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更新日:2011年2月28日

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県議会の議案説明要旨 - 平成23年2月23日 - 「交流が盛んな特色ある地域づくり」について

◎  主な施策の概要について

3.  「交流が盛んな特色ある地域づくり」について

第三は、「交流が盛んな特色ある地域づくり」についてであります。 

北陸新幹線につきましては、国の来年度予算案において、長野・白山総合車両基地間に、今年度当初予算を上回る一千七百八十億円の事業費が計上され、本県においても、過去最高となる約二百八十億円が配分されたところであり、平成二十六年度末までの金沢開業に必要な予算が確保されたものと受け止めております。

一方で、未着工区間の取扱いについては、新規着工が決定された場合に対応する予算が計上されたものの、今国会に提出されている法案では、最大の障壁である財源問題の解決に向け、活用を求めていた鉄道・運輸機構の利益剰余金の大部分が国庫返納とされており、延伸に係る有力な財源として活用できなくなることは誠に遺憾であります。

また、並行在来線対策につきましては、利益剰余金の一部を充当するとの国の方針に関して一定の評価はできるものの、国においては、並行在来線の路線維持のため、地方負担の軽減など、経営安定に向けた基本条件の整備について、より一層取り組んでいただきたいと考えております。

県といたしましても、来年度から新幹線・交通対策監室に「並行在来線対策課」を設置し、国、沿線自治体やJRなど関係者と協議しながら、並行在来線の運行を引き継ぐ第三セクター法人の経営や運行のあり方等の具体像を取りまとめた経営計画の策定に向け、しっかりと取り組んでまいります。

今後とも、金沢までの一日も早い開業、白山総合車両基地以西の早期全線整備、並行在来線対策などについて、沿線各県と連携を密にし、県議会及び関係各位のご支援をいただきながら、国等に対して強く働きかけてまいりたいと考えております。

北陸新幹線金沢開業に向けたアクションプラン「STEP21」の推進につきましては、「おもてなし」、「食文化」、「歴史・景観」の三つの重点プロジェクトを中心に、官民挙げて知恵と力を結集して、開業効果を最大限に引き出し県内全域に波及させるため、具体の行動を加速させていかなければならないと考えております。

来年度は、三年後の金沢開業を見据え、開業記念キャンペーン等の戦略的な情報発信を視野に、STEP21県民推進会議からご意見を賜りながら、具体の取り組みを企画・実行する体制について、検討を進めてまいります。

また、県内各地における地域の魅力向上に向けた民間主体の取り組みの掘り起こしを図るため、民間グループや団体が行う重点プロジェクトの先導的な取り組みについて、来年度も引き続き、財政支援を行うこととしております。今後とも、今年度認定した事業も含め、これら先導的な取り組みを契機として、県内各地から更に創意工夫に満ちた取り組みが数多く生まれるよう、全力を挙げて支援してまいります。

おもてなしの向上につきましては、これまで観光事業者の指導者層の底上げや地域住民も加わったおもてなし運動を推進してきたところでありますが、全県的な県民運動へと発展させるため、新たに、行政や観光事業者、商工団体、女性団体の代表者等からなる「ほっと石川おもてなし推進協議会(仮称)」を設置し、県民の皆様の意識の共有や各市町・団体等による自主的な取り組みの推進を図ることといたしました。

食文化の魅力向上につきましては、本県の豊かな食をPRするためには、季節ごとに旬の食材を絞り込み、統一したイメージで売り出すことがより効果的であることから、季節ごとの食材を新たに「いしかわ旬の食材」として選定し、首都圏においてアピールしていくと同時に、これらの食材を活用した本県ならではのこだわり料理を県内の協賛店舗で提供することにより、石川の食のイメージを定着させ、更なる誘客に繋げてまいります。

また、女性等に人気の高いスイーツをテーマとした全国イベントの開催に向け、現在検討を進めているところであり、このイベントを通じて、石川をスイーツのメッカとして広く発信し、全国からの誘客に繋げてまいりたいと考えております。

歴史・景観を活かした地域づくりにつきましては、金沢城公園の復元整備として、昨年四月に河北門といもり堀が完成し、城内外にわたって城郭としての魅力がより一層高まっております。引き続き、石川門の保存修理と橋爪門の復元に向けた調査設計等を着実に進め、北陸新幹線金沢開業までの金沢城三御門の完成と玉泉院丸跡の暫定供用を目指し、取り組みを加速させてまいります。

特に玉泉院丸跡については、発掘調査や絵図・文献等をもとに、かつての庭園の姿をひも解きながら暫定整備を含めた基本計画の策定を進めており、今年度中に取りまとめることとしております。この計画に基づき、来年度は暫定整備エリアの基本設計を行うほか、庭園跡を取り囲む貴重な石垣群を保全するため、石垣調査や樹木整理等に取り組み、特色のある石垣景観を順次整えてまいりたいと考えております。

併せて、金沢城公園の利活用を進めるため、新たに玉泉院丸跡の石垣群を巡るガイドツアーを実施するほか、重要文化財である石川門と三十間長屋の公開について、冬季を除く毎週土日と祝日に拡大するなど、これまで以上の魅力発信に努めてまいります。

歴史博物館につきましては、平成二十六年度のリニューアルオープンに向け、現在、基本構想の策定に取り組んでいるところであります。重要文化財としての建物の魅力を活かしながら、より多くの県民や観光客の皆様に訪れていただける施設となるよう、フリーゾーンの設定や展示の全面見直しを行うこととしており、来年度は基本設計に着手いたします。

また、県庁跡地につきましては、第一段階として整備を進めてきた「しいのき迎賓館」が昨年四月にオープンしたところでありますが、来年度から、第二段階整備として広坂庁舎の解体撤去に取りかかると同時に、地下部を活用した駐車場整備の設計に着手することとしており、北陸新幹線金沢開業までの県庁跡地全体の供用に向け、着実に整備を進めてまいりたいと考えております。

さらに、いしかわ動物園につきましては、多くの県民の皆様から愛されたカバの「デカ」が亡くなってから半年が経過し、後継となる動物の導入を検討してまいりましたが、この度、日本海側の動物園として初めて、世界的に希少な「コビトカバ」の導入に目処が立ったことから、カバ舎を改修し、より間近で観察できるよう工夫を凝らした整備を進めるなど、動物園の更なる魅力向上を図ってまいります。

新幹線開業を見据えた首都圏からの観光誘客につきましては、現在、改定作業を進めている「新ほっと石川観光プラン」において、新たに誘客五百万人の目標を掲げ、より一層の取り組みの強化を図ることといたしました。

具体的には、昨年五百名を超える方々に委嘱した「いしかわ観光特使」の活動をより活発化させるため、活動報告会の開催等を通じて、口コミによる本県の観光情報の発信強化を図るほか、中学生の修学旅行や大学生の合宿など、教育旅行の誘致を強化し、平日における誘客や将来のリピーターの確保にも繋げてまいります。

また、新幹線開業効果を全県に波及させていくためには、観光客の導線となる二次交通アクセスの強化が重要な課題であります。来年度は、金沢駅や小松・能登両空港を起点として、公共交通機関を活用した二次交通モデルの実証運行を実施し、将来の本格運行に向け、誘客効果の測定等を行うこととしております。

北陸新幹線金沢開業に向け、以上申し述べた取り組みが開業後の本県の飛躍に繋がるよう、万全の態勢でしっかりと取り組んでまいります。

海外誘客につきましては、昨年の兼六園の外国人入園者数が増加に転じるなど、本格的な回復を見せているところであり、「海外誘客十倍増構想」の実現に向け、引き続き、国や地域ごとにターゲットを絞った戦略的な誘客に取り組んでまいります。

具体的には、まず台湾につきましては、来月本県で開催される「日台観光サミット」を契機として、現地の旅行会社やメディアを招へいし、本県の魅力を積極的に発信するほか、中国につきましては、中国人ジャーナリスト等の専門家のアドバイスをいただきながら、効果的な誘客活動に取り組むとともに、友好交流地域である江蘇省からの教育旅行の誘致を引き続き進めていくこととしております。

また、欧米につきましては、更なる認知度向上を目指し、フランスで開催される欧州最大規模の日本文化紹介イベント「ジャパン・エキスポ」に出展するほか、アメリカについても、富裕層向けメディアを招へいし、本県の豊かな食文化を紹介するなど、情報発信を強化いたします。

次に、人やものの広域交流のための基盤整備の推進についてであります。人口減少時代において、本県の活力と賑わいを育んでいくためには、北陸新幹線をはじめ、空港、港湾、道路等の広域交流基盤を有機的に結び付け、人やものの交流をより一層盛んにしていくことが必要であります。

まず、小松空港につきましては、本年で開港五十周年を迎えたところでありますが、羽田空港の国際化や三年後に迫る北陸新幹線金沢開業など、交通・物流体系の変化に適切に対応していくことが求められております。こうしたことから、県、小松市をはじめ、関係団体等からなる「小松空港活性化推進検討会(仮称)」を新たに設置し、小松空港の活性化に向けた展開や更なる利便性の向上等について、検討を深めることとしております。

また、羽田空港での乗り継ぎについて、現在、国内線の割引区間が三十五区間に拡大され、また、国際線についても就航先が世界十七都市に拡大されております。こうした利便性の向上を活かし、利用者全体の増加に繋がるよう、国内線・国際線ともに各路線の特長を明確にしつつ、きめ細かなPRを行うなど、航空会社とも連携して取り組んでまいります。

国際航空貨物便については、小松空港での貨物取扱量が輸出入ともに増加傾向に転じており、引き続き、カーゴルックス便の地元荷主への効果的なPRなどを行い、貨物利用の拡大に努めてまいります。

今後とも、小松基地並びに空港周辺住民の皆様方のご理解とご協力をいただきながら、日本海側の拠点空港としての発展に向け、努力してまいる所存であります。

能登空港につきましては、開港八年目の目標搭乗率の達成が従来にも増して厳しい状況が続いておりますが、低迷している首都圏からの利用を回復させるべく、地元特産品を活用した緊急キャンペーンを実施するとともに、羽田乗継便のPR等を通じて地元利用を喚起するなど、今後の安定的な需要の確保に向け、地元市町や関係団体と一体となって各種施策を展開することとしております。

金沢港につきましては、アジアの経済発展による旺盛な需要を背景に、特に中国、韓国、東南アジア諸国向けのコンテナ貨物の伸びが顕著であり、昨年一年間のコンテナ取扱実績は、年間四万本を超え、史上最高となりました。併せて、航路誘致にも努めた結果、昨年十一月には韓国航路が週五便に増便され、中国航路週三便と合わせ、金沢港の国際コンテナ定期航路は週八便と航路数でも史上最多となっております。

県といたしましては、この機を逃さず、金沢港の貨物の受け皿づくりを加速させるため、新たに、コンテナ取扱能力に優れた荷役機械であるトランスファークレーンを導入することとし、平成二十四年度中の供用に向け、その整備に着手いたします。また、重量貨物についても、東南アジア向けの定期航路が先月から月一便で就航するなど、これまでの合い積み輸送の取り組みが実を結びつつあることから、これら重量貨物船等の定期航路の支援制度を創設することといたしました。

今後とも、積極的な貨物の集荷策を展開するなど、官民一体となったポートセールスに一層努め、ハード・ソフト両面での取り組みを通じて、日本海側の国際物流拠点港としての更なる飛躍を目指してまいります。

七尾港につきましては、引き続き、七尾市や関係団体とともに、四万トン級の大型船舶の寄港が可能となる大田大水深岸壁の早期完成を国に強く働きかけると同時に、日本海側有数の船舶修理の拠点であるという優位性を活かし、修理船舶の受入体制の構築に向けた取り組みを進めるなど、能登地域の物流拠点として、更なる活性化に向けた取り組みを鋭意進めてまいります。

道路網の整備につきましては、「ダブルラダー結いの道」整備構想の実現に向け、引き続き、能越自動車道、金沢外環状道路、南加賀道路等の幹線道路の整備を推進することとしております。このうち、金沢外環状道路海側幹線については、金沢市福増町から白山市乾町間及び「白山インターチェンジ(仮称)」を、平成二十四年春に供用させるとともに、金沢市鞍月から大河端町間についても、平成二十五年四月の能登有料道路の前倒し無料化に合わせた供用に向け、事業促進を図ってまいります。

また、有料道路無料化に伴う交通量の増加に対応するため、能登有料道路の内灘町大根布からかほく市白尾間と加賀産業開発道路の小松市軽海町から八幡インターチェンジ間について、新たに四車線化事業に着手することといたしました。 

以上

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