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更新日:2010年9月1日

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天徳院山門  附棟札 1枚

種別

有形文化財(建造物)

員数

天徳院山門  1棟  附棟札1枚

所在地

金沢市小立野4丁目4番4号

所有者

宗教法人天徳院

概要

徳院は、元和9年(1623年)に加賀藩三代藩主前田利常が、正室珠姫菩提のため建立したものであり、明和5年(1768年)2月1日庫裏より失火し伽藍の大半を焼失したが、山門は災を免れた。現在その当時の建物として残っているのは山門のみであり、伽藍建立当初の唯一の遺構として貴重である。

門は入母屋造り、平入り、本瓦葺の建物である。三間一戸の二階二重門で、禅宗様と和様の折衷様式となっている。両脇に桁行二間、梁間一間、切妻造り、桟瓦葺の山廊がつく。

製礎盤上に粽付き円柱をたて、柱上に頭貫・台輪を通して先端を木鼻とし、組物は和様、平三斗組を詰組に配する。

階は中央一間を通路とし、前面両脇に一対の仁王像を安置する。屋根は二軒平行繁垂木。正・背面の中央柱間の位置に虹梁を架し、内部は格天井を張る。

階の屋根は扇垂木、組物は禅宗様、出組である。四周には切目縁をめぐらし、逆蓮柱の高欄をたてる。なお、建物に安定感を与えるため、中央柱間は一・二階とも同一寸法にとり、二階の両脇柱間の寸法をせばめている。

た、棟札によれば、元禄6年(1693年)10月10日上梁、工匠山上伊左衛門吉永、安田善次郎正納となっている。山上伊左衛門吉永は前田家御大工として数々の名建築を残した名匠山上善右衛門嘉広の子であり、天徳院山門は、善右衛門の遺風をよく伝えている名作である。

上のことから、天徳院山門は江戸時代中期の貴重な遺構としての価値が極めて高く、両脇二間の山廊と合わせて有形文化財に指定し、その保存を図ることが必要である。なお、この棟札は附とする。


山門正面


棟札

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会庶務課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1811

ファクス番号:076-225-1814

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