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更新日:2020年11月30日

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阿岸本誓寺本堂  附棟札2枚

阿岸本誓寺本堂 附棟札2枚 (1棟)

江戸時代後期
本誓寺  輪島市門前町字南カの26番地


阿岸本誓寺本堂  附棟札2枚

  県指定文化財  平成4年10月9日指定

 
前町南の阿岸本誓寺は、文永5年(1268)創建と伝えられ、かつては鳳至郡106ケ寺の触頭をつとめた県下有数の真宗大谷派寺院である。境内は築地塀で囲われ、本堂、山門、鐘楼、鼓楼、庫裡、書院などの伽藍が建ち並び、当時の大坊の面影を保持している。本堂は、正面桁行柱間9間(24.12メートル)、梁行柱間10間(23.95メートル)、棟高12.5間(22.50メートル)の、入母屋造り、平入り、総茅葺、二軒繁垂木の堂々とした建築物である。主屋の柱は背面側を除き、全て円柱を使用して禅宗様に扱う。正面には4本柱の3間向拝を設け、正・側面3方に広縁及び落縁をめぐらし、手挟や蟇股にはすぐれた彫刻を有する。本堂内部は、須弥壇、脇仏壇を安置する後門形式の内陣を中心にすえ、その左右に余間を置く。この内陣廻りは立派で、内陣、余間共に拭板敷とし、天井は格天井を張るなど一体的に扱われている。外陣は奥行柱間4間であり、梁行方向に盲敷居を2本入れて縦に3分し、内陣際も盲敷居で区画し、矢来内を設ける。棟札によると、本堂は、越後国三嶋郡間瀬村の大工篠原嘉左衛門藤原副重を棟梁にして、安永9年(1780)に起工し、寛政4年(1792)に棟上げしたことが知られ、完成までにかなりの歳月を要したことが判る。このように、当本堂は規模、構造、細部意匠のいずれにおいても、浄土真宗本山格寺院の1つの典型を示した建築物である。さらに、大規模建築物にもかかわらず、豪快な茅葺屋根を保存していることは貴重であり、県内はもとより全国的にも稀有な存在である。

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

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