-シンガポール駐在員便り  2016年12月-

シンガポールでの食品展示会など

シンガポールでの食品展示会

  10月27日（木曜日）から29日（土曜日）にかけて、シンガポールのサンテック・シンガポール国際展示場において、東南アジアで唯一の日本食品に特化した食品見本市「Food Japan 2016」が開催されました。昨年に引き続き、石川県食品協会が出展したものであり、会場には、たくさんの来場者が訪れ、大いに賑わいました。

  石川県食品協会としては、日本食ブームが続くシンガポールにおいて、県内食品企業の東南アジアへの販路開拓ニーズも高いことから、本見本市に3年連続で石川県ブースを設置し、今年は県内食品企業15社が出展し昨年よりも出展企業が6社増加しました。石川県ブースには、シンガポールをはじめ東南アジア各国の食品バイヤーや一流レストランのシェフなどが訪れ、県産の加工食品などを積極的に売り込みました。

  訪れたシンガポールの一流シェフからは「石川県の農林水産物は非常に新鮮で品質も高く、舌が肥えたシンガポール人たちに、魚や野菜を料理して出すととても人気が高い」、また食品バイヤーからは「他の都道府県にはない珍しくてこだわった商品も多く、非常に興味がある」とのことであり、特に、石川県の農林水産物や発酵食品や珍味などが人気でした。

  また、昨年も出展した県内企業からは「シンガポールだけでなくベトナムやインドネシアなど周辺国からも多くのバイヤーが訪れ、日本食ブームが東南アジア全体に広がっていることを感じた」、また、「石川県ブースに訪れたシェフから、加賀野菜や能登野菜など石川県の農産物に対する問い合わせも多く、日本の食材への関心の高さに驚いた。」とのことであり、東南アジアの中で屈指の豊かさを誇るシンガポールでは、周辺国から富裕層やバイヤーなどが集まり、東南アジア域内のトレンド発信地として、その波及効果が期待され、市場参入するメリットが高いです。

  本見本市においても、東南アジア各国から食品バイヤーが商談や買い付けに来場しており、県シンガポール事務所としても、今後も引き続き、県内企業の東南アジアでの販路開拓を積極的に支援していきたいと思います。

展示会の様子

シンガポール日本料理店での石川フェア

  11月15日から、シンガポール5つ星ホテル「パン・パシフィック・ホテル」の高級日本料理店「Keyaki」において石川県の食材などを使った料理を期間限定で提供する「石川フェア」が開催されました。フェアは昨年に引き続き行われたものであり、レストランでは、加能ガニや能登牛をはじめ、ノドグロ、ブリ、ガスエビ、イカなどの魚介類、五郎島金時、加賀れんこん、金時草など加賀野菜、能登大納言など能登野菜、そして、能登の地酒やルビーロマンゼリーなど、石川県の食材等をふんだんに使った料理がシンガポールの人たちに提供されました。

  レストランに訪れたシンガポールのお客様からは「日本で解禁されたばかりのカニをはじめ、ブリやノドグロのお刺身、レンコンやサツマイモの天ぷらなど、新鮮で、旬な食材ばかりで、素晴らしい料理だった。」、「ブリのしゃぶしゃぶや治部煮など、シンガポールではなかなか食べることができない本格的な会席料理をシンガポールで味わうことができて感動した。今度は、ぜひ石川県に行って本場の料理も味わってみたい。」と好評であり、初日から店内はほぼ満員で大いに賑わいました。

  また、当レストランの総料理長からは「今年で2回目だが、常連客に定着してきており、昨年のリピーター客の予約も見られる。石川県には、魚や野菜だけでなく、お肉や果物など魅力的な食材がたくさんあるので、料理もしやすくて、お客様の評判もいい。私の料理を通じて、シンガポールの多くの人たちに、石川の食の魅力を広めたい。」と非常に高い評価を受けました。

  フェアは12月16日まで約1ヶ月間行われることになっており、シンガポールにおける石川県産の食品の認知度向上を図るとともに、販路の拡大につながることを期待しております。

石川フェアの様子

日本とシンガポールの国交50周年まつり

  10月29日から30日まで、シンガポールの中心街オーチャードで、「SJ50まつり」というイベントが行われました。

  本イベントは、今年、日本とシンガポールの国交50周年を記念して日本文化などをシンガポールの人たちに発信する取り組みであり、オーチャード通りでは、歩行者天国による日本のお祭りのパレードが行われたり、オーチャードにある広場では、お祭りでなじみの深いゲームなどが楽しめたり、イベントに合わせて行われたトラベルフェアでは、日本の文化の一つお茶席などが体験できたり、日本各地の観光地なども紹介されました。

  特に今回のお祭りのパレードには、約2000人もの日本人とシンガポール人が参加したとのことで、イベントは大変な盛り上がりを見せるとともに、日本の文化や観光地を紹介するブースに多くのシンガポール人が押し寄せており、日本に対する関心の高さに驚きました。

 まつりの様子

 

日本貿易振興機構(JETRO)シンガポール事務所

石川県駐在員  成田満
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