県議会の議案説明要旨 - 平成13年9月19日 - 欧州視察の成果について

◎  欧州視察の成果について

先般の欧州視察の成果を踏まえて、伝統的工芸品産業の振興や環境教育、自然とのふれあいといった分野において、必要と考えられる諸施策に取り組むことといたしました。

具体的には、伝統的工芸品産業の振興のため欧州四都市で開催した海外展示事業を高く評価していただいたメッセフランクフルト社から、来年二月に開催されるフランクフルト・メッセのメイン会場正面において、本県の伝統的工芸品とヘキスト工房の製品を共同で展示することにつき、日本関係者では初めての招待を受けましたので参加することといたしました。このメッセは世界一の規模を誇り、その年の流行を決めるとも言われていることから、本県の伝統的工芸品を文字通り世界へアピールする好機と考えております。さらに伝統産業工芸館でも、欧州有名陶磁器メーカーとの共同展示を行うこととしております。

環境教育では、ISO取得企業や廃棄物処分場など、実際に子どもたちが見学をし、体験をして環境学習ができる施設の紹介マップを作成するとともに、県民、事業者に対しては、環境に配慮した資源再利用型の生活様式やオフィスのあり方を、県民エコステーション内にモデルルームを整備、展示することによって提案をしたいと考えております。

また、身近な自然に恵まれた本県の優位性を活用し、里山とのふれあい活動を推進することといたしました。具体的には、夕日寺健民自然園を本県の里山学校の中心施設として位置づけ、イギリスの環境保全ワーキングホリデイを参考に、里山保全の手法を検討するとともに、保全活動を推進するリーダーの養成を行うこととしております。さらに、県民の皆様方に、本県の里山とのふれあいの機会を提供するため、いしかわ自然学校における体験プログラムを拡充し、さらにはこれを契機に、森林公園と奥卯辰山健民公園の駐車場を十月中旬より無料開放するほか、健康の森を冬期にも開園することといたしました。

また、ドイツの農村地域での先進事例を参考にし、本県の自然、文化、食材など地域の豊かな観光資源を活用して、伝統的な農村風景や心のリフレッシュの機会を提供する石川型グリーン・ツーリズムを推進することといたしました。このため、本県独自のグリーン・ツーリズムを推進する指針を策定するとともに、モデル事業として取り組む地域に支援することにより、県内での定着を図ってまいりたいと考えております。

 

以上

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