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更新日:2019年10月1日

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-上海駐在員便り 2019年10月-

上海ポートセールスについて

 

 金沢港の活用推進のため、8月下旬に県の上海ポートセールス訪中団が来上しましたので、今号では「港湾」をテーマにお伝えしたいと思います。

 

■金沢港の活用推進概況  

 近年、アジアの経済発展を背景に、金沢港は県内の製造業等の輸出入が拡大しております。特に中国や東南アジア向けのコンテナ貨物量が大きく伸びており、平成30年は69,881TEUと3年連続で過去最高の取扱量となっております。コンテナ貨物量の大宗を占める中国貨物については、中国国内の環境規制による買い替え需要等から、主要貨物である繊維機械の輸出が増加したことや、日用雑貨品や建機部品、太陽光発電パネルの輸入が増加し、前年比1,691本(8%)の増加となりました。なお、国際定期コンテナ航路については、金沢港と中国、韓国を結ぶ航路が就航しており、航路数はRORO航路を含め週9便であり、全国102港の重要港湾中トップクラスとなっております。  また、県では、ガントリークレーン2号機の設置や大型コンテナ上屋の移転・集約などの金沢港機能強化整備を行うとともに、金沢港を活用した新たな物流ルート構築に向けたトライアル輸送支援や、継続利用に対するインセンティブ制度などの各種助成制度により、金沢港の更なる活用促進に努めております。

■上海ポートセールス  

 このような活用推進の一環として、8月26日から30日までポートセールス訪中団(県、県鉄工機電協会、金沢市、金沢港振興協会、船会社、物流企業、現地邦銀などで構成)が上海、蘇州、常州において中国に進出している県内企業13社を訪問して金沢港の活用を訴えるとともに、活用にあたっての意見交換等を実施しました。その中で、企業からは、他港を利用する場合と比較して、輸送コストやリードタイム、輸送に関する諸課題(今後深刻化が想定される陸路のドライバー不足など)を多面的に勘案して、金沢港を利用する場合の具体的な優位性を提示してほしい(いわゆるベンチマーキング)といった要望や、その上で効果性があればトライアルを検討したいといった意見が挙がっておりました。物流ルートを変えるのは容易ではありませんが、県内企業の輸出の約半分が名古屋港や神戸港など日本海側の港を利用している状況のなか、「合い積み輸送」による一層の効率化や、陸路輸送のコスト上昇等を踏まえたトータルの輸送ルート最適化を再考した場合、今後まだまだ金沢港利用の増加余地はありそうです。

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(写真1:ポートセールスの様子)

 

■上海港の視察  

 また、ポートセールス訪中団は上海港の視察も行い、現地の最新の港湾事情について見識を深めました。なお、中国では、「一帯一路構想」のもと「海運強国」に向けて海運物流網の整備を進めており、港湾の貨物取扱量とコンテナの取扱量が16年連続世界一、貨物取扱量で世界トップ10の港湾のうち7港を占めております。その中でも、上海港は中国最大の港湾であり、コンテナ取扱量が世界一位となっております。(1位:上海42,010,200TEU、2位:シンガポール36,599,281TEU、3位:寧波–舟山26,350,800TEU)  また、単に規模が大きいというだけではなく、コンテナの総取扱量が年々増えている上海港の処理能力を大幅に上げるため、AI等の最先端技術を取り入れた無人自動化システムを適用しています。船からコンテナを下ろし、搬送車で目的の場所まで運び、所定の位置に置くまでの大半が無人で行われます。大量のコンテナが積まれている広大な港の敷地内に人はほとんど見当たらず、全体が見渡せるコントロールセンターのような部屋から数人のオペレーターがモニタリング及び一部の機器を遠隔操作している光景が印象的でした。これからの日本の労働力不足を補い、かつ作業効率を飛躍的に向上させ、港湾の国際競争力を高めるためには埠頭の自動化の取組みは避けては通れないテーマであり、上海港のような最先端をいく中国の事例から学ぶことも多いのではないでしょうか。

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(写真2:上海港の様子)

お問い合わせ

所属課:商工労働部産業政策課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1511

ファクス番号:076-225-1514

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