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更新日:2010年4月7日

対談・寄稿文 - 知事インタビュー - 知事が描く大学連携の青写真とは

二十一世紀は質の豊かさが求められる時代の転換期であり、高等教育機関の集積という財産を受け継いでいる石川県は幸せだと思わなくてはいけない…。

平成十五年度の新しい施策に思いを巡らせる谷本正憲石川県知事。当初予算にいくつもの創意をちりばめ、将来の石川県の青写真を真っ白なキャンバスに描き切った今、その表情には凛とした緊張感がみなぎっていた。

国公私立の大学が互いに連携を図り、それぞれの発信力を高めるのはもとより、それぞれの立場を超えて、いかに切磋琢磨していくか。「私ども石川県はそのコーディネーターに徹して、地域の個性に磨きをかけてまいりたい」。こう、きっぱり言い切る谷本知事が「学都」石川の未来に向けて打つ手とはどんなものなのか、予算編成で心を砕いた新施策への意気込みを語ってもらった。

「企業誘致よりすごい」県外からの学生進学

石川県には大学、短期大学、高等専門学校を合わせて十九の高等教育機関があり、ざっと三万三千人の学生が県内に学んでいます。しかも、このうちの一万六千人が県外からの学生であり、これは生はんかな企業誘致よりすごい。こうした高等教育機関の集積はいかにして生まれたか。それは一朝一夕でできた集積でなく、伝統と歴史が息づき、「加賀は天下の書府」と称された、学問が盛んな土地柄があって生まれたものであることを、私たちはまず認識しておかなければなりません。

これらの大学群が地域の活性化に貢献していることは言うまでもないことです。石川県の人口あたりの高等教育機関数は全国で京都に次いで二位という高いランクにあります。石川は小さな県です。大企業も比較的少ないのですが、国内トップのシェアを誇る中小企業数は全国三位と多い。こうした技術の集積を支えるのは豊かな自然や優れた文化の集積であり、この集積を活かして産学官連携を推進することで、私たちは宝石のような魅力に、いっそう磨きをかけ、地域としての発信力を高めていかなければなりません。

質が問われる時代こそ石川に優位性

「地方分権」とか「地方の時代」といわれている今こそ、地方は独自の持ち味や個性に磨きをかけなければいけないのではないですか。いわば、量ではなく、質が問われる時代が到来しているのであり、私はほかの地方に比べて高等教育機関が多く、学術や文化の蓄積で際立つ石川県には優位性があると確信しています。ただ、少子化という流れの中で、高等教育機関がどこも厳しい環境に置かれているのは気がかりな点ですね。しかし、だからこそ、一つひとつの大学、短期大学、高等専門学校は、学生の将来に有為な存在であるべき努力を怠ってはならないのです。この教育機関としての視点を持ちながら、少子化にどう立ち向かっていくか。それを高等教育機関には考えていただきたい。

これまで、県内の高等教育機関は競い合うように学生を集めてきましたが、今後はむしろ、それぞれの個性を発揮しながら、学生の志向に敏感に反応し、互いに連携し合い、大学群が集積する地域としての総合的な発信力をはぐくんでいただきたいのです。そのためには、それぞれの機関が心を一つにして、磨き合う連携こそが必要ですね。もちろん、我々はそのコーディネーター役として、ともに考え、心を砕いていく、そんな気概を持ち続けていくつもりです。

大学の存在感を高めるシティカレッジ

本県では、平成十一年七月、県内の高等教育機関の学長などをメンバーに、私が会長を務める「いしかわ大学連携促進協議会」が発足しています。この協議会は、大学個々のものではない、大学間共通の広報誌を発行しているほか、インターンシップや単位互換といった取り組みを進めてきました。今後はさらに踏み込んで、各大学を横断する共通の受け皿を作る計画があり、これを形に表したのが今年度予算に経費を盛り込んだ「シティカレッジ事業」なんです。

この事業は、旧県庁の新館に講義室を設け、そこで各大学に得意な講義をやってもらい、ときには著名な作家や文化人なども講師に迎えて、学生に多彩な学びの機会を提供するほか、一般社会人の方々にも開放して自由に学んでいただきたいと考えています。この試みを通して、大学全体のレベルアップと、金沢市中心市街地にある県庁跡地における賑わいの創出をぜひ図っていく…。そのことが、石川の大学の存在感を高める有意義な手だてになると、私は期待しているんです。

寄附講座開設は特区に匹敵する

本県は平成八年に、国連大学高等研究所と連携して「いしかわ国際協力研究機構」を開設し、科学、文化、技術における国際協力に取り組んできましたが、この度、国連大学から、環境分野の専門家であるマルティネス博士を所長に迎えることになりました。おりしも、県内では一昨年度、文部科学省の「二十一世紀COEプログラム」において、金沢大学の「環日本海域の環境計測と長期・短期変動予測」プロジェクトが採択され、環境分野の本格的な研究が進みつつあります。今後は、この分野での国連大学、金沢大学をはじめとする県内の大学との連携協力をはずみに、この地で国際的な学術交流が進展することも願っているところです。

もう一つ、シティカレッジと並ぶ新しい取り組みに、寄附講座の設置があります。これは県内の大学に、石川県の特性やニーズを踏まえた教育研究組織として、二年間にわたって「寄附講座」を開設する計画で、世界的に評価される教育研究拠点(COE:センター・オブ・エクセレンス)の形成を目指しながら、石川に関係の深い研究をしていただこうと考えています。

これまで、国立大学については、地方公共団体が寄附金などを交付することが法律(地方財政再建特別措置法)で禁じられていました。ところが、構造改革特区に関連する、本県をはじめとする地方公共団体の提案を受けて、政府が昨年十一月、大学のレベルアップや発信力の向上など、一定の要件の下で寄附金の支出を可能としたことに伴い、寄付講座の開設が認められたんですね。いわば、教育特区として認めていただいた格好なんです。

高等教育機関の集積は天与の恵み

いくつかの施策について話してまいりましたが、こうした県の事業や構想を複合的に絡ませる努力の継続が、やがて県内の高等教育機関の質を高め、その集積が石川県の特徴、メリットを生み出していくに違いない。そう、私は信じてやみません。二十一世紀は「環境の世紀」と言われていますが、同時に豊かさを求める転換期でもあり、私たちの石川が、ソフトの核をなす高等教育機関の集積という財産を持っていることは天与の恵みと言っていいのではないでしょうか。

今後の私たちの務めは、その集積に厚みを加えていくことであり、真っすぐ将来を見据えながら、県も、大学も、もたれ合うことなく、信頼関係に裏打ちされた連携の下で知恵を出し合っていきたいものです。それが、石川の個性をさらに輝かせ、新しい力を生む源になるはずです。

 

(学都3号  2003年4月20日発行)

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