世界農業遺産国際会議2021のご報告

   

• 世界農業遺産とは
• 会議の開催結果 
• 世界農業遺産に関する能登コミュニケ2021
      日本語・英語併記（PDF：683KB）

 世界農業遺産とは

　世界農業遺産は、近代化の中で失われつつある、その土地の環境を活かした伝統的な農業・農法、生物多様性が守られた土地利用、農村文化・農村環境などを「地域システム」として一体的に維持保全し、次世代へ継承することを目的に、食糧の安定確保を目指す国際機関である国連食糧農業機関（FAO）が、2002年に創設したプロジェクトです。現在（令和3年11月時点）、22ヵ国62地域がFAOから世界農業遺産として認定されています。

世界農業遺産国際会議2021の開催結果

 

会議の概要

   　 「能登の里山里海」が2011（平成23）年6月に我が国で初めて世界農業遺産に認定されてから10年の節目を迎えることを記念し、認定地域である石川県能登地域において、世界農業遺産国際会議2021を開催しました。

　 本会議は新型コロナウイルス感染症対策のため、海外からはオンラインでの登壇となりましたが、国際機関や各国の世界農業遺産認定地域の代表者などが一同に会し、世界農業遺産認定から10周年を迎えた「能登の里山里海」のこれまでの取組や成果に加え、世界農業遺産の有する価値を世界に向けて発信しました。

　 また、ハイレベルセッションや分科会などの議論をふまえ、認定地域間の連携促進や認定を目指す開発途上国の地域への支援などを求める「能登コミュニケ2021」を採択しました。

• 日時：2021（令和3）年11月25日（木）～27日（土） 　
• 場所：石川県七尾市和倉温泉「あえの風」
• 主催：石川県、農林水産省、国連食糧農業機関（FAO）、国連大学サステイナビリティ高等研究所、能登地域GIAHS推進協議会
• 共催：新潟県、佐渡市
• 参加者：約200名

 結果概要

• 世界農業遺産国際会議2021プログラム（PDF：7,798KB）

   

1日目   11月25日（木曜日）

• 12時45分-13時30分　開会式
• 13時30分-15時30分　ハイレベルセッション
• 16時00分-19時00分　分科会１　「経済：GIAHSを活用した所得の向上」

 

　　　＜関連行事＞

• 16時00分-17時00分　世界農業遺産国内認定地域連携会議
• 17時00分-17時45分　世界農業遺産に関心を有する国の駐日大使と谷本石川県知事との懇談
• 18時00分-18時20分　チューFAO事務局長と谷本石川県知事との懇談

 　　　　　　　　　　　　　　開会式で基調講演を行う谷本石川県知事

 

2日目 11月26日（金曜日）

•   9時00分-12時00分　分科会３　「環境：GIAHSの動的保全を通じた資源の持続可能な利用と生態系の保全・回復」
• 13時00分-15時20分　記念シンポジウム
• 15時30分-16時30分　クロージングセッション

　

　　　＜関連行事＞

•   9時30分-15時00分　ユースセッション（GIAHSユースサミット）
• 10時00分-10時45分　世界農業遺産に関心を有する国の駐日大使と地元農業者等との懇談（春蘭の里）

 

 　　　　　　　　　　　クロージングセッションにおいて主催者の代表が記念撮影

 

3日目 11月27日（土曜日）

• エクスカーション
  「能登の里山里海」における農林水産業や文化について理解を深めていただくため、５つのコースに分かれ、各地域の世界農業遺産と関係の深いスポットで現地視察や体験を行いました。

 　　　　　　　エクスカーション訪問先での説明に耳を傾ける参加者