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区域 輪島市大沢町及び輪島市上大沢町
面積 1,490.8ha
選定年月日 平成27年10月7日
対象となる大沢町及び上大沢町は輪島市中心市街地から西へ約12キロメートル先に位置する。集落は山地と海に挟まれた低地を利用しており、後背の傾斜地に棚田や段畑を配し、日本海に開口する湾内には港や船だまりを構えている。中世の往来・産物の舟運を主な手段として発展してきた臨海荘園である志津良荘(しつらのしょう)が起源とされ、そこに暮らす人々が厳しい自然環境に適応していく中で、里山・里海の資源を最大限有効に利用しながら長い時間をかけて固有の集落景観が作り出された。
最も特筆されるのは、日本海特有の強い季節風から家屋を守るためにニガタケ等で「間垣」という高さ4~5mの垣根を作り、集落を囲い込んだ景観である。間垣で囲い込まれることによって住民の連帯感が高められており、切妻屋根・黒瓦葺・アテ下見板張り外壁でほぼ統一された民家の外観にも反映されている。能登半島外浦地域での生活様式を理解する上で欠くことのできない集落景観であり、かつては多くの集落に見られたが、現在も良い状態で残っているのは当該地域のみとなっており、重要である。
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