白山山頂部の御前峰稜線南斜面に形成されたガリー」(PDF:1,859KB)

「白山高山帯・亜高山帯における低地性植物の分布について(6)‘雑種オオバコ’と‘外来タンポポ’の分布」

野上達也・中山祐一郎・柳生敦志
オオバコとハクサンオオバコの雑種(雑種オオバコ)が、南竜ヶ馬場キャンプ場に分布していた。雑種オオバコは種子繁殖によって分布範囲を広げる可能性があるので、付近のオオバコとともに優先して駆除するべきである。また、南竜ヶ馬場にはセイヨウタンポポが、室堂では多数のアカミタンポポが生育していた。これらの外来タンポポは、本来生育している高山植物であるミヤマタンポポの生育地を奪う可能性があるため,早急に除去するべきである。

「白山高山帯・亜高山帯における低地性植物の分布について(6)‘雑種オオバコ’と‘外来タンポポ’の分布」(PDF:1,611KB)

「白山地域のツキノワグマの行動圏と冬眠場所の年変化」

上馬康生・山田孝樹
GPS受信機及びVHF発信機を装着したクマを2006年9月~2008年9月まで追跡し、行動を明らかした。その年の堅果類等の豊凶の違い,冬眠場所の違い,春の採食地への移動により行動圏が変化するものの,3年間の行動圏のコアエリアに大きな違いはなかった。全期間での行動圏面積は25.26k平方メートルであり、冬眠期間は2006年11月8日~2007年4月20日の163日間であり,2006年と2007年の冬眠場所は直線距離で約6.6km離れた異なるところであった。

「白山地域のツキノワグマの行動圏と冬眠場所の年変化」(PDF:1,752KB)

「白山地域のツキノワグマの日周行動と季節的行動様式の変化」

山田孝樹・上馬康生
クマの行動様式を明らかにするためGPS受信機及び活動量センサーを装着して調査を行った。1日の中で最も活動が活発になるのは日の出、日の入りの黎明薄暮の時間帯で、1日の平均活動時間は12時間32分となり、主に昼間に活動をする昼行性の活動様式であった。活動時間は冬眠明けから徐々に長くなり夏期に最も長く、その後秋期にかけて短くなった。また冬眠期間中に活動量が不定期に多くなる事があり、冬眠中も何らかの活動を行っているものと推測された。

「白山地域のツキノワグマの日周行動と季節的行動様式の変化」(PDF:1,564KB)

「石川県におけるツキノワグマの性と年令(大量出没年と平年の捕獲個体の比較)」

林  哲・  野崎英吉・山田孝樹
1973年から2007年までに県内で捕獲されたツキノワグマの歯による令査定した472頭について調査した。平年ではオス62%、メス38%で、大量出没年ではオス69%、メス31%であった。年令は平年では幼獣(0~3才)36%、成獣(4~9才)44%、老齢個体(10才以上)20%であったが、大量出没年では幼獣(0~3才)27%、成獣(4~9才)65%、老齢個体(10才以上)8%で、平年では幼獣が、大量出没年では成獣が多かった。

「石川県におけるツキノワグマの性と年令(大量出没年と平年の捕獲個体の比較)」(PDF:750KB)

「2008年現在の石川県内におけるイノシシの生息情報

小川弘司
2008年現在の石川県内のイノシシの生息情報を取りまとめた。生息情報は金沢市以南の丘陵・山間地に多く,標高で見ると500mまでの範囲に生息情報の8割以上があった。特に能美市・白山市・小松市・加賀市の能美山地・能美丘陵がイノシシの生息分布のコア的な地域であると考えられた。また、津幡町・宝達志水町及び七尾市の情報も得られてイノシシの分布は拡大傾向にあると考えられた。

「2008年現在の石川県内におけるイノシシの生息情報」(PDF:1,258KB)

「2008年現在の石川県加賀地方のブナ科3種の結実状況」

野上達也・中村こすも・小谷二郎・野崎英吉
ブナ、ミズナラ、コナラなど堅果類はツキノワグマの秋季における重要な餌資源となっており、クマの出没予測を行うため、これらの樹種の豊凶について石川県が石川県自然解説員研究会に委託し、2008年の調査結果をまとめた。各種約20か所の調査の結果、雄花序の落下量調査では、ブナが大凶作、ミズナラが凶作、コナラは並作で、着果度調査ではブナが凶作、ミズナラが豊作、コナラは並作という結果であった。また、2008年は、2004年及び2006年に発生したようなクマの大量出没は生じなかった。

「2008年現在の石川県加賀地方のブナ科3種の結実状況」(PDF:1,410KB)

「白山自然保護調査研究会」平成19年度委託研究事業成果要約

白山自然保護センターが白山自然保護調査研究会に委託している委託研究事業の平成19年度分成果要約。

「白山自然保護調査研究会」平成19年度委託研究事業成果要約(PDF:638KB)

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「石川県白山自然保護センター研究報告」(第35集)(PDF:7,340KB)

 

お問い合わせ

所属課:生活環境部白山自然保護センター 

石川県白山市木滑ヌ4

電話番号:076-255-5321

ファクス番号:076-255-5323

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