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更新日:2015年6月8日

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―シンガポール駐在員便り 2015年6月―

ワールド・グルメ・サミットにおける石川の食文化発信

シンガポール食の祭典「ワールドグルサミット」

 毎年シンガポールでは、世界から一流のシェフが招かれ、シンガポールのレストランやホテルで、世界の美食が紹介される食の祭典「ワールドグルメサミット」が行われます。今年も4月14日から約1か月間「ワールドグルメサミット2015」が行われ、今回はじめて、石川の食文化を紹介することとなり、石川県の食材を使った料理や石川の地酒をPRしました。料理は、日本から唯一シェフとして、主催者から招かれた金沢市の料亭「銭屋」の高木慎一朗シェフが振る舞いました。

4月14日、シンガポール市内のホテル(ワンファラーホテル)で行われたオープニングレセプションでは、会場に石川県ブースを設置し、来場した約680人のホテルやレストラン等の関係者に、石川の地酒や料理を紹介しました。特に今回ゲストとして参加いただいた石田博ソムリエが石川の地酒の特徴などを説明し、ブースに訪れたホテルやレストラン等の関係者たちの注目を集めました。訪れたホテルやレストランのバイヤーからは「石川の酒は今までに飲んだことのない美味しいものだった。」、「日本食以外の料理との相性も良いと思う。」など高い評価をいただくことができました。その後、興味を持ったシンガポールのバイヤーたちが、石川県へ地酒を買い付けに訪れ、石川の地酒メーカーと商談を行うなど一定の成果にもつながっております。今後、シンガポールのホテルやレストランなどで、新たな石川の地酒が提供されることを期待しています。

 

オープニングレセプション石川県ブース

 

 さらに4月15日には、同じくシンガポール市内のホテル(フラトンホテル)で、「Taste of Ishikawa –The Origin of Harmony-」と題し、石川の食文化PRディナーを行い、高級ホテルやレストランの一流シェフ等のシンガポールのオピニオンリーダーたち約40名を招き、石川の伝統料理の治部煮、のど黒の幽庵焼き、御寿司、エビと柚餅子で仕立てた椀物を、九谷焼や金沢漆器などの器に盛って提供し、一品ごとに料理に適した地酒を提供しました。PRディナーでは、石川県は、四季の変化に豊み、海や山から、魚や野菜など様々な特徴ある美味しい食材が取れるなど「食材」の宝庫であること、また、素材を引き立てる味噌や醤油等の調味料や、国際的にも高い評価を得ている日本酒造りなど、山々から湧き出る良質な水を活かして、食材の良さを引き出す「食材加工技術」にも特徴があること、そしてさらに、漆器や陶磁器、金箔など、様々な伝統工芸品作りの技術が継承されており、料理を伝統工芸の「食器」に盛りつけられることで、味わう楽しみだけでなく、目でも楽しむことができることなど、歴史と伝統に彩られた石川の食文化の魅力を説明しました。

 

石川の食文化提案会「Tast of ishikawa –The Origin of Harmony-」

 

また会場には、県産品の食品を紹介するコーナーも設置し、県内企業の皆様が自ら、高級ホテルやレストランの一流シェフ等のシンガポールのオピニオンリーダーに対してPRを行いました。会場に訪れたシンガポールで五つ星ホテルのエクゼブティブシェフからは「食材は口の中でとろけるような感覚だった。機会があれば、石川の食材を扱うことも検討したい。」と述べ、シンガポールでトップレストランに選ばれたイタリア人シェフからは「石川の食材や酒はイタリアでも確実に受け入れられる」と評価し、さらに、現地の富裕層向けの会員制クラブの料理長からは「料理とお酒のペアリングの相性が絶妙だった。石川の食材を活用したイベントの実施を検討したい。石川の食文化をもっと探究するため、ぜひ石川県に行ってみたい。」と語り、石川県産の食材や地酒を用いた石川フェアの開催の検討や石川県への来訪の意向も示されました。

 

食文化提案会における企業による商品PR

 

今後も、今回、構築したシンガポールのオピニオンリーダーとのネットワークを最大限に活かして、彼らに口コミで広めてもらい、県内企業の販路開拓や石川県の観光誘客につなげていきたいと思います。会場には、シェフの他にも、シンガポールのテレビ局や新聞社等のメディアも取材に訪れ、シンガポールのニュースや料理番組に、今回の石川県の食文化のPRの取り組みが取り上げられたり、会場でPRした県内企業の商品が大手新聞社に掲載されるなど、シンガポールのメディアを通じて、石川の食文化や県内企業の皆様の商品もPRすることができました。

 

 

 

食品商社やレストランへの訪問セールス

「ワールドグルメサミット2015」における石川の食文化のPRが終了した後、今回、シンガポールに自らの商品をPRに訪れた県内企業の皆様と、シンガポールの食品商社やレストランへの訪問セールスを実施しました。訪問先には、シンガポールで日本酒を扱っている輸入商社や大手の日本食レストランチェーン、高級日本料理レストランのシェフなど10社とアポイントを取り、2日間をかけて個別に訪問しました。訪問先では、商品のサンプルを提供するとともに、見積価格の提示や商品の数量や物流ルートなど具体的な商談を行いました。高級日本食レストランのシェフからは、「今度レストランで行うフェアで、ぜひ食材として採用したい」、日本食レストランチェーンからは、「店内で販売したい」など、その場で即決が求められる海外ならではの商談の場面も見られ、今回、訪問セールスに参加した県内企業の皆様の中には、はじめてシンガポールで商談した方もいらっしゃったので、対応に戸惑う場面も見られました。

食品商社への訪問セールス

 

現在、シンガポールは日本食ブームが続いており、日本食レストランの数は、数年前と比べて倍増しており、現在900件以上にものぼっています。このような状況の中、シンガポールの日本食レストランの間では競争が激化しており、シンガポールの食品商社やバイヤーたちは、まだシンガポールで見られない珍しい食材や品質の高い日本の食材を求めています。従って、今回の商談においても、はじめてシンガポールで紹介した県産品の食品も多かったことから、想定した以上に、シンガポールの商社やレストランから、具体的な取引に向けた引き合いがあり、今回、訪問セールスに参加した県内企業の皆様にとって、シンガポールが、有望な食品市場として少しばかり実感していただいたのではないかと思っています。今後、当事務所としては、今回の訪問セールスが一過性のもので終わることなく、具体的な成約に結び付くように、県内企業の皆様が石川県に帰国された後も、できるかぎり、現地シンガポールから県内企業の皆様をサポートできればと考えています。

 

 

 

日本貿易振興機構(JETRO)シンガポール事務所

石川県駐在員  成田満
16 Raffles Quay #38-05 Hong leong Building Singapore 048581 JETRO singapore

TEL:(65)-9008-3297  FAX:(65)-6224-1169

E-mail:Mitsuru_Narita@jetro.go.jp

 

 

 

 

 

お問い合わせ

所属課:商工労働部産業政策課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1511

ファクス番号:076-225-1514

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