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更新日:2023年6月30日

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その他の事業(3年度)

事業概要

  • 令和3年度は、金沢城公園整備事業(県公園緑地課所管)に係る丸の内園地石垣保全に伴う上面遺構確認調査、二ノ丸御殿確認調査行ったほか、石垣現況測量を実施した。
  • 丸の内園地石垣については、石垣保全工事に先立ち適切な遺構保存を図る上で必要な情報を取得するため、発掘調査を行った。二ノ丸御殿については、御殿復元根拠となる情報の取得や、遺構の確実な保存を図るため、発掘調査を行った。
  • 石垣現況測量については、本丸南(大シノギ-申酉櫓下)および玉泉院丸北泉水縁石垣の三次元計測を実施した。

調査箇所位置図

丸の内園地石垣保全に伴う確認調査

 

事業の概要

近年顕著に変形が進行している丸の内園地石垣(数寄屋屋敷西堀縁石垣)保全工事に先立ち、埋蔵文化財確認調査を実施し、適切な遺構保存を図る上で必要な情報を取得する。
調査期間:令和3年5月24日~8月30日
調査面積:240平方メートル
現地指導:令和3年7月2日・7月9日(金沢城調査研究専門委員会委員)、8月2日(金沢城石垣の保存・整備等指導会)

調査の成果

数寄屋屋敷西堀縁石垣の保全工事に伴う法面対策工に先立ち、遺構保存が確実なものとなるよう工事の設計を調整するため、昨年度トレンチ調査で検出した斜面裾部の土留石垣の広がりと斜面上部にある鉢巻石垣基部について確認した。土留石垣は調査区の北端から約20mあたりまでに終息することが確実となり、鉢巻石垣はトレンチ5と7で根石の位置を確認した。また、来年度より着手予定の石垣解体修理に伴う上面遺構調査を実施し、堀縁石垣の昭和53年修理時の掘削範囲を面的に検出した。

数寄屋屋敷西堀縁石垣

発掘調査範囲等

 

二ノ丸御殿確認調査

調査の概要

近世前期以降、金沢城の中枢部で、明治14年(1881)に焼失するまで存在していた二ノ丸御殿について、埋蔵文化財確認調査を実施し、遺構の位置や内容等を確認することで、復元整備の根拠となる情報を取得し、遺構の確実な保存を図る。
調査期間:令和3年5月17日~12月17日
調査面積:1,600平方メートル
現地指導:令和3年7月2・9日(金沢城調査研究専門委員会委員)
11月18・26・30日、12月1日(金沢城二の丸御殿復元整備専門委員会委員)
現地公開:令和3年12月2日(報道)、4日(一般参加人数:160名)

調査の成果

 

  • 今年度は、二ノ丸御殿の北東部にあたる区域の調査を実施した。その結果、江戸後期の御殿建物の柱を支える礎石根固めを30箇所確認した。これらは表式台から虎ノ間・竹ノ間へと延びる広縁両側の柱列と、実検ノ間及び坊主溜にかけての柱列に対応しており、御殿北東部における主要建物の位置が特定された。
  • 礎石根固めの間隔は「二之丸御殿建物指図」に記載された柱間寸法とおよそ整合しており、復元根拠史料としての同絵図の信頼性が確認された。
  • 礎石の根固めには、幅1.2~1.4m、深さ約1mの穴に、川原石や戸室石の割材を充填するタイプと、1辺50cm前後の大型石材1石を据え置き、周囲を土と川原石で充填するタイプを確認した。大型石材を据え置くタイプは、建物の外周に位置する傾向が認められる。
  • 広縁内側では、礎石根固め列と平行する束石の抜取痕と考えられる小穴列を確認した。
  • このほか調査途中であるが、雨水排水用の石組溝や、建物南側の礎石・礎石根固め、陸軍第九師団司令部庁舎の煉瓦基礎遺構なども確認しており、次年度に精査を予定している。

 

二ノ丸調査区等配置図

調査区平面垂直写真

二ノ丸遺構1

二ノ丸遺構2

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お問い合わせ

所属課:教育委員会金沢城調査研究所 

石川県金沢市尾山町10-5

電話番号:076-223-9696

ファクス番号:076-223-9697

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