ホーム > 連絡先一覧 > 石川県農林総合研究センター 林業試験場 > 刊行物 > 石川県林業試験場業務報告 > 石川県林業試験場 平成10年度 業務報告 > 5.森林施業の高度化に関する総合調査(第5報)
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予算区分 国補
研究期間 平成6~10年度
担当科名 森林育成科
担当者名 小谷 二郎・千木 容
今後の森林造成において、混交林に対する期待が高まりつつある。そこで、本県に適した混交林の目標林型を設定し、新たな森林の造成管理技術を研究開発する。
本県に適した混交林の目標林型を以下の2つに設定し、調査を行っている。
既存のスギ人工林内やスギ人工林の新植地にケヤキを植栽し混交林化する。
コナラ二次林を間伐し、樹下にスギ・アテ・ヒノキ・ブナ・コナラ・ミズナラ・トチノキなどを植栽し混交林化する。
今年度は最終年度であり、スギ・ケヤキ混交林造成方法において以下の結論を得た。
(1) 混交林化には同時植栽か、ケヤキをスギの後から導入する方が、ケヤキの形質が良く、スギの被圧木が少ない。
(2) 同時植栽の場合、スギとケヤキの樹冠占有率が1時01分になるように仕立てれば、両者が均衡のとれた混交林化を呈する。その場合のケヤキの仕立て本数は、全体の20%以下となる。
(3) スギのギャップ(林冠疎開地)植栽の場合は、ケヤキの最終目標径級を60cmとして、最低約200平方メートルの大きさのギャップ内に植栽する。
(4) ケヤキの枝下高を高めるためには、初期のうちから競合状態を保たせ、葉層を側方から抑圧させるように仕立てる。その他、同時植栽またはギャップ植栽後50年生までのモデル化を図った。また、コナラ二次林を利用した混交複層林化では、今後とも成長を逐次測定し、報告する予定である。
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