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更新日:2015年4月3日

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―シンガポール駐在員便り 2015年4月―

シンガポールにおける日本文化

シンガポールでの陶芸展

 3月18日、シンガポールの陶芸家イスカンダル・ジャリル氏の陶芸展オープニングレセプションに参加しました。同氏は、岐阜県で陶芸を学び、独自のスタイルで、シンガポールの陶芸界をリードする作品を発表し、シンガポールで数々の賞を受賞されており、シンガポール駅や空港など多くの場所で彼の作品が展示されております。

 ジャリル氏は、日本のモノづくりの精神を学ばせるため、多くの弟子達を長年にわたり日本へ連れて行き、日本の文化に触れさせる活動も行ってきました。また、石川県の九谷焼について話したところ、「石川県の九谷焼は特に絵柄がすばらしい。」と語り、石川県の九谷焼にも興味を示しました。しかし、まだ、石川県には訪れたことはないとのことであり、次回、日本に来訪された際には、ぜひ石川県にも来てほしいと伝えました。

 3月19日から4月4日まで、「BALANCE IN IMPERFECTION」と題して、シンガポールのジャパンクリエイティブセンターで、同氏と弟子の方々の作品が展示されております。同じ会場で行われたオープニングレセプションには、多くのシンガポール人が訪れており、日本(石川県)の伝統工芸の良さも理解して頂ける人たちが、シンガポールにはきっとたくさんいるのだろうと感じました。

 

        ジャリル氏の陶芸展会場の様子       ジャリル氏の作品の展示

               ジャリル氏の陶芸展会場の様子                        ジャリル氏の作品の展示

 

 

シンガポール生徒たちの石川県教育旅行

  3月19日、シンガポールのテマセクポリテクニックの高校生45名に石川県を紹介しました。テマセクポリテックでは、3月25日から4月1日にかけて、石川県へ教育旅行を実施することから、この教育旅行を希望した生徒たちに、石川県の観光地など訪問先について紹介する機会をいただきました。生徒たちは、成田空港より入国し、3月に開業した北陸新幹線で訪問することになっており、石川県には6泊7日の日程で滞在し、金沢・能登・加賀と石川県の広い地域を周る予定であります。金沢では、兼六園や金沢城、武家屋敷など、能登では、輪島の朝市や千枚田など能登の里山里海も訪れ、加賀では、金箔貼りや温泉など体験する予定です。また観光、文化や工芸の体験のみならず、県内工場の見学や県内の高校生との交流も行うことになっております。

 会場では、石川県の観光地など訪問先を紹介した後、生徒たちから、今回の教育旅行に関することだけでなく、石川県に対する興味や関心等について質問を投げかけました。まず男子生徒たちからは「石川県には大きなショッピングモールがあるのか」、「小遣いはどれくらい持っていけばいいのか」といった質問があり、詳しく聞いてみると、日本のファッションに興味があるようであり、日本の若者たちが身に着ける洋服や雑貨などを購入したいとのことでした。また女子生徒たちからは「兼六園にはもう桜が咲いているのか」、「石川県で有名なお花は」といった質問があり、シンガポールの女子生徒たちにとって、桜をはじめ日本の花は非常に美しいという印象を持っているようでした。また一部の生徒からは「兼六園には茶室があるのか」という質問もあり、日本の伝統文化についてよく勉強しており、日本の茶道について、その流派や様式についてまで詳しくたずねる生徒もいました。その他「石川県には中古車を輸出する企業があるのか」など、将来、日本と貿易関係の仕事を考えている生徒から、具体的なビジネスについて相談されることもありました。

  学校によれば、石川県への教育旅行を希望した生徒たちは、今回45名の定員に対して、50人以上の希望者があったとのことであり、生徒たちの専攻分野も、特別に日本を研究している生徒たちではなく、エンジニアから、ビジネス、IT、デザイン、バイオテクノロジーなど幅広い分野を専攻している生徒たちでした。今回の機会を通じて、生徒たちにとって、石川県に対するイメージや関心はまだまだ低いものであると感じましたが、改めて、日本に対する関心の高さについて実感しました。生徒たちの関心は、日本の経済や産業だけでなく、新しい若者のファッションから、茶道など歴史や伝統のある文化まで、日本の生活や文化について非常に興味を持っていることがわかりました。今回の教育旅行を通じて、生徒たちが石川県の歴史と伝統のある文化を実感し、石川県に対するイメージや関心もきっと高まっていくと思われます。

       テマセクポリテクニック校内       石川に訪れるテマセクポリテックの生徒たちとの交流

              テマセクポリテクニック校内                  石川に訪れるテマセクポリテックの生徒たちとの交流

 

 

石川の発酵食品

  3月20日、シンガポールの有名なパティシエと会って、石川県の食について紹介する機会がありました。石川県の新鮮な農林水産物、優れた加工技術(調理技術)、美しい伝統工芸の器など石川の食文化を紹介しました。パティシエは、昨年、日本に6度も訪問している日本通であり、日本の食材に非常に興味を持っており、これまでにも、柚子やお餅をつかったデザートなどを手がけてきたということです。今回、石川の食文化を紹介した中では、石川の醤油や味噌など発酵食品について非常に興味を示しました。シンガポールでは、健康に良い食品のニーズが高まっており、日本の発酵食品を材料に使ったデザートも開発しているとのことであります。パティシエに対しては、石川県は有数の発酵食品の産地であり、長い歴史がある醤油造りや酒蔵をはじめ、全国的に珍しいフグの卵巣の糠漬けやかぶら寿し、魚醤など独特の発酵食が存在することを紹介しました。

 シンガポールでは、最近、健康のために機能性食品が注目されております。昨年、訪問したシンガポールの中小企業庁の担当官によれば、シンガポールが高齢化社会に突入する中で、機能性食品産業や医療機械産業の育成・振興に力を入れているとのことであります。今後、石川の自然と風土から生まれた発酵食品が、シンガポールの人たちの食生活に受けて入れてもらえるよう、石川の食文化をさらにPRしていきたいと考えております。

            

                                                   

                                   

 

日本貿易振興機構(JETRO)シンガポール事務所

石川県駐在員  成田満
16 Raffles Quay #38-05 Hong leong Building Singapore 048581 JETRO singapore

TEL:(65)-9008-3297  FAX:(65)-6224-1169

E-mail:Mitsuru_Narita@jetro.go.jp

 

 

 

 

 

お問い合わせ

所属課:商工労働部産業政策課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1511

ファクス番号:076-225-1514

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