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更新日:2018年2月27日

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―シンガポール駐在員便り 2017年12月―

東南アジア各国での活動報告

  今回はシンガポールのほか、周辺国にも出張する機会がありましたので、その内容についてご報告致します。

東南アジアインフラ関連調査事業(マレーシア、ベトナム、ミャンマー)

 今年度、中小企業庁の「JAPANブランド育成支援事業」に(一社)石川県鉄工機電協会の「東南アジアインフラ関連調査事業」が採択されました。その調査内容は、インフラの成熟度が違うマレーシア・クアラルンプール、ベトナム・ホーチミン、ミャンマー・ヤンゴンを対象に、県内企業及び協会とともに政府関係機関やローカル企業、進出している日系企業を訪問して市場調査を実施することで、どちらかといえば道路や橋梁といったザ・インフラではなく、プラントや上下水道などの分野に重点を置き、その関連需要について調査してきました。

 調査内容を詳細に書ききれません(し、内容もニッチな)ので簡単にお伝えすると、クアラルンプールでは東海岸の鉄道建設が国を挙げたビッグプロジェクトとして注目されているほか、現首相のナジブ氏が中国と親密な関係にあるため、現在、中国企業が同国内の色々な建設需要を獲得しているとのことです。こうした中、建設後のメンテナス需要に対しては、企業規模・国籍に関わらず技術が優れていれば積極的に取り入れようとする姿勢が見られるため、日系の中小企業でも十分に市場参入が可能とのことでした。そのためには、しっかりとした現地のパートナーと連携(出来れば国営企業)し、事業を進めることが極めて重要となってくるようです。

 次に、ホーチミンでは日本のODA事業がいくつか動いており、街中でも地下鉄工事で清水建設の看板が掲げられているなど、日本企業のプレゼンスは比較的高いと感じることができました。一方、各種プラント建設に関しては、ローカル企業の技術力が上がってきており、ある程度の規模のプラントであればローカル企業単独で問題なくこなすことが出来るようです。最低限、プラント全体をプロデュースするだけの設計力と技術力、ものづくり力がないと日系企業が市場参入できる余地はないようです。他方、メンテナンス需要も高く、ヒアリングの中でもポロポロとニーズが出てきました。ついては、こうしたニーズをしっかりと精査することで、ビジネスに繋げることが十分できると感じました。

 最後に、ヤンゴンについては、インフラ関連の需要はあるものの、特に予算が少ないので進まないという現実がありました。また、当地でビジネスをする上で、全てにおいて法規制等が未熟で、品質より価格、輸入より自国生産を重視する国の姿勢が外資企業、特に日本企業には不利に働いていると感じました。進出している日系企業と話をすると、とても厳しい市場で利益が出ている企業はほとんどないと思うとのコメントもありました。この市場を本気で狙う企業はかなりの覚悟がないと成功しないと感じました。

 上記3ヶ国について、総じて言えることは予算がなく、思うようにインフラ整備を進めることができていないということ。ニッチな分野でポツポツとニーズがあるものの、その分野だけでビジネスが成立する量があるかどうかは正直分かりませんでした。参加された県内企業の方々が、いずれかの市場において、少しでも可能性を感じているようであれば、県事務所として引き続き、フォローさせていただけたら幸いです。どうぞ宜しくお願いします。

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                  (左)現地政府機関にアポを一度断られたにも関わらず、飛び込み営業したところヒアリングをしてもらえることに

                  (右)ベトナムで開催された上下水道関係の展示会

カペラ・シンガポールでの石川フェアの開催

 今年7月、シンガポールで開催した石川の食の商談会に来場した、超高級リゾートホテル「カペラ・シンガポール」の総料理長デビッド・セニア氏が、本県の豊かな食材や美味しい地酒を気に入り、10月末から約1ヶ月間、同人が監修するレストラン「ザ・ノウルズ」にて石川フェアを開催してくれました。そこでは、石川県の新鮮な魚介類や加賀野菜を使った地中海料理が提供されたほか、石川の地酒・天狗舞を使ったカクテル・ネグローニも振舞われました。日本酒で作ったこのカクテルは本来のものより、味がまろやかになるとのことで、来場者からとても好評をいただきました。また、料理を食べた方々からは「次の旅行先として、石川県を訪問してみたくなった」や「過去、金沢を訪問したが、そこが石川県とは分からなかった。次回は能登や加賀を訪問したい」などのコメントを多くいただきました。引き続き、石川県の認知度向上に努めてまいります。

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                                 振舞われた天狗舞のカクテル                                                                    県産食材を使った料理を楽しむ来場者

県議連のタイ航空訪問

 11月上旬、石川県及び福井県両県議会議員団のタイ航空訪問に同席させていただきました。両県先生方からタイ航空幹部職員に対して、小松・タイ間の定期便就航に向けた熱い要望が行われました。訪問団は20名超と、こちらの真剣度合いを十分に感じていただけたものと信じております。こうした熱意ある活動を継続的に行うことで、いつかチャンスが巡ってくるものと期待しています。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。今後ともどうぞ宜しくお願いします。

                      

日本貿易振興機構(JETRO)シンガポール事務所

石川県駐在員  田原 雅比古
16 Raffles Quay #38-05 Hong leong Building Singapore 048581 JETRO singapore

TEL:(65)-9008-3297  FAX:(65)-6224-1169

E-mail:Masahiko_Tahara@jetro.go.jp

 

 

 

 

 

お問い合わせ

所属課:商工労働部産業政策課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1511

ファクス番号:076-225-1514

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