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更新日:2010年4月20日
室町時代末期頃
松尾神社 羽咋郡志賀町町居カ部4
県指定文化財 昭和59年4月5日指定
拝殿は梁行3間、桁行5間、入母屋造り、妻入り、茅葺。現在は幣殿・本殿とつながっているが、大正年間(1912~26)以前は、本殿と拝殿だけであった。拝殿に関する文献や社伝はなく、建立年代についてはこれを直接知ることができないが、柱などの化粧材の仕上げにヤリガンナを用いていること、柱の大面取りなどの古風な木割りや、梁を桁行に入れず、小屋貫を背違に通さないことなど、構造手法にも本殿と同じ室町末期頃の様相が認められる。中世後期に遡る拝殿は、石川県下には例が無く、しかも本殿と対になって保存されている貴重な遺構である。
昭和60年「石川の文化財」より
江戸時代中期後半
個人 能登町黒川
県指定文化財 昭和61年3月22日指定
当屋は寛文年間(1661~1672)以来、能登天領黒川村の庄屋であった中谷家の住宅の主屋である。 建設年代は明らかではないが、300年以上との家人の言い伝えや、享保6年(1721)の普請帳や家屋の造りなどから、江戸中期後半と推定している。 平面形式は、平入りで、土間を入ると奥に台所がある。上の表に式台、下座敷、中座敷と3室続き、左に曲がって奥に上座敷があるという鍵座敷を形成しており、また主屋の中心に神棚のある茶の間があり、その上に仏間がある。これらの平面は奥能登型(能登3 型)である。しかも14間×9間の大型農家であり、部屋構成や各部の納まりには庄屋としての格式も見られる。 架構については、軸部は建設当時の状況を残しているが、小屋組は茅葺きから瓦葺きに変更した時点で又首構造から和小屋になった。
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