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更新日:2010年9月1日

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白山比咩神社本殿

種別

有形文化財(建造物)

員数

白山比咩神社本殿  1棟

所在地

白山市三宮町ニ105番地1

所有者

宗教法人白山比咩神社

概要

山比咩神社は、奈良時代以前の創建といわれ、文明12年(1480)に現在の地に遷座した。天長9年(832)に白山の三馬場(加賀、越前、美濃)が開かれた後は加賀馬場の拠点として一大勢力を形成。一時期弱体化したが、前田利家により再興された後は、歴代藩主より厚い保護を受けてきた。

山比咩神社本殿は、木割が大柄な三間社流造りの大規模な建築物である。主屋は三間に二間で、その正面に庇の間、向拝がつく。二軒繁垂木で、妻飾りを二重虹梁大瓶束とし、破風の拝懸魚、降懸魚には蕪懸魚を打ち、拝懸魚には彫刻の鰭を付ける。主屋の板壁は横板壁とする。本殿は、柱・組物・蟇股・高欄・蔀など和様と、海老虹梁・二重虹梁大瓶束など禅宗様(唐様)とが混在している。

陣は、脇の間と妻の間を同寸法に設計し、内柱を設けないで広い空間を設定し、一段高くして厨子が安置される。外陣には四本の大きな海老虹梁が架けられる。細部意匠には、木鼻の渦、虹梁の絵様(渦・若葉)に伊須流岐比古神社本殿などと類似の特徴がみられ、これらの渦は、三曲線または四曲線を用いている。

築年代については、白山比咩神社所蔵の普請に係る史料(図帳)及び正遷宮の時期から、明和5年(1768)8月から同7年(1770)4月の間と推定できる。なお、当時の神主が本殿に棟札を掛けることを拒んだため、作事が同時に成就した本地堂に、本社・本地堂共通の「白山本社本地堂御造営棟札」が掛けられることになったとみられる。また、建物の木割は大柄で、太い垂木、蟇股内部の平面的な彫物など、細部は建立年代よりもやや古い様式もみられ、簡明な中にも、荘厳な雰囲気を見せている。

上のことから、白山比咩神社本殿は江戸時代中期の地方大社の貴重な遺構としての価値が極めて高く、有形文化財に指定し、その保存を図ることが必要である。


白山比咩神社本殿

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会庶務課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1811

ファクス番号:076-225-1814

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