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更新日:2013年3月13日

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一調一管小鼓(中西範子「芸名  堅田乃莉」)

県指定無形文化財「一調一管小鼓」(いっちょういっかんこつづみ)保持者

中西範子「芸名  堅田乃莉」 

(なかにしのりこ「げいめい  かただのり」)

金沢市 

 

中西範子「芸名 堅田乃莉」

堅田乃莉

 

平成24年10月29日指定・認定


一調一管小鼓

一調一管は、小鼓または大鼓あるいは太鼓と、笛だけによる演奏形式であり、本来は能において不定期に催され、天明7年(1787)には成立していたと伝えられている。謡が入るものもあれば、入らないものもある。一調(小鼓または大鼓あるいは太鼓)と一管(笛)を奏でる者双方には、高度な技量が求められ、かつ演奏中には互いの調子が正確に合うことが必要となる。

 

 金沢における一調一管は、能のそれを基礎にしながらも、創意工夫のもとに長唄における鳴物の要素が加えられ、小鼓と笛による高度な芸術的表現を可能にする芸能として高く評価される。

 そのうち小鼓は、一調一管の構成要素の一つとして、笛と共に欠かせないものである。調緒を左手で握って右肩にかつぎ、右手で表革を打つ。高音と音色を調節するために、左手で調緒を締めたり、ゆるめたりして革面の張力を加減し、手指のあたる位置を革面の中央にしたり、周辺部にしたりし、また打つ強さや指の本数などを変えて、多様な音色を生み出す。掛声は原則として、打音の半拍前にかけ、ヤ・ハ・イヤの三種が原則用いられる。

 一調一管小鼓は、一調一管演奏の芸術的表現に大きな役割を果たしている技法であり、芸能上特に価値が高い。

保持者の特徴

 中西氏は、幼少の頃より歌舞伎舞踊、小鼓、三味線等に親しみながら、特に小鼓の習得につとめ、伝統的な一調一管小鼓の高度な演奏方法を体得し、その演奏成果は金沢市文化活動賞を受けるなど、高い評価を得ている。

認定理由

 中西氏は、幼少の頃より歌舞伎舞踊、小鼓、三味線等に親しみ、昭和19年に堅田喜十郎に師事し、同35年、堅田喜代乃を襲名した後、同50年に二世堅田喜四郎に師事し、同年、堅田乃莉に改名し、現在に至っている。

 同人は、日々地道に修練を重ね、国立劇場をはじめ、歌舞伎座、米国ワシントン桜まつり、泉鏡花文学賞25周年記念第2回金沢泉鏡花フェスティバル芸能の夕べなど、国内外で演奏活動を行い、その技量は高く評価されている。

 

  同人は、昭和53年に金沢素囃子保存会の理事に就任し、金沢における長唄の伝承に努めるかたわら、藤舎秀扇氏との共演による一調一管では、小鼓の奏者として、平成7年の第1回金沢ふゆまつり等での公演において、一調一管小鼓の技法を披露しつつ、自己研鑽に努めた成果が認められて、平成10年には金沢市文化活動賞を受賞している。 

 その後も同人は、藤舎秀扇氏と共に金沢おどりや、イタリア大使館等において一調一管の小鼓を演奏しながらも、金沢素囃子保存会常任理事を務め、後継者の育成に尽力している。

 以上のように、同人は一調一管小鼓の技法を高度に体現し、かつこれに精通している。

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

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