ホーム > 連絡先一覧 > 商工労働部産業政策課 > 石川県シンガポール事務所 Ishikawa Prefectural Government Singapore Representative Office > シンガポール駐在員便り―目次 > -シンガポール駐在員便り 2016年7月-
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高層ビルが建ち並ぶシンガポールの都会の近くに、古くからシンガポールの人たちに愛されている庭園「ボタニック・ガーデン」があります。シンガポールの植民地時代の面影を残す英国庭園、標本などの貴重な資料、またシンガポールでも絶滅が危惧されている植物などが生育していることなどから、2015年7月にシンガポールにおいて初めて世界文化遺産に登録されました。52ヘクタールもの敷地面積を持つこの庭園は、シンガポールのメインストリート、オーチャード通りから約2キロメートルに位置し、入場は無料ということもあって、庭園には、ジョギングをする人たちや芝生にシートを広げてピクニックをする人たちなどシンガポールの憩いの場となっています。広大な敷地には、いくつかのテーマに区切られ美しく整備されており、園内には「ヘリテージ・ツリー」と呼ばれる、年月を重ねた11本の大木や、自然と沿うようにさりげなく置かれた彫刻などもあり、ゆっくりと滞在することができます。
園内で最も有名エリアは、世界最大級を誇るランの庭園「ナショナル・オーキッド・ガーデン」です。1928年、当時の園長の発案によって始まったランの交配と繁殖により、今では園内に約6万本のランが色とりどりに咲いています。その奥にある「VIPオーキッド・ガーデン」では、ここを訪れた世界各国の著名人の名を冠したランも見られます。シンガポールのラン産業は、ここ「ボタニック・ガーデン」から始まったと言われており、ランはシンガポールの重要な輸出品となっています。
また、とても広大な「ボタニック・ガーデン」に集まるのは人々だけではなくシンガポールの多くの生物たちにとっても貴重な楽園となっています。日本では聞きなれない鳴き声をする南国特有の小鳥「オオハッカ」や「インドハッカ」等が飛び回っていたり、「ナショナル・オーキッド・ガーデン」ではたくさんの蝶が飛びまわっています。さらに水辺には「オオトカゲ」を見られることもあります。
「ボタニック・ガーデン」は、シンガポールの創設者であり、英国植民地を建設した「トマス・スタンフォード・ラッフルズ」が植物学に興味を持っていたことから、英国の植民地政策の一環として1859年に設立された庭園であり、その後は、東南アジアにおける本格的な植物研究所として、特にランの研究に積極的に取り組んでおり、シンガポールの重要な輸出品となるなど、シンガポールの発展の礎となりました。当時、庭園が設立された頃とは違って、シンガポールにはたくさんの高層ビルが建ち並び、近代的な街並みへと変貌を遂げましたが、現在の園長によれば、シンガポールの人たちにとって「ボタニック・ガーデン」は、植民地時代から変わらぬ景色と歴史を持つ貴重な庭園として愛されているとのことであります。
ボタニック・ガーデン
ナショナル・オーキッド・ガーデン
ナショナル・オーキッド・ガーデンのラン
6月16日シンガポールで機能性食品等の研究センターが開設しました。オープニングセレモニーには、シンガポールの環境水資源省、保健省、中小企業庁の政府関係者をはじめ、シンガポールの学術関係者、食品企業の関係者など数百人が出席して盛大に行われました。政府関係者によれば、シンガポールでは日本と同様に少子高齢化が進んでいるとともに、国民の間では、健康食や食の安全などに対して非常に注目が高まっており、機能性食品等の分野は、シンガポールにとって、国民の生活を支える今後の重要な産業になりうることから研究センターを開設したとのことです。開設した研究センターの研究員によれば、特に、発酵食品やサプリメント、中国漢方の分野を中心に、産官学が連携して研究開発に力を入れていくとのことであり、世界各国の研究者や企業とも連携を考えていることから、今後、研究センターの関係者の皆さんと連携を密にし、石川県の発酵食品について興味をもっていただけるように取り組んでいきたい。
機能性食品等の研究センター
日本貿易振興機構(JETRO)シンガポール事務所
石川県駐在員 成田満
16 Raffles Quay #38-05 Hong leong Building Singapore 048581 JETRO singapore
TEL:(65)-9008-3297 FAX:(65)-6224-1169
E-mail:Mitsuru_Narita@jetro.go.jp
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