ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 県議会の議案説明要旨 > 県議会の議案説明要旨 - 平成20年2月25日 - > 県議会の議案説明要旨 - 平成20年2月25日 - 2 個性を活かした文化と学術の地域づくりについて
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第二は、「個性を活かした文化と学術の地域づくり」についてであります。
金沢城公園につきましては、「城下町金沢の文化遺産群と文化的景観」の中核をなす歴史・文化遺産としての価値を育むとともに、本県の歴史・文化・伝統を継承する象徴として、新たな文化資産の創出を図ることとしており、平成二十二年春の完成を目指し「河北門」の復元整備を着実に進めてまいります。併せて、復元事業への理解を深めていただくため、寄進事業や工事見学会、復元作業のボランティア体験などを実施し、県民参加による城づくりを進めてまいります。また、「いもり堀」の復元につきましては、本年秋に、水堀化の工事に着手することとしており、県庁跡地の整備計画と整合性を図りながら、本丸の石垣と一体となった風格のある金沢城の外堀景観の創出を図ることとしております。
石川四高記念文化交流館につきましては、近代文学館ゾーンの展示を大幅に刷新すると同時に、四高記念館ゾーンでは、大学コンソーシアム石川と連携してシティカレッジを開講するなど、県民の方々や学生のための学習の場を提供することとしております。
県立美術館につきましては、九月二十日のリニューアルオープンに併せ、開館記念特別展として「法隆寺の名宝と聖徳太子の文化財展」を開催いたします。飛鳥時代の総合芸術の最高傑作と言われている国宝「玉虫厨子」など、法隆寺の仏教美術、工芸品の秘宝の数々を一堂に展示し、日本海側では初めて開催するものであり、この機会に多くの方々が鑑賞されることを期待しております。
また、県立美術館のリニューアルを機に、「前田育徳会尊經閣文庫分館」を設置することとし、併せて、(財)前田育徳会の所蔵品の保存・研究等に対して支援してまいります。
本多の森公園については、県立美術館のリニューアルに併せて周辺園路の整備を進めることとしており、来年度以降、広坂からのメインルートの整備、園内の修景等を進め、文化施設と緑が調和した質の高い「兼六園周辺文化の森」の形成を図ることとしております。
また、引き続き、「兼六園周辺文化の森ミュージアムウィーク」の開催や伝統芸能の鑑賞機会の拡充など、施設間の連携強化にも取り組み、賑わいの創出を図ってまいります。
県庁跡地につきましては、跡地利用に係る基本構想に基づき整備を進めているところであり、来年度は、南ブロックの保存・改修工事に着手するとともに、広坂庁舎二号館の解体撤去や緑地整備など、平成二十二年の南ブロック供用開始に向け着実に整備を進めていくこととしております。また、県庁跡地や中央公園に隣接する広坂周辺の将来的な土地利用のあり方についても、金沢市とともに検討を進めることとしております。
国内では東京に次ぐ開催となる「ラ・フォル・ジュルネ金沢~「熱狂の日」音楽祭2008」をゴールデンウィーク期間中に開催いたします。「ベートーベンと仲間」をテーマに邦楽も盛り込んだ約八十公演の多彩なプログラムを予定しており、この音楽祭を通して、音楽愛好家の底辺の拡大はもとより、本県の音楽文化を広く国内外に情報発信すると同時に、交流人口の拡大にもつながるものと期待しております。
本県が世界遺産候補として提案し、継続審査案件とされた「城下町金沢の文化遺産群と文化的景観」及び「霊峰白山と山麓の文化的景観」につきましては、昨年末に、再提案書を提出したところであり、今後、文化庁において、専門的観点から比較検討が加えられ、夏頃には一定の方向が出される予定と聞いております。「城下町金沢」の中核をなす「金沢城跡」については、先月、文化庁長官に対し、早期の国史跡指定を直接要請したところであり、順調に進めば秋頃には指定される見込みであります。また、戸室石切丁場についても、国史跡指定に向けた総合調査に着手するなど構成資産の充実を図るほか、文化遺産についての学術的な研究を進めるなど、暫定一覧表への追加記載を目指し、関係する自治体や団体と十分に連携を図りながら、着実に取り組んでまいる所存であります。
また、無形文化遺産につきましては、文化庁の選定基準に基づき、国指定の重要無形文化財である輪島塗の登録を要請したところであり、今後は、関係団体が開催するフォーラムへの支援など更なる気運の醸成を図ってまいります。
全国初となる国連大学高等研究所直属の国連機関として設置される「国連大学高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット」については、本年四月の開設を目指し、諸準備を進めております。開設後は、県内の高等教育機関等と連携し、国際的な課題である環境問題や伝統文化の継承に関する共同研究などに取り組む予定であり、本県の更なる魅力の向上につなげていきたいと考えております。
そして、本年五月にドイツで開催される国連主催の「第九回生物多様性条約締約国会議(COP9)」において、国連大学高等研究所が「SATOYAMA」をテーマとした会議を開催することとなり、今般、本県に対し、日本の地方公共団体を代表して里山の魅力や保全に関する取り組みを発表してほしい旨の要請がありました。本県のこれまでの取り組みが高く評価されたものと考えており、会議への参加を通じて、本県の自然環境や里山の魅力をしっかりと世界にアピールすると同時に、平成二十二年に名古屋市での開催が有力視されている「第十回生物多様性条約締約国会議(COP10)」の一部が本県で開催されるよう、関係者に働きかけてまいる所存であります。
この「COP10」に向けては、「ユニット」が、県内の高等教育機関等と連携して本県の里山環境に関する研究を行うほか、金沢大学においても、「ユニット」と連携し、生物多様性等に里山が果たしてきた役割についての理解促進を図るため、里山交流国際フォーラムを開催することとしており、県としても、こうした取り組みに参画・支援をしてまいりたいと考えております。
また、本県の特徴である高等教育機関の高い集積を地域づくりに活かすため、地域と連携した研究プロジェクトに対し、新たに支援することとしたほか、学生が県内の企業家と接し、キャリア形成を図る場としての「学生・企業まちなかサロン」の開催や、本県の誇るべき文化の一つである「食」に関する総合的な教育プログラムの開設研究など、大学コンソーシアム石川が、県内企業と連携して取り組む事業を支援することとしております。
以上
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