1.森林情報処理調査(第5報)

予算区分      県単
研究期間      平成6年～
担当科名      育種科
担当者名      矢田  豊・鈴木  修治

I.まえがき

  関係諸機関における情報処理・通信環境の整備も進み、高度な情報処理業務が比較的容易に実行可能な時代となった。そこで、これまでに蓄積されてきた各種情報をより広く活用できるようデータベース化等を行い、活用促進を図る。

II.データベース整備

  林業試験場蔵書データベース（累計3,480件）、および林業試験場気象観測データベースの更新作業を行った。

III.WWWコンテンツ整備

  いしかわの食べられるきのこ30種、石川県自生樹木の分布図および拡大画像の掲載、花粉図鑑の更新、石川県林業試験場刊行物情報の掲載等を行った。

IV.スギ等花粉飛散予測調査

  石川県医師会花粉症対策委員会に参加し、日飛散量観測データの提供を行ったほか、総飛散量の予測と情報提供、石川県工業試験場との共同作業によるWWW情報提供およびメールサービスの実施、花粉計数作業自動化のためのシステム開発を行った。

V.情報処理システム評価

  平成3年、および7年に測定したアテ複層林下木の樹冠形を再度測定し、独自開発した樹冠形成長予測モデルの有効性を検証した。  このモデルにより、複層林下木の生育状態を定量的に把握することが可能となった。

VI.今年度成果発表状況

1. 実用的かつ生態学的な総飛散量予測モデル：矢田  豊、第10回花粉症研究会(口頭発表,1998)
2. フィルムスキャナを利用した空中花粉計数システム：矢田  豊・山本一清、第39回日本花粉学会大会（口頭発表,1998）
3. コウモリとインターネット -地方自治体の研究の立場から-：矢田  豊、森林科学  第24号：46-48.（1998）
4. 複層林下木の樹冠形成長予測モデル -アテ（ヒノキアスナロ）、8年間の検証-：矢田  豊、  第110回日本林学会（口頭発表, 1999）29