県議会の議案説明要旨 - 平成17年3月15日 - 3月補正予算の概要について

◎  3月補正予算の概要について

本日、追加提案をいたしました平成十六年度一般会計補正予算及び特別会計補正予算につきまして、その大要をご説明申し上げます。

今回の補正予算は、社会福祉施設の整備について、先般成立した国の補正予算で新たに認証が得られたものを計上するとともに、除雪経費や道路損傷対策、福祉医療対策など、この時期に対応せざるを得ない諸事業につきまして所要の予算を措置いたしました。また、今年度の最終補正予算となるため、各事業の執行状況を精査し、整理をしたほか、昨年度に引き続き、県債残高の抑制措置を講じたところであります。

まず、社会福祉施設の整備についてであります。今年度は国庫補助金の大幅な不足という予期せぬ事情により、障害者や児童に対する施設整備の円滑な執行が困難となるなどの問題が生じておりましたが、このうち障害児の複合施設や保育所について、今回、国の補正予算を確保し、事業の進捗を図ることといたしました。なお、錦城学園など、残された福祉施設についても、引き続き、来年度の国庫採択に向け、鋭意、努力してまいりたいと考えております。また、知的障害者のグループホームの整備に対しても、県単独で助成をすることとしております。

以上のほか、福祉医療対策として、老人医療費などの増加に伴う所要の県負担金等を追加計上するほか、冬期に損傷した道路の路面復旧などを早期に実施するとともに、美術館の展示品や図書館の資料の充実を図ることとしております。また、事務的経費の節減や入札執行後の残額、災害復旧事業等の精算整理などにより不用額が生じたものについて、減額整理を行っております。なお、将来の財政負担を軽減するため、県債七十億円を繰上償還することにより、県債残高を抑制することとしたところであります。

この結果、総額で十七億八千七百万円余の増額補正となり、現計予算とあわせ、五千五百十五億千四百万円余となっております。

歳入についてでありますが、県税収入に関して、景気の回復基調を反映し、法人関係税や地方消費税が当初の見積もりを上回ることが確実となったことにより、今回、実質県税で六十七億円余を補正することといたしました。また、地方交付税や地方特例交付金などが既に計上している予算を上回ることとなったため、将来の財政需要に備え、予定していた財政調整基金や減債基金の取り崩しを一部取り止めることといたしております。なお、臨時公共事業債など交付税からの振り替えによる比較的有利な県債が新たに確保できる見込みであり、繰上償還の財源の一部として活用したいと考えております。

特別会計につきましては、事業会計を含め十七の会計を、今回、補正いたしております。

金沢競馬につきましては、先日の議案説明において申し上げたとおり、今年度も赤字を計上せざるを得ない状況であり、今回の補正予算において基金の取り崩しにより対応することといたしました。競馬事業を取り巻く環境は依然として厳しいものがありますが、来年度はさらに開催経費全般にわたる徹底した経費節減や、他場との連携強化などによる売り上げ向上を図るなど健全経営につなげていくとともに、新たに設置する検討委員会において、競馬事業の振興策や今後のあり方を検討していくこととしております。

 

以上

●目次に戻る  ●次へ進む