1.石川県の概要

｜位置｜地形・地質｜気象｜産業・文化｜

位置

本県は、北陸地方の中央に位置し、南西から北東に向かって細長く、海岸線は約584kmの延長を有し、面積は約4,186平方キロメートルとなっています。東は富山県および岐阜県に、南は福井県に接し、北は能登半島となって日本海に突出し、比較的単調な日本の海岸にあっては特異な存在であり、石川県の位置を知らせる指標となっています。現在、金沢市をはじめ11市8町の計19市町からなっています。

 

地形・地質

   本県の地形は、北部の能登地方と南部の加賀地方で特徴が大きく異なっています。能登地方は、海抜高度300m以下の低山地と丘陵地が大部分を占めており、各所に海岸段丘がよく発達しています。加賀地方は白山を最高峰とする険しい山地帯が発達し、そこから流れ出る河川の侵食、堆積作用によって沖積平野が広がっています。

    本県の地質は、金沢北部から能登半島にかけて、第三紀に形成された火山岩類や砂岩、泥岩等の堆積岩が分布しています。また、白山の火山作用を受けた安山岩、凝灰岩が山麓沿いに、白山の海岸沿いには砂、礫、粘土等の沖積層が分布しています。

地質概要図

特色ある地形・地質景観

(1)禄剛崎の海食崖と波食台

連続した海食崖と縞状の特異な景観の波食台が形成され崖上からの眺望は素晴らしいです。

(2)猿山海岸の海食崖

急峻な海岸が連なり、200mを超える急崖が広く見られます。

(3)九十九湾の溺れ谷地形

湾口、約200m、奥行き最大約1,200mの狭長な湾入となっています。

(4)邑知地溝帯

眉丈山南麓を限る直線上の断層とこれに相対している断層とによって、落ち込んで形成された地形です。

(5)内灘砂丘

日本三大砂丘の一つであり、ニセアカシアを主体とする人工砂防林が形成されています。

(6)手取扇状地

一級河川手取川の運搬・堆積作用によって形成され、白山市（旧鶴来町）を扇項とし中心角120度、半径12～13kmの典型的な扇状地です。

(7)手取川中流の峡谷

段丘面と川床との比高が最大20mに達する深い峡谷で獅子吼、手取県立自然公園に含まれています。

(8)手取川上流の峡谷

南から北へ流下する手取川の浸食作用によって形成された典型的な峡谷です。

(9)桑島の化石壁

植物葉片化石や動物化石を産し、国の天然記念物です。珪化木の産出もあるほか、恐竜の化石も発見されています。

(10)白山目附谷

尾添川支流で典型的な峡谷で、ブナ林が分布し、人為の介入も少ないです。

(11)蛇谷の峡谷

尾添川上流(蛇谷)は欠床谷をなし、V字谷を形成しています。

(12)中ノ川渓流

とくに下刻作用が著しく、深く切り立った峡谷です。

気象

本県は、沿岸を流れる対馬暖流の影響で冬を除いて比較的気候は温暖ですが、冬期はシベリアからの北西の季節風のため、山間部だけでなく平野部でも積雪量が多く、このため年降水量も2,000mm～3,000mmと多くなっています。

＜極値表＞

	最高気温	最低気温	時間雨量	一日雨量	積雪	最大風速	瞬間最 大風速
金沢地方 気象台	38.5℃	-9.7℃	77.3mm	234.4mm	181cm	32.8m/s	44.3m/s
輪島 測候所	38.6℃	-10.4℃	73.7mm	218.8mm	110cm	31.3m/s	57.3m/s

金沢地方気象台HPより（令和4年12月1日時点）

産業・文化

本県は、人口・面積とも全国のほぼ1/100の規模となっています。

県都金沢市は、人口約46万人で、北陸地方の行政・文化の中心都市となっています。また、金沢は加賀百万石の城下町であり、兼六園や武家屋敷をはじめとする観光名所が数多く残っています。

加賀地区では、片山津、山代、山中、粟津の加賀温泉郷や日本三名山のひとつである白山などがあり、冬はスキー場としても賑わっています。

能登地区では、能登内浦・外浦の海岸美や千枚田などの名所旧跡を巡る観光客が四季を通じて訪れ、夏は海水浴客で賑わっています。

石川県なんでもデータ

 ＜石川県と全国の自然と人口＞

項目		単位	石川県	全国	全国順位	調査時点
自然と人口	面積	km²	4186.2	377974.6	35	令和3年10月1日
	可住地面積（1人当たり）	m²	1223	972	26	令和2年10月1日
	年間降水量（3ヶ年平均）	mm	2412	1790	8	令和元年～令和3年
	総人口	千人	1132	126146	33	令和2年10月1日
	人口増減率	%	-1.86	-0.75	18	平成27年～令和2年

 『令和4年度版石川100の指標』より

•  全国順位は、数字の大きい方からの順位となります。

 

＜石川県と全国の土砂災害（特別）警戒区域＞

項目		単位	石川県	全国	全国順位	調査時点
土砂災害警戒区域 （）内は土砂災害特別警戒区域	土石流	箇所	2114 (1710)	215500 (156920)	10 (12)	令和4年6月末
	がけ崩れ	箇所	1912 (1866)	447251 (423971)	2 (2)	令和4年6月末
	地すべり	箇所	660 (0)	16099 (1)	40 (1)	令和4年6月末

国土交通省HPより

•  全国順位は、数字の小さい方からの順位となります。
• 土砂災害（特別）警戒区域についての説明、最新の石川県内での土砂災害（特別）警戒区域の指定状況についてはサイト内の『2.土砂災害警戒区域及び指定地の管理』をご覧ください。
• 最新の全国での土砂災害（特別）警戒区域の指定状況については、国土交通省ホームページ（外部リンク）よりご覧ください。