緊急情報

閉じる

現在、情報はありません。

ホーム > 観光・文化・スポーツ > 文化・芸術 > 文化財 > 石川の文化財 > 民俗文化財(国指定) > 能登の揚浜製塩用具・能登の漆掻きおよび加賀能登の漆工用具・輪島塗の製作用具及び製品

印刷

更新日:2019年5月27日

ここから本文です。

能登の揚浜製塩用具・能登の漆掻きおよび加賀能登の漆工用具・輪島塗の製作用具及び製品

能登の揚浜製塩用具(166点)

  江戸時代~昭和初期
   珠洲市

 

能登の揚浜製塩用具

重要有形民俗文化財  昭和44年4月12日指定

 

この製塩用具は、能登における揚浜式製塩の用具166点で、内訳は、塩田関係116点、釜屋関係42点、その他8点である
揚浜式製塩法における特に重要な用具を挙げてみる。塩田用具に、地盤固めのバイ、汲みあげた海水を溜め置くシコケ、砂を拡げるイブリ、海水を汲みカタニボウで運んでシコケにあけるカエオケ、塩田にシコケの海水を散布するためのオチョケ、もっとも重要なのがタレブネで、イブリで掻き集めた塩分を吸収した砂をシッパツで詰めこみ、上から海水を注ぎこんで塩汁を濾過する装置である。釜屋用具では、3石の濃塩汁をたき上げ塩をとるカマ、濃縮塩汁ミツを濾過しカマに注ぐコシオケ、また浜仕用具には、浜仕使用の衣・食の具、他にスナトリブネがある。
これらの用具は、長い伝統を有するこの地方の揚浜式製塩の様相をよく示すものとしてきわめて重要である。
昭和60年「石川県の文化財」より

 

能登の漆掻きおよび加賀能登の漆工用具(1445点)

江戸時代~近代
  珠洲市

 

能登の漆掻きおよび加賀能登の漆工用具

重要有形民俗文化財  昭和45年7月30日指定

 

漆に関するこれらの用具は、各工程別に合計228種1445点にのぼる。内訳は、漆掻き用具12点が奥能登のもの、きゅう漆用具482点・蒔絵用具776点・沈金用具58点が輪島・金沢のもので、すべて江戸・明治時代の用具である。
室町時代に盛んであった柳田の合鹿椀や、江戸時代に独特の技法を開拓した輪島塗の需要を支えるために、奥能登(珠洲・鳳至両郡)の山林から生漆が集められた。漆掻きは農家の副業であったが、近代になると、生産が激減して他の地方のものに頼らざるを得なくなっていた。
金沢の蒔絵、輪島の沈金は、漆工のなかでも声価が高く、蒔絵用具の主なものに、金銀の粉末を蒔く粉筒と、毛の柔らかく腰の弱い筆がある。沈金用具には、漆塗の表面に絵画などを彫る特殊なノミがあり、そこへ金箔・金粉を沈める。その線の美しさもノミによる技術である。
漆器は日用品として、のちには工芸品として産出されたが、それらの各種用具が質量ともに備わっており、職能の様相を十分に示すものとして重要である。
昭和60年「石川県の文化財」より

 

輪島塗の製作用具及び製品(3804点)

江戸時代後期~現代
  輪島市 

 

輪島塗の製作用具及び製品

重要有形民俗文化財  昭和52年6月14日指定

 

輪島塗の歴史は古く、すでに室町時代に社寺関係用具の製作についての記録を伝える。その後広く日用具の生産に及び、近世初期には地の粉を下地に用い、堅牢な漆器として知られ、加飾の沈金・蒔絵の技法を導入して美術工芸品としても声価を高めてきた。
この収集は輪島塗の発展過程をふまえ、第1は木地関係・塗師関係・加飾関係の製作用具を体系的に分類し、職人生活用具をも加えて合計2602点。時代は近世後期から昭和20年(1945)にわたる。
第2は、椀・膳・盆類をはじめ、酒器類・家具調度品・祭具・仏具等の製品を製作方法別にとりまとめ、販売交易関係用具をも加えて合計1126点。近世後期から近代のものが多い。このほか近世の輪島塗の製作工程を示した半製品76点がある。
以上は、輪島塗の全ぼうを網らして推移発展を即物的に理解することができ、職能の様相を示すものとしてもきわめて重要である。
昭和60年「石川県の文化財」より

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報はお役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?