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更新日:2012年7月5日

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鹿島の森・気多神社社叢・須須神社社叢

鹿島の森

加賀市塩屋町(加賀市管理)
指定面積  約3ヘクタール

鹿島の森
国指定天然記念物  昭和13年8月8日指定

大聖寺川の河口にある陸続きの島で、もと北潟湖の1島であったという。八幡社の社叢として原生林相を比較的温存したものである。標高約30メートル、周囲600メートル、南北に長く円阜状をなしたほぼ楕円形の樹叢をしている。
暖帯性の照葉樹林として、高木層(上層)はタブを主とし、ヤブニッケイ・スダジイ・ヤブツバキ・ケヤキで覆い、亜高木~低木層(中層)にモチ・シロダモ・ムラサキシキブ・ネズミモチ・マサキ・ヒメアオキ・イボタ・コマユミ・コブシ・ヒサカキ・イヌマキを、草本~コケ層(下層)にはカラタチバナ・ヤブコウジ・ヤブラン・ミズヒキ・アイアスカイノデ・ベニシダなどをもっている。つる植物にはミツバアケビ・アケビ・ツタウルシ・ビナンカズラ・ツルマサキ・キヅタもみられるが、樹幹にはマメヅタの着生がある。動物ではツルガマイマイ・アカテガイなどが知られる。この地域では福井県三国町の雄島とともに典型的な原植生を残存しているものとして貴重な存在である。
昭和60年「石川県の文化財」より

 

気多神社社叢

気多大社  羽咋市寺家町
指定面積  2万6299平方メートル

気多神社社叢
国指定天然記念物  昭和42年5月2日指定

気多神社の社叢は、神域「入らずの森」として神聖視され、神官も、年1回、社叢内の奥宮の神事を勤めるために目かくしをして通行するのみといわれる。照葉樹林(暖地性常緑広葉樹林)としては、ことに中心部において極めて良く原生相が維持されており、常緑樹の枯死倒壊と交替したエノキの下に、ヤブニッケイ・タブノキなどの陰樹が生長しつつあるという遷移相も典型的に認められる。中心部は、スダジイの極盛相を示しているが、周辺は次第にタブ林に移り、ヤブツバキ・ヒサカキ・ヤブニッケイを亜高木とし、下層の林床にカラタチバナ・オオバジャノヒゲ・ムラサキニガナ・オモト・ホクリクムヨウラン・ベニシダなどをもっている。つる植物にテイカカズラ・ムベ・フジ・キズタ・イタビカズラ・ツルマサキ、着生植物にマメヅタなど、暖地性のものが多くみられる。カスミザクラ・アワブキ・イヌシデの混生は実生とみられるが、スギ・サカキは、植栽でなければ2次的野生と認められる。
昭和60年「石川県の文化財」より

 

須須神社社叢

須須神社  珠洲市三崎町寺家
指定面積  2万1172平方メートル

須須神社社叢
国指定天然記念物  昭和50年6月26日指定

伝承では、山伏山(鈴ヶ嶽)に創建された須須神社は、天平勝宝年間(749~757)に現在地に遷座したとされており、古代以来、この照葉樹林は、神域として温存されてきたと見られる。
上層は、スダジイが優占し、タブノキ・ヤブニッケイ・モチノキ・ヤブツバキなどを混じえ、つる植物にムベ・テイカカズラ・キズタ・イタビカズラ・フジ・ツルマサキなど、着生植物にマメズタ、草本にはオモト・ベニシダなどの暖地植物を多く生育せしめているが、一方、やや冷温帯のイヌガンソク・サカゲイノデが見られたり、種子植物にもモミ・カナアテ(ヒノキアスナロ系品種)・ウワミズザクラ・ツシマナナカマド・コマユミ・ツクバネ・エゾユズリハ・ツルシキミ・ヤマツツジのような木本、トリアシショウマ・キッコウハグマ・カニコウモリ・チゴユリ・ホウチャクソウなど温帯・冷温帯の植物が見られ、照葉樹林の北方的限界性を示している。ウメガサソウ・キンラン・ササバギンラン・ホクリクムヨウランなど稀少植物を産する。
昭和60年「石川県の文化財」より

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

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