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更新日:2022年7月6日

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石垣保存管理技術等の総合研究(2年度)

事業概要

文化財石垣の保存・管理に必要な技術や方法等について、総合的に調査研究し、金沢城石垣の保存継承に資することを目的とする。
令和2年度は金沢城内の石垣の保存状態について詳細調査を継続するとともに、調査成果のとりまとめを行った。また、石垣保存管理技術等に関する検討会を行う。

主な成果

石垣の保存状態に関する調査

a. 変形動態に関する調査

  • 三次元データの差分比較による経年変化量の面的把握
  • 対象:数寄屋門台石垣(H20とR1)、本丸北(H24とR2)、三ノ丸北西(H16とR2)

b. 内部変形に関する調査

  • これまでの調査で取得した記録データの整理
  • 対象:水ノ手門続、本丸南、三ノ丸北、東ノ丸附段、いもり坂脇、数寄屋屋敷西堀縁、土橋門西、薪ノ丸

石垣保存管理技術に関する検討会、現地指導の開催

  • 石垣保存管理技術等に関する全国動向や、最新の研究状況等について検討会を開催。

[第17回]令和3年3月13日(土曜日)
「石垣計測と数値解析について」小山 倫史(関西大学)

  • 石材の保存状態に関する現地指導

令和3年3月16日(火曜日) 星野 玲子(鶴見大学)

調査箇所位置図

変形動態に関する調査

数寄屋門台石垣は、孕み出しは確認されなかったが、差分比較では石垣下部が前方に、上部が後方に変位しており、面的に倒れている傾向が伺えた。この石垣は玉泉院丸北堀縁石垣(6420W)を基盤とするため、今後これらの動態も含めた検討が必要である。
本丸北石垣は、明治期に石垣を断ち切って造られたレンガトンネル周辺の間知石積部分に局所的な孕み出しが確認された。差分比較の結果、レンガトンネルにおいて変位の進行が認められたが、全体としては安定状態を保っていることが確認された。
三ノ丸北西石垣は、石垣中央部にある石組暗渠改修範囲の石積(A)が後方に窪んだ状態であったが、改修時に丁張が変わった可能性がある。差分比較では、モザイク状に不自然な色の変化が生じているが(図中赤囲み)、これはH16 の計測精度に起因する誤差であろう。

数寄屋門台石垣

 本丸北石垣・三ノ丸北西石垣

 

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お問い合わせ

所属課:教育委員会金沢城調査研究所 

石川県金沢市尾山町10-5

電話番号:076-223-9696

ファクス番号:076-223-9697

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