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更新日:2024年2月6日

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記者会見の要旨 - 令和6年2月5日 -

令和6年2月5日(月曜日) 10時30分~

会見資料(PDF:5,864KB)

知事

今般の地震におきまして、液状化現象というものが起きました。今日はその現状と課題を報告させていただきます。特に顕著であった内灘町の川口町長と総務部長をお招きをして、ともに問題意識を共有し、ともにやっぱり復旧復興に向けて取り組みたいと、こういうふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

そもそも何で液状化が起きるのかということもおさらいから入ります。地盤に強い衝撃を受けて、地盤全体がドロドロの液体状態となる現象と言われています。普段はこういう状況です。地盤があって、電柱、建物、マンホール、地震前の地盤として、地盤の中の土の状態。土の粒子が互いに支え合って地盤を支えている。これが揺れます。地震で粒子の結合がなくなり、水に混ざってドロドロになると、結果、建物の沈下、傾斜、マンホールの浮き上がり、電柱の傾斜、噴水、噴砂の発生、地下から噴き上がるわけですね。当然、埋設管の破損と地震後の地盤として、これは液状化になっていくと建物などの重さが加わって、建物や地盤の沈下、水の噴き出しが起こると、こういう現象です。

液状化の要因と起こりやすい地域、どうして起こるのかと。液状化の要因となる地盤としては、まず、そもそも地下水位が高い。それから砂が堆積しておりまして、締め固まっていない地域ですね。起こりやすい地域として、そもそも内灘町周辺がそういうエリアであると。砂丘の周縁部であると、ここは地下水位が高く、表層部にゆるみが生じやすい、イコール液状化が起こりやすい、赤点線枠で囲ってございます。内灘町は小水路を挟んで左右、このエリアとなると、この赤が液状化危険度の4です。この資料は、石川県内、液状化しやすさマップ、これは北陸地方整備局あるいは公益社団法人地盤工学会北陸支部が、出しております。赤ですね、やはり内灘町その周辺部、ここ、県道松任宇ノ気線が走っている。まさしく、この直下がしやすいと、色分けからも見ることができます。

今回の地震における液状化被害の主な地域を改めて確認をしたいと思います。なんと羽咋もございました。羽咋市大川町あたり、かほく市大崎町あたり、先般私も視察に参りました。内灘町向粟先1丁目、金沢との境目ですね。それから、鶴ヶ丘2丁目、これ先般私も視察に参りました。何となくやっぱり地盤が緩んでいる、緩みやすい地域というのは、やはり地層によりますので、これ見ると、ご理解いただけるかと思います。また和倉温泉の方ですね。和倉温泉のいわゆる沿岸部も液状化現象が起きていたのを確認もしております。

内灘町の被災状況をご覧いただきたいと思います。県道松任宇ノ気線、現在宮坂から西荒屋は通行止めになっておりますが、生活道路としては、お住まいの方もおられるので、使えています。また県道高松内灘線、ここはかほく市に入りまして、ここが繋がっていくというエリアであります。さあ、そこでやっぱり顕著なのが、建築物応急危険度判定、赤、西荒屋、室・湖西地区が、37.2%、38.2%4割、4割弱このエリアでですね、建物の応急危険度判定で赤と出ておりまして、旭ヶ丘、向粟崎も黄色判定がもう4割弱のエリアとなっています。

液状化被害のパターンです。まず一般的な液状化、発生前ですが、発生した後は、地盤沈下し、建物が傾き、沈下し、電柱が崩れた、こうなります。これは平面のエリアの場合に、今回、顕著に見られましたのが、地盤が流動した、これらのいわゆる急傾斜地域、崖地という表現がわかりやすいと思いますが、地盤に傾斜があるケースはどうなるかというと、ずれてくるわけですね。したがって、皆さんもご覧いただいたように、県道が、舗装が盛り上がって、擁壁が転倒し、当然、建物が下の方に傾き、地割れが発生し、段差が生じると、ずれてくると、大変極めて深刻な状況になったと言えると思います。今回は液状化に加えて、地盤の流動が重なり、被害が深刻化した。稀なケースと考えられると、専門家から評価をいただいております。

これはもう写真で見れば一目瞭然であります。上の写真からいきます。被災前、被災後、道路が隆起して、皆さんご覧いただき、私も何度も映像でも拝見いたしておりますが、電柱も倒れ、家も地盤からしてですね、ぐにゃぐにゃになっております。下の写真をご覧ください。ひび割れが発生し、ひび割れによるこの段差も発生し、そして、道路、町道が隆起してですね、砂丘側というのは小高い砂丘のあたりから、河北潟の方に向けてですね、これだけ流動化して押し潰されるというか、盛り上がってしまって、当然、町道は通れないようになってしまいました。これちょっと数字を申し上げます。県道に70センチ上昇したということです。また横滑りが1.3m。斜面が、こういうふうにずっと来たわけですから、ずっと来たので、下の方にある県道はですね、めくれ上がるようになってしまったということです。

被災状況また写真でお見せいたします。1、ひび割れ。現地の方からも、日々、ひび割れの割れ方が、動いてるんじゃないかと。これ錯覚なのか、実際に日々、1ミリずつでもずれているのか、これは調査し報告を待たなければなりませんが、住民から、ちょっとこれ日々ずれてんじゃないというふうに表現をいただいております。2番目で舗装が隆起。当然、ずれたら、詰まったところがこういうふうに歩道が流域をしてしまう。3番目、神社の方に参りました。町道沿いの神社が被災して、鳥居は立っていましたけども、県道側の方にずれて出ておりました。4枚目、構造物も当然、家屋も被災を受けている。室地区も内灘ですよね。そのかほく市に近い方ですよね。室地区も1枚目の写真、県道の被災ですね、これは砂丘の方が小高いから、こっちからずれてるっていう、こうずれた感じですね。2枚目、こっちも砂丘ですから、河北潟側へずれて、しわ寄せになったように崩壊した。建物の被災状況です、3枚目。道路埋設物、これおそらく、この浮き上がってますね、ひび割れをして浮き上がっている。4枚目。これも視察に参りましたが、砂丘側からずれてきて、土砂が小水路に流出したところであります。

内灘町における上下水道の現状と、復旧の見通しについて申し上げます。位置図は、西荒屋地区、大変被害が大きかったところでありまして、これ確認です。県道には、水道管の配水本管と、下水道管が並ぶようにして埋設をされております。被害として上水道は、水道管の破断などにより宮坂の一部、西荒屋、室で現在約570戸が断水中であります。下水道に関しても、内灘町全体の管路の53%、被災をし、管路の破断などにより、西荒屋や室で使用停止となっております。私も目視で、視察に来られた方にズタズタになっているという表現をいただき、それは、何ヵ所なのか、どこをどう確認して、直したらいいのか、おそらくこの調査から始める必要があると認識しておりまして、写真でご覧いただければ、これは県道ですね、こうやって県道走ってますね。青の方が上水道、宅地から上水道の水道管の流れで、これは破断したと。ずれによって破断したと。上水道は使えない。下水道管も、破断をしたと。県道の下を通っている下水道管。これ上水道の配管と下水道の配管等、深さは、上水道が1.2から1.5m、下水道が3mと。従って、上水道が上で、下水道が下でと。従って、掘り起こして、破断したところの確認をし、そこを損傷した部分を、取り替えるという修繕、これも通水してみないと、どこが漏水しているかわからないので、これ1ヵ所ずつ確認をしていく作業に入っているというふうにご理解ください。

今後の内灘町における上下水道の現状と、復旧見通しについて申し上げます。これ皆さんも取材でご覧いただいたと思います。まず応急復旧、仮設の管の配置をしています。これはもうやっぱり水圧もありますので、水圧によって配管が暴れちゃいけないので、重りで押さえてありました。ちょっと右側の図でご覧いただければわかりますが、ご家庭から給水管が伸びてきていると。町道部、ここに支管がございまして、県道の下にある本管に配水管が行くと。それから赤が下水道管です。ここはマンホールと繋がっていると。復旧について、上水道、日本水道協会石川県支部の応援協力により、これは金沢市、加賀市、白山市、野々市市に応援をいただいておりまして、今月末までに県道部の配水本管を応急復旧いたします。その上で、順次、町道部などの配水本管の漏水調査、修繕を実施します。まず、これは県道部の配水本管の応急復旧が完了したエリアから順次実施しますと。本管から先に復旧しないと、こっちの各ご家庭と繋いで支管の方が入りませんから。完了したエリアから徐々に断水解消の見込みと、こういう段取りです。下水です。環境団体、これは国交省や、下水道管路管理業協会、県内の自治体など、総がかりで応援協力をいただいてございます。点検が完了し次第、順次、応急復旧の実施中でありまして、これ当然、上水道と一体でと申し上げておりますので、断水解消に合わせて、下水道の復旧もしますと。被害が甚大な西荒屋地区については対応を要検討中であります。相当なダメージを受けているという状況を申し上げます。引き続き、上下水道一体で早期復旧を目指しております。

復旧・復興に向けて、今後の課題として、申し上げます。想定される課題1、用地境界がずれ、元の境界がわからない、これですね、用地境界のずれ、ご覧いただいたように、隣の家との境界がわからないほどの事例、これをどうするかという問題がまずあります。2、道路・宅地ともに高さが大きく変化し、どの高さを基準として復旧するのかという課題がございます。2番目ですね、高さの変化。皆さんも、段差に気をつけながら取材に歩いていただいたと思います。どっちの高さに合わせて復旧するのかという問題が生じます。現地で再建を希望する住民がどれだけいるのか、住民で現地での再建、やはり、自分の家のことであります。もちろんその次に、町内どうするとか、話になりますが、まず、お宅の今回の損壊、損傷、インフラの状況判断し、ここで改めて、家を建て直すのか、あるいは修繕をするのか、ちょっと考えましょうと言って、他に移られるのか、また当面は内灘町も仮設住宅準備されていますから、そちらでちょっと考えてみようと。それぞれのご意向を踏まえて対応されると認識をしております。4番目。道路、宅地、上下水道などを一体的に復旧するのか、別にしないと言ってるんじゃないんですよ。ダメージの大きいエリアにおいてですね、ここに復旧するという考え方なのか、全体的に、面的に対応すると、しかし、面的に対応するということは、当然地権者の了解が得られて、合意が得られた上でやると。こういう認識になるものと思っています。

次。まず基本的に内灘町の要請を踏まえ、国による液状化の調査を要請いたしております。被害の範囲、沈下量、移動量の特定、地盤状況の把握、抜本的にこれをしないとなりません。さすがにこれは内灘町だけではできず、県としても、なかなかこの大がかりな専門的なことはということで、国にこれを要請いたしております。川口町長からも要請をいただいて、対応しております。そこで、これからまさしく住民の、そして、地元の、町としての判断が問われる厳しい状況でありまして、町として、インフラと宅地を一体的に復旧するのか、個々の宅地とインフラを別々に個別に復旧するのか、地域住民の意向を踏まえた上で、主体的に復旧方針を決定する必要があります。町として、富山県や新潟県でも液状化が発生しておりまして、被害は甚大かつ広域的であります。よって、内灘町の要請を踏まえて、国による技術的、財政的な支援などを要請いたします。県としても、内灘町が進める復旧・復興、まちづくり、これを全面的に後押ししなければいけないと。そんな思いでありまして、今日も、内灘町を事例にお話をさせていただきましたが、当然、かほく、羽咋、金沢市等の一部、こういった液状化による現象を、課題として理解をし、今後どうするかということは、まず市町と、話はします。基本的には市町で方針を決めていただきます。それを我々県としても調整でバックアップするということであります。

 

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