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更新日:2010年6月18日

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玉泉院丸の試掘調査(20年度)

成21年度以降に実施される玉泉院丸庭園の本格調査に備え、土層の堆積状況や遺構の保存状態を事前に把握するため、泉水跡北部で試掘 を行った。

  • 調査期間 平成20年10月1日~12月12日
  • 調査面積 23平方メートル

主な成果

  • 調査地点は、玉泉院丸泉水域では比較的近現代の大きな改変が少なく、現状でも空堀状の窪地として泉水の痕跡を視認できる場所である。今年度は、玉泉院丸郭東端部から泉水を経て石垣に至るトレンチの調査により、近世以来の土層堆積の変遷 や、石垣修理との関連等を確認した。
  • 1層[泉水廃絶後の堆積層]軍隊~大学時代の土砂が約1mの厚さで堆積していた。
  • 2層[泉水存続期の堆積層]泉水内の自然堆積層と石垣前面の整地層があり、大別5層に区分できる。
  • 2a層は粘性の強い水成堆積層で、泉水の最終段階に堆積したものである。
  • 2b層は近世後期の石垣前面整地土で、溶けた鉛粒を含む層上に戸室チップや河川礫を多量に含む層が厚く堆積する。宝暦9年(1759)大火での数寄屋門焼失、その後の櫓台石垣及び調査区直上の石垣修理に対応すると想定される。
  • 2c層は、泉水の自然堆積層で、浚渫された形跡がある。
  • 2d層は、近世前期の石垣修理に伴う前面整地土で、泉水初期の自然堆積である2e層上に施工されていた。
  • 3層は郭の基盤となる整地層と想定される。
  • 泉水底や西岸立ち上がり付近の構造等については、次年度の調査で確認したい。

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会金沢城調査研究所 

石川県金沢市尾山町10-5

電話番号:076-223-9696

ファクス番号:076-223-9697

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