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更新日:2020年1月1日

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-上海駐在員便り  2020年1月-

近年の中国市場で考慮すべき秋の2大イベント

 

■「双11」ネットセール

 11月11日は何の日かご存知でしょうか?1が4つ並ぶ11月11日は、中国において「双11(ダブルイレブン)」と表現され、「独身の日」とされています。この日には、ネットショッピングで大規模セールが開催されるのが恒例となっており、多くの中国人がこの日を待ち構えております。2009年に中国の電子商取引最大手「阿里巴巴(アリババ)」がバーゲンセールをスタートしたことに端を発しており、当初は5、200万元(約8億3千万円)程度だった売上げは、今年は2、680億元(約4兆3千億円)と過去最高となり、ついに1日で4兆円を突破する規模にまで達しております。日本のネット通販最大手「楽天市場」の18年度の売上高が3兆4、310億円ですので、1日で楽天の年間売上を上回ったことになります。しかも、セール開始からわずか1分で売上げ100億元(約1、500億円)と過熱しており、ちょうど前日に上海在住の知人と話したところ、「人気商品は一瞬で売り切れるため、前日からネットショッピングのカートにお目当ての商品を入れた状態で日が跨る瞬間を待ち構えている」とのことでした。

 また、アリババの越境EC部門には78カ国から22、000件を超えるブランドが参加しており、日本が取引額で国・地域別トップとなっております(1位:日本、2位:米国、3位:韓国)。日本からの輸入商品の売れ筋は健康食品や日用品などであり、花王やユニ・チャームなどが流通総額の上位に入っております。

 なお、マクロ的にみても、米中摩擦等を背景に景気減速感のある環境下において、2018年のネットでの小売額は前年比24%増加しており、小売総額の4分の1に迫る勢いで成長を続けているため、中国市場への参入や生き残りを図る上では、もはやEC市場は無視できないものとなっております。

■「中国国際輸入博覧会」

 11月5日から10日にかけて上海(国家会展中心)で世界最大規模の総合見本市「第2回中国国際輸入博覧会」が開催されました。5日の開幕式において、習近平国家主席が演説の中で、「中国は海外企業に対してさらに市場を開放する」旨を表明し、市場拡大をアピールしました。自動車、電子製品、医療機器、食品などの幅広い分野において、約180の国・地域から3、800社超の企業・団体が参加し、日本からは国・地域別で最多の約370社が出展しました。広大な会場内には、ヘリコプターや船まで展示されていたほか、先端技術を駆使したトヨタの水素燃料電池車やオムロンの卓球ロボット等の展示もあり、注目を集めておりました。

 また、ジェトロが「ジャパン・パビリオン」を設置して中小企業の出展をサポートしており、県内の水産加工品等を扱う食品企業も出展しておりました。実際に県内企業のブースに行ってみると、途切れることなくバイヤーが訪れ、「試食の提供をすると人が集まりすぎて対応ができないほど」と話すほど盛況な様子でした。また、今回は第2回目ということもあり、全体として運営サイドや前回に引き続き参加した企業においては比較的スムーズに対応していたように感じました。さらに、6日間の会期中に50万人を超すバイヤーが来場し(総入場者数は90万人以上)、商談成約額(見込額)は前回比23%増の711億ドル(7兆7千億円)に上った模様です。なお、すでに第3回目も2020年11月5~10日に同会場で開催されることが決まっており、輸入博は14億人の巨大市場を開拓していくうえで今後も重要なイベントとして定着していく可能性があるため、県上海事務所としても引き続き動向を注視していきます。

yunyuhaku

(写真1:輸入博会場の様子)

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(写真2:県内出展企業ブース)

お問い合わせ

所属課:商工労働部産業政策課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1511

ファクス番号:076-225-1514

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