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更新日:2021年5月27日

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森林部

 

◯森林がもつ多面的な機能

  森林には、水源のかん養、土砂災害の防止、生物多様性の保全、二酸化炭素の吸収等を含む「多面的機能」があります。

  その中でも、雨が多い石川県の雨水が一度に川に流れ込むことを防ぎ、豊かな水資源の貯蓄を担う「水源かん養機能」や、土石流等の土砂災害を未然に防止する「土砂災害防止機能」は私たちの豊かで安全な暮らしに大きく寄与しています。

 

◯森林機能の保全

  石川農林総合事務所は、「県民の水がめ」となっている手取川流域の森林を管内とし、この流域の民有林の約72%を水源かん養機能や県土保全機能を重視した「水土保全の森林」と位置づけ、将来に渡って森林機能が保全されるよう様々な事業を行っています。

 

 

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手取川ダムと水源林

 

 

 


(1) 治山事業

常な豪雨など特異な状況の下では、たとえ良好な森があっても山が崩れたり、下流に洪水の被害が起こることがあります。
そのため、森林の機能の回復、補強を図るよう工作物の設置や樹木の育成など森林の働きを高めるために行う事業が治山事業です。

 

◯土砂流出防止対策

  一例として、白山市白峰の蛇谷地区では平成18年7月の豪雨により大規模な土石流が発生し、大量の土砂が下流に流出しました。

  このため、平成18年度より、復旧工事に着手し、発生源に近い上流部は平成20年度に、下流部は平成26年度に完成し、渓床の安定と、渓岸浸食の防止策が図られ、保全対象への土砂流出を防いでいます。

 

 

蛇谷地区  渓間工事  (H26年10月  完成)

  

◯なだれ防止対策

  人家等の施設を保全するため、山腹斜面になだれ予防柵を設置するとともになだれ発生後に草地化した林地に高木性樹種を植栽し、健全な森林を育成しています。

 

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平成22年1月25日  なだれ発生  白山市瀬波コブラ地内

 

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平成25年11月完成  山腹工事  白山市瀬波コブラ地内  

 

 

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平成27年7月  同工事箇所  植栽木生育状況  

 

 

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平成30年4月25日  同工事箇所  植栽木が順調に成長しています。

 

◯落石防護対策

  また治山事業では荒廃した山林から人家を保全する事業も実施しています。
管内である白山市内では主に人家への落石被害対策を実施し、山地災害からの防災を行っています。

  落石の衝撃を吸収するための緩衝材に、県内産の間伐材を設置しています。

 

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白山市瀬波ゴンゴ地内  落石が市道に到達しました。  

 

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令和元年度完成  山腹工事  白山市瀬波ゴンゴ地内  

 

(2)  林道事業

土保全や木材生産など森林の多面的な機能を発揮させる森林管理に必要な林道を整備しています。

 

 

林道を利用した作業の機械化

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白木峠線(小松市新保町~白山市白峰)

別紙3

 

(3) 保安林・林地開発に関すること

安林の指定・解除及び保安林内での制限に関することや森林内での開発行為の許可については森林部(白山市鶴来本町)が受付窓口となっています。

1.保安林の指定・解除について

安林とは、水源のかん養、土砂の流出及び崩壊その他の災害の防備、生活環境の保全等、特定の公共目的を達成するため、農林水産大臣又は都道府県知事によって指定される森林で、目的に応じて17種類の保安林があります。保安林では、それぞれの目的に沿った森林の機能を確保するため、立木の伐採や土地の形質の変更等が規制されます。保安林の指定及び解除に関するご相談は森林部までお願いします。

2.保安林内での伐採許可・作業許可について

安林は、森林の機能を保全しようとする制度のため、立木の伐採や土地の形質変更等について制限があります。保安林内で、これらの行為を行う場合は、県知事の許可が必要となります。

3.林地開発の許可について

地開発許可の対象となる森林は、森林法第5条の規定に基づく森林において行う、一定規模以上の開発行為については、県知事の許可が必要となります。

 

(4) 林業・林産業に関する指導・助成と啓発活動

林を健全に維持しながら森林資源の生産性・収益性を高めるために森林所有者に対し林業技術の指導・助成を行っています。

た、森林の多面的機能を保全するためには、山村住民の力だけではできません。都市住民等の参加による森づくりや森林の現状を見学する森林環境実感ツアーなどを通して森林の重要性についての普及・啓発に努めています。

 

 

都市住民の方々の参加による森づくり  (ブナ植栽地間伐作業)

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(5) いしかわ森林環境税

  森林は、生活の基盤となる役割を担っており、森林の持つ水源のかん養機能は生活と密接な関係があります。安心安全な生活を確保するためにも、森林を整備することが必要です。

  しかし、現在の林業を巡る厳しい状況の中、森林整備の全てを林業関係者の自助努力に委ねることは、大変困難な状況になってきています。県ではこの財源をもとに、森林の整備を行うとともに、森林の大切さを伝える活動を推進しています。

 

◯いしかわ森林環境税の使いみち

1.森林の公益的機能の低下をもたらす放置竹林の除去

2.野生獣の出没を抑制するための里山林整備

3.手入れ不足人工林の発生を未然に防ぐ県産材利用促進対策

4.森林や木材利用に対する理解増進と県民参加による森づくりの推進

 

◯森林の公益的機能の低下をもたらす放置竹林の除去

  管理されなくなった竹林(放置竹林)が増加し、周辺の森林に侵入・繁茂しており、森林の公益的機能の低下をもたらすことが懸念されています。このため、これらの放置竹林を除去し、健全な広葉樹林への転換を促す取り組みを進めます。

 

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 鬱蒼とした放置竹林の様子

 

 

◯野生獣の出没を抑制するための里山林整備

  集落周辺の里山林が過密化し野生獣の出没等により、安心・安全な生活環境への大きな脅威となっています。

このため、集落と野生獣の生息域との境界を形成する取り組み(緩衝帯整備)を進めます。

 

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 緩衝帯整備後のイメージ

 

 

◯手入れ不足人工林の発生を未然に防ぐ県産材利用促進対策

  これまで、いしかわ森林環境税を活用して、手入れ不足人工林の整備等を実施したことにより、広葉樹が生育し、健全な森林が育成される等の成果をあげてきましたが、森林所有者の経営意欲の減退により、新たに手入れ不足となる森林が出てきました。


    そこで、「いしかわ森林環境基金評価委員会」からの最終報告を踏まえ、県産材の利用促進対策を税の新たな使途に加えることとし、県産材の利用促進により、需要を拡大させることで、手入れ不足人工林の発生を未然に防ぎ、森林の持つ公益的な機能の維持増進を図ります。

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◯森林や木材利用に対する理解増進と県民参加による森づくりの推進

  森林や木材利用に対する理解の増進と県民参加の森づくりの推進を図るため、子供達を対象とした森林環境教育やボランティア団体等が自主的に実施する森づくり活動の支援などを実施しています。

 さらに、 平成29年度からは木材利用の促進に向けた取組を追加しています。

 

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 いしかわ森林環境実感ツアー

 木育セミナー

 森づくりボランティア

 

 

 

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お問い合わせ

所属課:農林水産部石川農林総合事務所 

石川県白山市馬場2-113

電話番号:076-276-0528

ファクス番号:076-276-2745

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