ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 知事記者会見 > 知事記者会見(令和8年1月20日) > 記者会見の要旨 - 令和8年1月20日 -
ここから本文です。
令和8年度当初予算案がまとまりましたので概要を説明いたします。
スライド1ご覧下さい。今回の予算は、知事選挙前の編成となることから、新規事業などは6月補正で対応する、いわゆる「骨格予算」として編成しました。一方、能登の復旧・復興に向けた事業や、医療・福祉・教育など、年度当初から対応しなければならないものについては、県民生活に支障が生じないように、当初予算に計上しました。また、これまで議会でご議論いただき、方向性が出ている大規模プロジェクトなどについても、当初予算に計上しました。その他、先の12月補正予算では、国の補正予算の一部を先取りし、水道料金の基本料の無償化などの物価高対策を講じたところですが、国補正予算には、当初の見込みを超えて内示があった重点支援地方交付金や、インフラの復旧経費、国土強靭化の推進なども盛り込まれました。これに対応するため、通常の執行残等を整理する2月補正とは切り離した令和7年度第1次2月補正予算を、令和8年度当初予算と一体として編成しました。
スライド2ご覧下さい。こうした考えのもと、今回の予算は、1.喫緊の課題である「足元の物価高から暮らしや地域経済を守る追加の緊急対策」、2.「能登の復旧・復興」、3.「石川県成長戦略の実現」、この3点を基本方針として編成しました。
以下、主な施策に絞って説明いたします。1つ目の柱は、足元の物価高から暮らしや地域経済を守るための追加の緊急対策についてです。
スライド3ご覧下さい。今般の国補正予算において、重点支援地方交付金が、当初の見込みの40億円を大幅に上回る111億円交付されることとなったことから、これを最大限活用し、約80億円の更なる追加対策を盛り込みました。
スライド4ご覧下さい。12月補正予算に計上した水道基本料金の2か月分の無償化は、できるだけ多くの県民の皆さんに、早く支援を届ける方策として、市町においても、独自に対象を拡大するなど、県の支援に上乗せする動きが広がっています。これは、無償化期間の延長や口径が25mmを超えるものにも対象を拡大されています。物価高が喫緊の課題となっている中、更なる支援が必要と考え、水道基本料金の無償化期間を2か月から4か月に延長することとしました。これにより、世帯あたり平均で5,600円程度、最も世帯数の多い金沢市では、4,400円の負担軽減となります。
スライド5ご覧下さい。石川県では令和2年から3年にかけて、県立高校の一人1台端末を、公費負担で導入しました。全国的には、導入時の公費負担から、更新時に保護者負担に切り替える自治体が増加しており、現時点では、36都道府県が保護者負担としています。子育て世帯の経済的な負担を軽減し、また、能登半島地震・奥能登豪雨で被災したご家庭が多いことも考慮し、更新にあたっては、保護者に負担を求めることなく、県において、令和8年度中に一括調達し、全ての端末を更新することとしました。
スライド6ご覧下さい。また、県内の5つの金融機関、北國銀行、金沢信用金庫、のと共栄信用金庫、はくさん信用金庫、興能信用金庫と連携して、県民1人あたり7,000円相当のデジタル地域通貨の給付を実施します。給付開始は3月を予定しており、具体の手順としては、1.スマートフォンに、北國銀行が提供する「トチツーカアプリ」をダウンロードしてきただき、2.マイナンバーカードを利用して、ユーザー登録をしていただき、3.アプリ内で、「トチカ」口座の開設を金融機関に申請していただく。なお、口座開設には、県内5金融機関の預金口座との紐づけが必要となります。この所定の手続きを行っていただいた方に対して、順次支給します。デジタル地域通貨は、日常生活の様々なシーンでの活用が今後進んでいくと見込まれています。多くの県民の皆様に利用いただいて、地元消費の拡大や地域のキャッシュレス化にも繋げていきたいと思います。
スライド7ご覧下さい。最低賃金の引上げに伴う事業者への支援については、9月補正予算では、ハード整備に対する国の「業務改善助成金」への上乗せ支援のほか、業務効率化などのソフト対策への支援、更には、かつてない被災事業者への直接支援など、総額10億円規模の思い切った対策を講じました。今回の予算でも思い切った対策を講じることとし、まず、年々活用が増加している国の「業務改善助成金」への県独自の上乗せ支援について、引き続き、十分な支援枠を確保いたします。さらに、今回新たに、最低賃金の引上げに向けた支援のみならず、全般的な賃上げに向けた支援策として、この春に、物価高を上回る賃上げ4%を実施する企業を対象に、生産性向上や収益力強化に向けたハード・ソフト両面の取り組みに対する最大600万円、この補助率は、小規模事業者:4分の3、中小企業:3分の2です。この支援制度を創設します。また、ワンストップの電話相談窓口を設けるほか、専門家によるプッシュ型の伴走支援により、支援制度の活用を促してまいります。これら総額10億円を超える支援パッケージにより、企業の持続的な賃上げ環境整備を強力に支援してまいります。
スライド8ご覧下さい。このほか、県民向けとして、電気自動車等の購入に対する国補助金への上乗せ支援、宅配ボックスの購入支援、事業者向けには、災害対策特別融資の融資利率の据置、農業者の収益力向上に向けた、高温対策等に資する資機材の導入支援を実施するとともに、物価高や賃上げにより経営環境が厳しくなっている2つの県立病院への支援も行います。
2つ目の柱は、能登半島地震・奥能登豪雨からの復旧・復興についてです。はじめに、「暮らしとコミュニティの再建」についてであります。
発災から2年が経過し、来年度は、被災された方々の恒久的な住まいの確保に向けて、支援を更に強化してまいります。
スライド9ご覧下さい。自宅の再建については、引き続き、被災者生活再建支援金や臨時特例給付金、能登創生住まい支援金など、新築・購入では、過去の災害には例のない最大1,000万円を超える1,060万円の助成制度による支援を行っていきます。一方で、復興公営住宅については、現在2,986戸が計画され、今年の夏頃から順次完成し、今後3年程度かけて、入居が始まります。復興公営住宅の家賃は、世帯収入に応じて決定され、月平均2.5万円程度となる見込みですが、共益費等も別途必要となることから、年金暮らしの高齢者などの入居者にとっては、経済的負担となります。私自身、被災地を訪問する中で、家賃のかからない仮設住宅からの転居を躊躇う多くの声も、直接接しております。過去の大規模災害では、市町村において、独自に家賃を減免した事例がありますが、県が入居後3年間の家賃を無償化するという、過去の災害には例のない思い切った対策を実施することとしました。家賃相当額を市町に補助いたします。これにより、市町においては、市町独自に家賃減免を行った場合に必要となる財源が浮くこととなります。各市町において、地域の実情に応じた他の復興支援事業に活用いただきたいと考えています。3年分の家賃無償化には、総額で27億円程度必要と見込んでおります。財源には復興基金などを活用いたします。
スライド10ご覧下さい。また、未だ住まい再建の検討に至っていない世帯を取り残さないために、市町や専門家とも連携し、被災者に身近な仮設団地の集会所やゴールデンウィーク頃完成予定の復興モデル住宅などで出張型相談会を開催し、プッシュ型で伴走支援してまいります。加えて、住宅再建を希望しているけれども、宅地を確保できないという世帯が一定数おられますので、公費解体などで空き地となった土地の流通を活性化させるため、被災した宅地の売却に要する仲介手数料や測量費、登記申請にかかる費用の一部を支援いたします。
スライド11をご覧下さい。みなし仮設住宅に入居する恒久的な住まいの確保に課題を抱える世帯に対しては、生活再建支援アドバイザーを12名から16名に増員し、被災者に寄り添ったきめ細かなサポート体制を強化いたします。加えて、高齢者や障害者など、住宅確保に特別な配慮が必要な方々の民間賃貸住宅への入居を支援している「居住支援法人」にご協力いただき、配慮が必要な被災者の住宅確保に取り組んでいただくこととしました。県としては、法人による賃貸契約の仲介を支援することとし、恒久的な住まいの確保を後押しします。
スライド12ご覧下さい。液状化に伴う側方流動を受けた宅地・住宅の復旧に向けては、土地境界再確定の前提となる地籍調査の、来年度末までの完了を目指しています。地籍調査の前倒しに必要な人員の確保について、県外市町からの職員の受入に目処が立ちました。国では、土地の所有権移転登記に係る登録免許税を免税する方針が示されたことを踏まえ、県としても、国と歩調を合わせて、不動産取得税の減免措置を講じることとします。さらに、今後、境界再確定が本格化する中で、所有者間で境界の合意をとる際に、境界をまたぐブロック塀やフェンスなどの構造物の移設が必要になる場合が見込まれますので、市町と連携して、所有者に対し、移設や撤去に係る費用を最大100万円支援することとしました。
次に、「能登の特色ある生業(なりわい)の再建」についてであります。
スライド13ご覧下さい。被災事業者の生業再建は、これからが正念場です。なりわい再建支援補助金や営業再開支援補助金、新たな取り組みを支援するチャレンジ支援補助金や起業促進補助金について、十分な予算枠を確保し、支援を継続します。発災から2年が経過した中、能登事業者支援センターには、人口減少等の事業環境の変化や物価高などによる再建計画の見直しや、補助金の自己負担分も含めた資金繰りなど、複雑な相談が多数寄せられています。センターには、現在、県職員や中小企業診断士、行政書士が常駐していますが、新たに、経営全般にかかる相談に応じることができる金融や経営に精通した専門家も常駐で配置し、伴走支援体制をより一層強化いたします。さらに、融資利率を当初5年間無利子、6年目以降も1%に抑えている災害対策特別融資制度について、金利の上昇局面にあっても事業者の負担が増えないように、融資利率を1%のまま据え置くこととし、引き続き、資金繰りにも万全を期すこととしました。
スライド14ご覧下さい。営農の再開促進については、「奥能登営農復旧・復興センター」を中心に、農地や水路等の復旧を進めた結果、地震前の令和5年の水稲作付面積2,800haに対し、令和7年は、約7割の2,000haで営農が再開されました。また、今年度200haの復旧を進めた結果、令和8年度は、約8割の2,000haで営農が再開される見込みです。一方、残る不作付け農地約600haのうち、半分の約300haは生産基盤が原因と分析されています。来年度は、このうち約150haの復旧を目指していく。こうした生産基盤の復旧に加え、引き続き、1.小規模農家に対する、集落での合意形成に向けた専門家の派遣や、営農基盤の維持、2.大規模農家に対する、経営に係る専門家の派遣や、生産性向上に資する新たな技術の導入支援を継続し、営農の再開・継続を後押ししてまいります。
スライド15ご覧下さい。水産業の復興に向けては、被災した漁港の本復旧を進めるとともに、漁場の調査・復旧に取り組みます。奥能登6市町の令和7年の11月時点での漁獲量は、地震前の約94%とほぼ平年並みに戻りつつありますが、海女漁や底びき網漁の漁業者からは、「沿岸の藻場の泥の堆積状況を調査してほしい」といった声や、「沖合の海底の地質や地形の変化を調査してほしい」との声を聞いています。こうした中、金沢経済同友会では、昨年4月から、日本財団の助成を受けて、地震や豪雨による能登半島「沿岸」の藻場における海洋環境の変化と、漁業への影響を把握する調査を実施しました。こうした取り組みに連動し、県では、「沖合」の漁場への影響について、県水産総合センターの漁業調査指導船「白山丸」により、底びき網漁業などが操業する、珠洲市から輪島市沖の比較的水深の深い漁場における、海底地形やアマエビなどの資源分布について、来年度から3か年計画で調査を行うこととしました。金沢経済同友会と県の調査の分析結果を、奥能登の水産業復興に活かしてまいります。また、外浦沿岸の海女漁場では、地震と豪雨によって土砂や流木が藻場に流入する被害が生じており、国や輪島市とも連携し、海女の方々による藻場を保全するための海藻種苗、カジメというそうですが、カジメの植え付けや、流木除去等の活動を支援してまいります。
能登の観光振興について、国の「復興応援割」が実施されるまでの間をつなぐ県独自の観光需要喚起策として、12月補正予算で計上した能登を周遊する団体旅行商品の造成支援については、先週1月13日から旅行会社からの具体の旅行商品の申請を受け付けております。3月からの旅行受入開始に向けて、鋭意準備を進めています。
スライド16ご覧下さい。これに加えまして、「今行ける能登」への誘客促進として、のと里山空港を活用した誘客促進のほか、学校や旅行会社を対象にした現地研修会の開催等を通じ、震災学習プログラムを一層PRしてまいります。さらに、一般財団法人ポケモン・ウィズ・ユー財団と連携した能登応援プロジェクトとして、夏頃を目途に、のと里山空港の外観・内観を装飾し、ポケモンの世界観を体感できる賑わいスポットへリニューアルするとともに、ポケモンを活用した能登周遊スタンプラリーなどによって、全国から多くのポケモンファンを能登へ呼び込んでまいります。ポケモンファン大歓迎です。
次に、「誰もが安全・安心に暮らし、学ぶことができる環境・地域づくり」についてです。まず、医療・福祉に係る支援体制の充実について申し上げます。
スライド17ご覧下さい。奥能登における医療提供体制の確保については、令和6年8月に「公立4病院機能強化検討会」を立ち上げ、これまで4回の検討会を開催し、議論を重ねてまいりました。こうした検討会や、4市町の首長との合意、県議会での議論を踏まえまして、年初に「大きな方向性」を決定しました。来年度は、新病院建設に向けて、基本構想の策定に取り組むとともに、県と2市2町からなる協議会を立ち上げ、運営主体となる一部事務組合の設立に向けた準備に着手します。また、新病院の開院にあたっては、医療従事者の確保が最重要課題となります。人材確保の取り組みにも着手いたします。まず、看護師については、県立看護大学及び県立中央病院と連携し、人材の確保・育成に取り組みます。県立看護大学を卒業後、県立中央病院に就職し、必要な知識と技術を習得したのちに新病院に派遣するプログラムを立ち上げるとともに、プログラム満了により4年間、480万円の修学資金の返還を免除する修学資金制度を新たに創設いたします。このほか、幅広い診療能力を有する総合診療医や、理学療法士などの医療従事者についても、修学資金の貸与制度や、奨学金の返還助成制度を設け、人材確保に取り組みます。
次に、学びの環境の再建について申し上げます。
スライド18ご覧下さい。今般の地震を契機に、ふるさとの価値の再認識と復興を担う人材の育成に向けて、全ての県立高校において、「創造的復興」をテーマとした探究活動を行っております。来年度は、奥能登の5校においては、高校と地域をつなぐ復興探究コーディネーターを、2名から3名に増員し、ふるさとの復興に向けた探究活動を深化させます。また、その他の地域の全日制高校33校においては、今年度に引き続き、震災遺構の見学や震災の語り部からの話を聞くなどの能登でのフィールドワークを行うほか、参加した生徒が、奥能登の生徒や、防災に取り組んでいる県外の生徒、兵庫県立舞子高校と意見交換等を行い、防災や創造的復興について考えるシンポジウムも開催します。
次に、「教訓を踏まえた災害に強い地域づくり」について申し上げます。
スライド19ご覧下さい。公助はもとより、自助・共助の面でも、震災を教訓とした取組の実践を進め、県全体の災害対応力の強化につなげてまいります。災害発生時に命を守るためには、まずは、県民の皆さんひとり一人に「自分の生命は自分が守る」という意識のもと、日頃から、備蓄や家具の固定などの事前防災や、災害時の避難行動の確認といった、自助の取組を実践していただくことが重要です。こうした防災に関する知識をまとめた防災ハンドブックや動画を作成するとともに、「いしかわ防災フェア」についても、展示や体験のさらなる充実を図ります。次に、共助の面では、これまでも、共助の要となる防災士の育成に取り組んでまいりました。能登半島地震での課題も踏まえ、市町の防災士会などが災害時に組織的に活動できる環境を整えます。具体的には、災害時に実動が見込める防災士数などの実態調査をします。また、防災士や地域の自主防災組織の活躍が期待される避難所運営の実践的な研修を実施します。公助の面では、県において、全庁体制での災害対応の強化や、被災市町に対する支援体制の強化を図るため、新たに全職員を対象とした、役割に応じた体系的な研修を実施します。この中で、能登半島地震の際にも全国の自治体から被災市町へ派遣された、いわゆるGADM(ギャドム)、これは災害マネジメント総括支援員と申します。このGADM(ギャドム)等の専門人材を計画的に育成してまいります。加えて、災害対応の指揮官となる知事や市町の首長、部局長などを対象としたトップセミナーを実施します。また、危機管理部主導での災害対応体制の構築に向けて、県庁舎内の災害対策本部室の拡張や、実動機関等の執務スペースの新設などの改修に向けて、実施設計を進めます。
スライド20ご覧下さい。能登半島地震では、避難状況の把握に苦慮し、発災初期の物資支援や、広域避難時の情報共有などに課題がありました。今年度、奥能登4市町で、避難所管理システムの実証に取り組んでまいりました。この避難所管理システムは、避難所へ避難された方々に、スマートフォンでのQRコードの読み取りなどにより、受付をしていただくことで、名簿を自動作成するもので、避難状況の的確な把握が可能となります。これまでの実証において、有用性が確認されました。そこで、新たに奥能登4市町以外でも導入を支援し、全県でのシステム整備を進めます。
スライド21ご覧下さい。道路、河川などの公共土木施設の復旧については、奥能登へのアクセスルートや水位周知河川などの優先度の高い施設について、来年度中に発注を概ね完了させ、令和10年度までの本復旧完了を目指します。また、令和6年奥能登豪雨を受けて、昨年3月に策定した「奥能登地区緊急治水対策プロジェクト」に基づいて、越水が発生した八ヶ川(はっかがわ)など9河川を対象に、本復旧にあわせて堤防や護岸の嵩上げなどを行い、治水機能の強化を図ります。
スライド22ご覧下さい。能登半島絶景海道については、引き続き、災害復旧に合わせて、幅広な路肩の整備などの強靭化を図るとともに、来年度は、絶景を望む新たな眺望ポイントの整備に着手いたします。さらに、魅力向上に向けて、1.ロゴマークを活用した道路標識・案内看板の設置、2.道の駅等へのデジタルサイネージの設置、3.県全体でのナショナルサイクルルートの指定を見据えたサイクリングの受入環境の整備など、ハード・ソフト両面での取り組みを進めます。
スライド23ご覧下さい。昨年8月の記録的な大雨や高潮により、特に被害の大きかった能登内浦地域、河北潟周辺地域においては、国・県・市町などで構成される協議会で被害要因と中長期的な対策を検討してまいりました。今月23日の第3回会議において、ハード・ソフト両面からなる「冠水・高潮対策プラン」を地域ごとに策定することとしております。これを踏まえ、県では、それぞれの地域において、河道掘削(かどうくっさく)や、護岸の嵩上げ、排水ポンプ車の配備、高潮浸水想定区域図の作成などの対策を進めてまいります。また、浸水により大きな被害を受けた金沢競馬場においても、きゅう舎宿舎の建替えにあわせてかさ上げを行うなど、対策を進めてまいります。
次に、「創造的復興リーディングプロジェクトの推進」について申し上げます。
スライド24ご覧下さい。トキの放鳥については、本州初となる放鳥を、6月上旬頃に羽咋市で実施するとともに、9月頃にも能登地域で2回目の放鳥を実施します。6月上旬頃の1回目の放鳥日には、羽咋市の「余喜(よき)グラウンドゴルフ場」において、放鳥式を行うこととしています。多くの方々に現地でご覧いただけるように見学場所などを検討しています。本州初の放鳥に向けて、放鳥前イベントなどにより認知度向上を図るほか、観察マナーの啓発にも取り組んでまいります。さらに、放鳥後の定着に向けて、県、能登9市町および専門家等からなるモニタリングチームを発足させ、放鳥後のトキの定着状況を確認するとともに、トキが負傷した場合の救護体制を充実させます。
スライド25ご覧下さい。「いしかわサテライトキャンパス」については、多くの県内外の学生に、地域課題の解決やボランティアと併せた地域との交流活動に参加いただいており、今年度は、目標の700名に対し、約820名に応募いただいています。3年目となる来年度は、フィールドワークへの高校生の受入れ開始に加えて、春休みやゴールデンウィーク等における受入促進によって、1,000名の受入を目指したいと思います。
スライド26ご覧下さい。能登駅伝については、現在、ワーキンググループにおいて、基本構想案の策定に向け、コースや大会規模などの検討を行っています。来年度は、準備委員会を立ち上げ、基本構想を策定し、準備を進めてまいります。また、これまで金沢で開催していた「いしかわっ子駅伝」を、「いしかわっ子 能登駅伝」として能登で開催するほか、著名人によるシンポジウム、ロゴマークの作成など、能登の皆さんに駅伝に親しんでもらうための機運醸成にも取り組んでいきます。
以上が、地震・豪雨災害への対応です。
さて、3つ目の柱は、石川県成長戦略の実現に向けた取り組みについてです。
スライド27ご覧下さい。前田育徳会尊經閣文庫の誘致については、産学官の連携により、県民全体の機運醸成に取り組んでおり、県としても、尊經閣文庫の価値や魅力の理解促進に向けて、著名人や専門家を招いたトークイベントや、県立美術館内の尊經閣文庫分館の所蔵品等を紹介する講座やギャラリートークに加えて、新たに、県立歴史博物館で、前田家当主の鷹狩(たかがり)の道具などを初公開する特別展「鷹と加賀前田家」を開催します。また、本年は前田育徳会の創立100周年の節目にあたります。東京国立博物館では、特別展「百万石!加賀前田家」が開催されることとなっています。石川県においても、令和9年夏に、県立美術館で、前田育徳会が所蔵する国宝22点と重要文化財76点の全てを展示する特別展を開催するなど、今後も切れ目なく、県民の機運醸成に取り組んでまいります。
スライド28ご覧下さい。加賀料理については、先月、国無形文化財に登録されたところであります。これを契機として、県と加賀料理技術保存会が一体となり、担い手の育成や魅力発信の取り組みをさらに充実させてまいります。具体的には、若手料理人向けの研修に、調理技術のみならず、加賀料理を構成する地酒文化も盛り込んで、文化的価値の継承にも取り組むほか、首都圏のマルシェで加賀料理を構成する県産食材と併せた魅力発信を実施します。また、国の補助事業を活用し、小中学生を対象に親子で学べる加賀料理の体験会なども開催します。
スライド29ご覧下さい。関西・中京圏からの誘客については、北陸新幹線県内全線開業後、加賀地域の入り込みが伸び悩んでいます。R5年に比べて、R7年は関西の入り込みが15%減っています。中京からは+2%、関東からは+12%。そこでこの関西・中京地域からは、マイカーによる来県も多いことから、NEXCO中日本と連携し、石川県の魅力をPRするとともに、同社が販売を企画している、1万円分の宿泊商品券がセットされたお得なドライブプランに、県独自に3,000円分のプレミアムを上乗せするなど、マイカー利用による誘客を強化いたします。
スライド30ご覧下さい。金沢港については、昨年3月に改訂した港湾計画の推進に向けて、「大浜御供田線の4車線化」「無量寺大野線の歩道拡幅」の調査・設計を進めるほか、来年度、新たに「大浜岸壁背後のふ頭用地拡大」に着手いたします。能登の復旧にかかる資材を海路で搬入し能登へ陸送する中継地としてのニーズが高まっている一方、貨物の置き場が不足している状況であることから、復旧工事の円滑化を図るため、国による大浜大水深岸壁延伸、既設の400mから520mへの延伸ですが、この事業化を見据えて、県が先行してふ頭用地を整備いたします。
小松空港の国内線は、令和7年の冬ダイヤ(R7.10月~)から羽田便が2便減便し、便数維持に向けて、航空利用の一層の需要喚起が必要となっています。一方で、4月29日から小松札幌便が1便増便され、1日2便となることから、一層の利用促進に取り組んでまいります。具体的には、羽田便において、特に利用が低迷している早朝の初便や夜の最終便の利用拡大に向け、航空会社と連携したマイルキャンペーンを実施するほか、全ての路線について、小松空港サポーターズクラブ及びビジネス利用サポートキャンペーンをリニューアルし、搭乗回数に応じた特典を追加・拡充し、リピート利用の促進やビジネス利用の底上げに繋げてまいります。また、国際線についても、引き続き、SNS等を活用した情報発信や需要喚起に取り組むとともに、小松空港サポーターズクラブの対象に国際線を追加し、リピート利用の促進を図るなど、路線の維持・拡充に取り組んでまいります。
スライド31ご覧下さい。二の丸御殿復元整備については、来月に素屋根の建設工事を完了させ、令和15年度頃の「表向(おもてむき)」第1期整備の完了を目指して、今年の春から御殿本体の工事に着手します。また、御殿の壁や襖(ふすま)を彩る障壁画については、今年度中に原寸大の下絵を完成させ、来年度から、実際に御殿に設置する本画(ほんが)の制作に着手します。御殿の復元は長期間にわたることから、工事の節目ごとに復元の意義や御殿の魅力を発信することとします。また、「見える金沢城」の取組として、来年度新たに、素屋根内での現場見学会や伝統技術体験イベントを開催するほか、素屋根内に設置するカメラによる復元状況の映像や、デジタルアーカイブ化した職人の匠の技などをSNSで随時配信してまいります。さらに、県民参加の城づくりを推進するため、令和10年度以降に二の丸御殿の天井板への記名会を実施することとし、御殿本体の着工に合わせて参加者の募集を開始します。
スライド32をご覧下さい。木場潟公園東園地の第2期整備区域については、昨年度実施した利用者へのニーズ調査を踏まえ、「オートキャンプ」「アクティビティ」「里山体験」の各ゾーンを整備するとともに、新たにウォーキングコースを設けることとし、来年度は、実施設計に着手します。誘致に取り組んでいる令和12年の全国育樹祭までの供用開始を目指し、整備を進めます。
スライド33ご覧下さい。まめだ簡易グラウンドのサッカー場の人工芝化については、競技団体からの要望を受け、サッカーに加え、ホッケーの公式試合を開催できる仕様とし、令和9年度中の供用開始を目指して工事に着手いたします。水はけも改善されて冬季も利用可能となり、これらの競技はもちろん、それ以外にも多くの県民の皆さんに親しまれる多目的なグラウンドとして生まれ変わります。また、県有施設で初めてネーミングライツを導入することとし、来年度中に公募を行い、対象事業者を決定したいと思います。
スライド34ご覧下さい。新たな社会福祉会館については、金沢西高校第2グラウンドへの移転建替えに向けて、基本設計を鋭意進めており、来年度は実施設計、令和9年度から10年度にかけて建設工事を行い、令和11年度の開館を予定しています。新会館は、建物規模を現在の8,000㎡から約1.5倍の12,000㎡、駐車場についても約10倍の500台程度に拡大するほか、全国で初めて、各種福祉団体やNPOなどの活動の拠点となるコーワーキングスペースを設置するなど、機能面での強化も図っていきます。
老朽化が著しい能登北部保健福祉センターの、のと里山空港周辺エリアへの移転建替えについては、今年度中に実施する基本設計に基づいて、実施設計に着手します。
次、スライド35。寺井高等学校の敷地内に整備する新たな特別支援学校については、今般、基本計画の概要が固まりました。学校規模は約100人、20学級を想定し、インクルーシブ教育の実現に向けて、両校の生徒玄関の共用化や、両校生徒と地域住民の交流のための地域交流スペースに加えて、両校生徒の利用を想定した陶芸実習室を設置するなど、様々な工夫を凝らすこととしました。現在、基本設計を進めており、令和11年4月の開校を目指して、しっかり準備を進めてまいります。
スライド36ご覧下さい。国では私立高校の授業料無償化等への対応として、今般の補正予算において、公立高校への支援の拡充を図るため、都道府県に国費で基金を造成し、特色・魅力ある教育の実現など、教育改革に取り組むための予算が措置されました。まず、今年度中に、取り組みを推進するための事務費として6,000万円が国から交付される見込みとなりましたので、県において、「石川県高等学校等教育改革推進基金」を設置し、基金に積み立てることとします。また、来年度には、具体の取り組みに対する国費が交付される見込みですので、これを同基金に積み立て、来年度以降の事業実施にあわせ、順次取り崩し、予算化することを想定しています。具体の取組としては、例えば、現在、県、地元市町及び経済界、有識者からなるワーキンググループを設置し、検討を進めている、奥能登の5県立高校の魅力ある学校づくりなどにも活用したいと考えております。
これらの結果、令和8年度当初予算の総額は、8,889億1,000万円となりました。令和7年度当初予算8,379億円余に比べると、509億円の増です。また、令和7年度第1次2月補正予算の総額は、478億1,300万円余となりました。これらのうち、能登半島地震・奥能登豪雨に係る予算額は、2,956億4,600万円余となります。物価高への対応は、79億4,200万円余となりました。ちなみにこれまでの地震と豪雨関連予算の累計は1兆3,93億6,000万円余となりました。1兆4千億近い、政府からのご支援に対して、心から感謝申し上げます。財源については、税収は過去最高を計上するとともに、能登半島地震・奥能登豪雨への対応では、国の手厚い財政措置が講じられているものの、事業規模が大きいため、多額の一般財源が必要となることから、基金を取り崩さざるを得ず、財政調整基金を、令和7年度当初予算と同額の25億円取り崩すこととしました。なお、ガソリン・軽油の暫定税率や、自動車税環境性能割の廃止により、県税収入が71億円の減収となりますが、地方の財政運営に支障が生じないように、国において、減収額の全額を地方特例交付金によって措置することとされました。
今後も、地震・豪雨からの復旧・復興には大きな財政負担が見込まれることから、引き続き、国に対して必要な財政支援を求めるなど財源の確保を図るとともに、少子高齢化の進展による社会保障関係費、職員費、利率上昇に伴う公債費など、義務的経費が増加していく中、歳入歳出両面で、持続可能な財政運営に努めてまいります。以上申し上げた令和8年度当初予算は、骨格予算であるものの、予算総額は、前年度を上回るものとなりました。これは、義務的経費が大幅に増加をしたことに加え、ちなみに前年度比+161億円の義務的経費の増加です。それに加えて、能登半島地震・奥能登豪雨からの復旧・復興に係る予算を全て当初予算に計上したことによるものです。
1日も早い能登の復旧・復興に向けて、被災された方々の恒久的な住まいへの移行や、事業者の生業再建、インフラの復旧を、全力で進めてまいります。また、当初予算と一体で編成した令和7年度第1次2月補正予算においても、喫緊の課題である足元の物価高への対応として、県独自の思い切った対策を計上したところであります。
今回の予算を一言で言うなら、「筋肉質で柔軟性のある骨格予算」こういう風に命名したいと思います。筋肉質で柔軟性のある骨格予算です。筋肉質、柔軟性のある骨格予算と命名したいと思います。私からは以上です。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
同じ分類から探す