知事の発言集 - 知事の窓 - 2004年新春号

お節料理は思い出のスローフード

県民の皆さま、新年おめでとうございます。お正月はいかがお過ごしになりましたか。こたつに入りながらテレビを見たり、温泉に行ったり、家族や友人と一緒にのんびりというのが一番ですね。

でも知事公舎のお正月は、なかなかそうはいきません。元旦の早朝、近くの神社へ初詣でに行き、帰ってきたらもう年始回りのお客さんが来ていらっしゃいます。

年賀を交わし、お見送りした後、わずかの間を利用して朝食。もちろん、お雑煮です。わが家の雑煮はみそ汁仕立てで、短冊切りした大根なども入っています。

毎年、この雑煮を食べるたびに、子どものころ、母親が手づくりしていたお節料理や、それに飽きると卵やアナゴにカマボコと干ぴょうを入れて巻いてくれた寿司を思い出します。親しい人が手間ひまかけて作ってくれた料理は、それを食べた日の情景とともにいつまでも記憶に残るものです。

そう言えば、いま、スローフードが脚光を集めています。ハンバーガーやでき合いのお惣菜は、確かに早くて便利ですが、多少、時間がかかっても家庭や郷土の味を大切にして、ときには家族で力を合わせてつくってみてはいかがでしょう。きっと、楽しい会話も弾むと思いますよ。

そして、そんなスローフードを応援する食材として、加賀レンコン、寒ブリ、ズワイガニなど新鮮で安全なものが、石川県にはたくさんあります。冬場にうまさを増す石川の食材から元気をもらい、今年もよき一年でありますように。

 

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