ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 県議会の議案説明要旨 > 議案説明要旨(平成23年第3回県議会定例会) - 平成23年6月14日 - > 議案説明要旨(平成23年第3回県議会定例会) - 平成23年6月14日 - 4.「安全でうるおい豊かな環境づくり」について
ここから本文です。
第四は、「安全でうるおい豊かな環境づくり」についてであります。
県立中央病院の建て替えにつきましては、今月三日に第三回の「新県立中央病院整備検討委員会」を開催し、新病院の建設に向けた方向性と整備の大枠となる病床数及び必要な規模について、検討いただいたところであります。 委員会での議論を更に重ねるとともに、県議会でのご議論も踏まえながら、県民の皆様の安全・安心の砦にふさわしい病院の建設に向けて最善を尽くしてまいりたいと考えております。
焼肉チェーン店で発生した食中毒事件の対応につきましては、食肉の取扱いについて、飲食店や食肉加工施設等の事業者に広く知っていただくための研修会を開催するとともに、これらの事業者に対する立入調査や指導を実施しているところであります。従来から、飲食店ではなるべく生食用の食肉を提供することは控えるよう指導しているところでありますが、生食用の食肉を提供する場合には、トリミングなどの国の衛生基準を厳格に遵守するよう改めて指導を行うとともに、法的な基準を早急に設けるよう国に要請することとしております。
生物多様性の確保につきましては、本年四月から環境部に「里山創成室」を設置し、里山の保全・活用といった部局横断的な施策の司令塔として、中長期的視点に立った多岐にわたる施策を推進しているところであります。
本年四月には、企業やNPOなど、多様な主体が行う里山保全活動を認証する「いしかわ版里山づくりISO」として、七十七団体を認証いたしました。また、こうした取り組みを資金面から支援するため、先月、七つの地元金融機関と連携して、総額五十三億円の「いしかわ里山創成ファンド」を創設し、昨日、ファンド事業を推進するための「いしかわ里山づくり推進協議会」を設立したところであります。今月下旬には、有識者による専門委員会を開催し、県が進める里山づくりの方向性について様々なご意見をいただくこととしており、官民挙げて里山を元気にする施策を強力に進めてまいります。
さらに、先月二十二日の国際生物多様性の日には、「いしかわグリーンウェイブ2011」として、COP10名誉大使であるMISIAさんが行う「MISIAの森プロジェクト」のオープニングイベントをはじめ、県内六施設において里山里海をテーマに各種イベントを開催するとともに、県内の学校や企業、NPO等において、里山保全活動に取り組んでいただきました。今後とも、こうした取り組みを通じ、県内の里山づくり活動の裾野の拡大を図ってまいりたいと考えております。
また、今月十一日、「能登の里山里海」が我が国で初めて世界農業遺産として認定を受けました。大変名誉かつ意義深いことであり、今月十七日には、県と羽咋市以北の四市四町及び関係団体からなる「世界農業遺産活用実行委員会(仮称)」を発足させ、地域の活性化に繋げていくための今後の活用方策について幅広く検討・実施することとしております。
これらの取り組みにより、本県は世界的にも生物多様性の確保に積極的に取り組んでいる自治体の一つとして国際社会で広く認知されるようになっております。こうした中、この度、国連大学及び環境省より、今年からスタートした「国連生物多様性の十年」の国際キックオフイベントを本年十二月に本県で開催したい旨の要請がありました。本県における里山里海の利用・保全に向けた取り組みと併せ、新たに世界農業遺産として認定された「能登の里山里海」を国内外に広く発信し、地域の活性化に繋げていく好機であり、今後、開催準備に万全を期してまいりたいと考えております。
トキの分散飼育につきましては、二年目となる今年は、現在九羽がふ化しております。また、人工ふ化したヒナを親鳥に育てさせる自然育すうに新たに取り組んでおり、二つがいの親鳥に託した四羽のヒナは順調に発育し、これらを含め、来月中旬までには九羽全てが巣立ちをするものと期待しているところであります。今後とも、種の保存に貢献すべく、国や佐渡トキ保護センター等と連携し、トキの飼育・繁殖に万全を期してまいります。
いしかわ動物園に上野動物園などから移送されてきた五羽のスバールバル・ライチョウの飼育展示施設「ライチョウの峰」がこの四月にオープンいたしました。ライチョウの生態を身近に感じられるよう工夫を凝らしているところであり、県民の皆様にライチョウの生態等について理解を深めていただくと同時に、将来的なライチョウの種の保存への貢献に向け、飼育・繁殖技術の習得に取り組んでまいりたいと考えております。
千里浜海岸につきましては、その保全に向け、先月、第一回の「千里浜再生プロジェクト委員会」を開催したところであり、今後とも、海岸工学の専門家や地元関係者の方々からのご意見を伺いながら、金沢港の浚渫土砂を海上に投入し、漂砂によって砂を供給するシステムなどについて、鋭意検討を進めていくこととしております。
以上
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください