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更新日:2013年10月29日

みんなの質問箱~麦・豆・雑穀~の回答

Q:石川県で栽培されている麦・豆の品種はどんなものがありますか?

    A:大麦ではファイバースノウ、小麦ではナンブコムギやゆきちから、大豆ではエンレイ、小豆では能登大納言小豆という品種が主に栽培されています。

Q:麦・豆の品種による用途の違いはありますか?

    A:あります。例えば小麦では、たんぱく質含量が多ければ、強力粉としてパン・中華めん用、中程度であれば中力粉としてうどん用、少なければ薄力粉としてお菓子などに向くとされています。また、大豆では、たんぱく質含量が高いものは豆腐用、糖質含量が高いものは煮豆・納豆用に向くとされています。さらに、煮豆・納豆用では、成分だけでなく外観も区別され、小粒ぞろいが良い品種は納豆用、大粒で粒ぞろいが良い品種は煮豆用として好まれます。

Q:麦や大豆の品種はどこで育成されていますか?

    A:独立行政法人である農業・食品産業技術総合研究機構や主要な産地である北海道、長野県、栃木県、愛知県などの農業試験場において育成されています。

Q:麦や大豆は、日本では何品種くらい栽培されていますか?

    A:H23年度現在、麦類で93品種、大豆で69品種が都道府県で奨励する品種として日本で栽培されています。

Q:麦は品種によって、どんなところが違いますか?

    A:穂が出る時期、収穫時期、茎や穂の長さ、収穫量、タンパク質含有量などが、品種によって異なります。

Q:麦の品種を選ぶ際は、どのような条件を重視しますか?

    A:麦は収穫期に長雨にあうと、収穫が非常に困難になります。このため品種を選ぶときは、日本特有の梅雨と収穫期の重なりが少なく、かつ多収で倒れにくく病気に強いといった条件を重視します。

Q:石川県内で栽培可能な小麦品種はありますか?

    A:独立行政法人の東北農業研究センター育成の「ゆきちから」が小松管内ですでに栽培されています。また長野県育成の日本麺用「キヌヒメ」は、「ナンブコムギ」より成熟期が一週間早く、梅雨による品質低下を回避できると期待されます。

Q:ファイバースノウに代わる品種はありますか?

    A:県奨励品種としては今のところありませんが、麦茶用途及び精麦用途として、それぞれ有望な系統を現在選定中です。

Q:ファイバースノウの特性を教えてください。

    A:ファイバースノウは、石川県においては出穂期が4月21日頃、成熟期が6月5日頃の中生品種です。栽培適地は石川県下一円です。優点としては、品質が良い・耐雪性が極めて強い・精麦適性が高いことが挙げられます。欠点としては、やや長稈であること・雲形病にやや弱いことが挙げられます。

Q:大麦作付圃場の排水対策はどのようにすればよいですか?

    A:大麦は全生育期間を通じて湿害を受けやすい作物であり、水田転換畑などの排水性の劣る圃場で栽培する場合には排水対策が重要です。具体的な排水対策としては、暗渠施工、サブソイラなどによる心土破砕、弾丸暗渠、圃場内の明渠、耕うん同時畝立て播種などが挙げられます。

Q:大麦栽培に適した土壌pHはどれくらいですか?またその矯正方法を教えてください。

    A:大麦作の土壌はpH6.0~6.5程度が適しています。大麦作付中に土壌が酸化してpHが低下するため、播種時にはpHを矯正する必要があります。石川県の水田土壌のpH平均値は5.5であり、この場合は消石灰の使用量は10a当たり壌質土で90kg、粘質土で150kg程度の散布量となります。苦土石灰の場合、施用量は消石灰の1.3倍程度とします。

Q:大麦の播種時期や播種密度はどのようにしたら良いですか?

    A:播種時期については、10月中旬を播種適期とし、9月中の極端な早播きは避け、作業日程よりも土壌水分等の圃場条件が良好な播種を優先しましょう。播種密度については、ドリル播では条間25~30cmとし、苗立数150本/平方メートルを目標に、播種量7kg/10aとしましょう。また、全面全層播および表面播では苗立数180本/平方メートル程度を目標に、播種量9kg/10aとしましょう。ただし、適期播種が困難な場合、いずれの播種方法においても、9月中の早播であれば播種量を1kg減らすことで生育過剰を防ぎ、また11月中の晩播であれば播種量を1kg増やすことで適正な年内生育量を確保するよう努めましょう。

Q:麦の播種方法について教えてください。

    A:「ドリル播種」は、ドリルシーダーにより、条間20~30cm、深さ3cm程度に条播する方法があります。この方法では、砕土と同時に播種・施肥・覆土・鎮圧が行われます。また、全面全層播種や表面播種と呼ばれる散播方法があります。「全面全層播種」は、種子をブロードキャスターや背負式動力散布機で均一に全面散播し、3~5cmの深さに耕起、撹拌覆土を行う省力的な播種方法です。「表面播種」は、過湿条件で播種後耕起できない圃場で行われる方法です。

Q:麦の出芽不良を防ぐにはどうしたら良いですか?

    A:麦の出芽不良の原因には湿害、砕土不足などが挙げられます。湿害対策として、水稲収穫後できるだけ早い時期に額縁排水と15m間隔を目安に明渠を施工し、播種までに圃場の乾燥を進めましょう。砕土は、土壌水分35%以下を目安に、20mm以下の土塊が60%以上の砕土率となるように行ってください。

Q:麦のうね立て播種とはどのような方法ですか?

    A:耕うん同時畝立て播種機により、耕起、播種を行いながら、同時に播種機の一行程分の幅を一畝とした平高畝などを形成する方法です。排水性を高めることにより、出芽率や生育量の向上、根の活力維持などが期待できます。

Q:大麦の除草体系を教えてください。

    A:まず、播種後~出芽までの間(1週間程度)の間に土壌処理剤を散布します。土壌処理の効果が十分でない場合、茎葉処理防除剤による生育期処理を使用時期や対象草種に留意して行います。いずれの処理も、直後に降雨が予想される場合は薬剤が流されてしまうおそれがあるので散布を避けて下さい。

Q:大麦の施肥体系を教えてください。

    A:大麦の施肥体系は基本的に基肥の施用と生育期間の追肥からなります。また追肥は積雪前と消雪後に分けて実施します。生育の状況にもよりますが、播種後約1ヶ月後の年内追肥、越冬後の生育を促進させ穂数を確保するための消雪期追肥、生育・栄養状態によって実施する節間伸長期追肥、粒厚・千粒重の増加させるための止葉展開期追肥があります。いずれの追肥も適切な施用を行わなければ、効果が得られなかったり、倒伏の原因となったりするため、適期・適量の施肥を行う必要があります。近年、追肥時期に合わせて肥料が溶出する肥効調節型の大麦用基肥一発肥料の普及も進んできています。

Q:大麦栽培で全量基肥を使用する際の注意点を教えてください。

    A:全量基肥は、基肥となる速効性の窒素と追肥となる緩効性の窒素肥料を配合しています。肥料の溶出特性から10月中旬の播種時期を守ってください。原則、追肥はしませんが、越冬後の生育量が不足する場合は緩効性肥料の溶出量を確認したうえで判断して下さい。

Q:大麦の基肥使用時に追肥が必要ですか。また、追肥施用が必要な場合、注意することはありますか?

    A:基肥一発肥料を使用した場合、原則として追肥は不要です。ただし、越冬後の生育量が不足し、かつ緩効性窒素の溶出量が不足する場合、消雪期に追肥を施用して生育量を確保する必要があります。追肥は緩効性窒素の溶出量を確認して判断してください。また、追肥施用は、麦が生育して肥料を吸収できる平均気温4℃以上となる時期に行ってください。

Q:麦茶用途の大麦で子実のタンパク質含有率を高める施肥方法を教えてください。

    A:石川県の試験結果では、麦茶用途向けのファーバースノウにおいて子実のタンパク質含有率を高めるためには、4月上旬頃の止葉展開期追肥の窒素施肥量を6kg/10aとして下さい。

Q:大麦の加工用途別に求められる品質について教えてください。

    A:石川県内では主に六条大麦が作付けされており、主な用途として麦茶用途と精麦(主食)用途に分けられます。麦茶用途では、香り・味に関与するとされるタンパク含有率が高いこと(許容値6.5%以上)が求められます。また、精麦用途では、米飯に混ぜて使われることが多いため、粒の白度が高いもの(許容値40以上)が好まれ、さらに搗精時の割れの要因となる硝子率が低いこと(許容値50%以下)が求められます。

Q:麦の雪害とはどのようなものですか?

    A:麦の雪害は積雪下の麦体の消耗の他に主に雪腐病によって起こります。この雪腐病は、積雪下で菌が繁殖して融雪後に茎葉が腐敗、枯死する病害です。対策としては、薬剤防除以外に耕種的防除も重要になります。播種期が遅れた場合、積雪前の生育量が小さくなり、消雪時の枯死の影響が大きくなってしまいます。このため適期播種は病害の影響を少なくするために重要です。また、基肥施肥量が過剰な場合、雪腐病が発生しやすくなるため、地力を考慮した適切な基肥施用も重要になります。

Q:空洞粒はどうして発生するのですか?その対策はどうすればよいですか?

    A:空洞粒は早刈りによって発生しやすくなります。刈取りに適した水分30%以下(最適期の水分は20~25%)の時期に刈り取りましょう。

Q:大麦の整粒歩合を高めるための栽培管理はどのようにすればよいですか?

    A:子実の厚みを増す方法は、施肥や生育量の制御などが挙げられます。施肥に関しては、出穂前10日頃の止葉展開期追肥が粒厚を高める効果があります。ただし精麦用大麦では硬質粒率を高める恐れがあるため、葉色や生育量に応じて量を加減する必要があります。また、生育量に関しては、シンクソースバランス(光合成産物の子実側需要と葉などからの供給のバランス)が崩れると細麦化する恐れがあるため、播種時期や播種量、越冬後の施肥を調整するなどによって、穂数が過剰にならないように誘導することが整粒歩合向上につながります。

Q:硝子質粒はどうして発生するのですか?その対策はどうすればよいですか?

    A:硝子質の発生要因は、品種間差、登熟期間中の気象、施肥、刈取り時期等が影響していることが分かっていますが、それぞれの要因が複合的に関連していると考えられます。軽減対策としては、適切な播種や追肥等により穂数が過剰にならないように生育を誘導し、特に止葉展開期追肥が過剰にならないよう、遅れないように留意しましょう。

Q:刈り取り適期はどのように判断するのですか?

    A:ファイバースノウの収穫時期の目安は、出穂以降の日平均気温の積算温度が730~740℃、出穂45日後程度です。穂軸、茎葉が完全に黄化し、子実の硬さがろう状で、つめで押さえても潰れない状態です。成熟期に達した麦は穀粒水分が1日あたり5~6%低下します。収穫が遅れると硬い麦が多くなり品質が低下するため、注意が必要です。

Q:六条オオムギの加工食品としての利用方法を教えてください。

    A:六条オオムギは主に「麦茶」や「押し麦」に加工されています。菓子用の「はったい粉(麦焦がし)」は焙煎した六条オオムギを粉にしたものです。また、九州地方を中心に食べられている「麦味噌」は、六条オオムギ(ハダカムギ)の麹で作った味噌です。

Q:六条オオムギは、ビール原料になりますか?

    A:六条オオムギでビールを醸造することは可能です。ただし、六条オオムギは、一般にビール原料に用いられる二条オオムギよりも、品質の良い麦芽を作るのが難しく、麦汁の粘り気が強くなるためビール原料には不向きとされています。当試験場は県内企業および石川県立大学と協力して、六条オオムギを使ったビールの醸造法を開発しました。商品はJR金沢駅などで販売されています。

Q:六条オオムギの粉は、小麦粉のように利用できますか?

    A:六条オオムギの粉は小麦粉とは違い、粘りを生み出すタンパク質である「グルテン」をほとんど含まないため、六条オオムギの粉で作った麺は弾力がないものに、パンは膨らまずパサパサした食感になります。クッキーなどには使用可能ですが、小麦粉よりも吸水しやすいため、配合などは工夫する必要があります。

Q:六条オオムギに含まれる機能性成分はありますか?

    A:  六条オオムギには「食物繊維」や「ビタミンE」が多く含まれます。オオムギの食物繊維は整腸作用のほか、免疫を調整する機能があるとされています。また、「ビタミンE」は抗酸化作用やコレステロール低減作用があるとされています。

Q:石川県特有の豆の品種は、何が栽培されていますか?

    A:石川県の戦略作物となっている「能登大納言小豆」や珠洲市の大浜地区在来の「大浜大豆」などが栽培されています。

Q:大豆は品種によって、どんなところが違いますか?

    A:圃場で見ると、開花期、収穫時期、茎の長さ、分枝の数、花の色、病害抵抗性などが違います。また、豆では粒形、粒色、へそ色、収量、病害抵抗性などが品種によって違います。

Q:大豆の品種を選ぶ際は、どのような条件を重視しますか?

    A:大豆の生育は日長や気温に大きく影響を受けるため、これらの条件に対する適応性を重視し、品種を選びます。また機械作業の効率を考え、倒伏に強いこと、莢の割れにくさ、最も下の莢の高さ等も、品種を選ぶ際に重視します。

Q:エンレイの特性を教えてください。

    A:エンレイは外観品質がよく、広域適応性の高い中生種です。麦の栽培後の晩播栽培にも適しています。また、タンパク質含有率が高いことから、豆腐や味噌などへの加工用途に適しています。石川県内における播種時期は6月上旬、開花期は7月下旬、収穫期は10月上~中旬となります。裂皮しやすいため、収穫時期を逃さないように注意する必要があります。粒の大きさは「中の大」で収量性が高い品種です。

Q:大豆作付圃場の排水対策はどのようにすればよいですか?

    A:大豆は、播種後から生育初期にかけて湿害に弱く、またこの時期の生育の不良は、最終的な収量にも大きく影響するため、播種後の排水対策の徹底が非常に重要です。具体的な対策技術は、まず耕起前の対策としてサブソイラ施工による心土破砕が挙げられます。下層土に縦の亀裂を入れることで、圃場の透水性・排水性が高まります。また、圃場周囲に明渠を設置することも効果的です。耕うん時の対策として、耕うん同時畝立て播種機による作業が挙げられます。これは、耕うんと同時に、畝立て、播種作業を同時に行うもので、これによって排水の悪い重粘土壌でも播種後の降雨による湿害を回避することができます。

Q:大豆作のための緑肥栽培について教えてください。

    A:緑肥とは、植物体が腐る前に土壌中にすき込んで分解させたものです。大豆作の場合は秋~冬に播種を行い、春にすき込みを行う冬作緑肥が利用されます。また、目的に応じて利用する緑肥は異なります。土壌肥沃度の向上を目的とする場合は、根粒窒素固定により窒素含有率の高いヘアリーベッチやクローバーを利用します。排水性の改善を目的とする場合は、窒素含有率の低いイネ科のエンバク等を利用します。

Q:麦あと大豆作の注意点を教えてください。

    A:麦あとで耕起する栽培方法では、麦の残渣が分解される際に窒素が消費されることから、施肥量を通常より窒素成分で2kg/10a程度増やす必要があります。また、麦収穫後の播種であるため、通常より晩播(6月下旬~7月上旬)となった場合には、生育量の不足を補うため、栽植密度を高めることが収量確保につながります。

Q:大豆栽培に適した土壌pHはどれくらいですか?またその矯正方法を教えてください。

    A:大豆作の土壌はpH6.0~6.5程度が適しています。大豆作付中に土壌が酸化してpHが低下するため、播種時にはpHを矯正する必要があります。石川県の水田土壌のpH平均値は5.5であり、この場合は消石灰の使用量は10a当たり壌質土で90kg、粘質土で150kg程度の散布量となります。苦土石灰の場合、施用量は消石灰の1.3倍程度とします。

Q:大豆の施肥体系を教えてください。

    A:大豆は根粒による窒素固定を行うため、施肥のみで生育の制御をすることができません。また固定窒素は生育に寄与する割合が高いため、根粒の活性を阻害しない施肥体系が重要になります。基肥は根粒が形成されるまでの期間の窒素栄養を補うものとして施用します。また、地力の低い地域では、根粒の活性および葉の硝酸還元能力が低下する開花期以降の窒素供給に合わせて、アンモニア態窒素を施肥する体系が一般的です。なお、石川県では、基肥は10a 当たり成分量で窒素2kg、リン酸5~8kg、カリウム5~8kg を施用し、追肥は速効性肥料を用いる場合は、茎葉の伸長がほぼ終った開花期後10日頃に窒素成分量で10a 当たり4~5kg、緩効性肥料の場合は2回目の培土期に4~6kg 施用することを基本としています。また、追肥分を含む基肥一発肥料も利用されています。

Q:根粒菌とは何ですか?

    A:根粒菌とは、大豆などのマメ科植物の根に侵入し、根粒を形成する土壌細菌の一種です。根粒菌が空気中の窒素をアンモニアに変換することによって、植物は窒素栄養を獲得できます。根粒菌によって固定される窒素は個体全体の窒素含量の7~8割を占めます。

Q:出芽不良を防ぐにはどうしたら良いですか?

    A:大豆の出芽不良の原因は、湿害、砕土不足、虫害などが挙げられます。排水不良による湿害を防ぐためには、明渠や暗渠を施工しましょう。その際、明渠は深く掘り下げ、連結させて排水口へ水が流れるようにします。圃場の額縁には必ず設置し、加えて圃場内の排水が悪い場所では5~10m間隔で設置しましょう。また、排水を良くするには畝立て同時播種が効果的です。砕土率を上げるためには、晴天が続いて土壌水分が高くないタイミングで耕起することが大切です。また、逆転ロータリー(アップカットロータリー)を用いると砕土率の向上に効果的です。タネバエやネキリムシによる出芽不良を防ぐためには、殺虫剤の種子塗沫や土壌混和等を行いましょう。また、未熟な堆肥はタネバエ成虫を誘引するので、使用しないようにしましょう。

Q:大豆の調湿種子とはなんですか?

    A:播種前に水分を一定に調整した種子を調湿種子といいます。大豆は播種時の急激な水分吸収によって種子の物理的な破壊が起こり、発芽率が低下します。種子の水分をあらかじめ15%前後まで上げておき、この種子を播種することで急激な水分変化を避けることができます。調湿種子は播種後に雑菌の影響を受けやすいことから、播種時には殺菌剤の種子粉衣が必要です。

Q:大豆の出芽を阻害するクラストを防ぐ方法を教えてください。

    A:クラストは降雨で地表面の土壌粒子が分散して細かい粒子となり、地表面に膜状に拡がることによりできます。クラストは、地表面の土塊が細かいほどできやすいことから、土壌改良資材の施用による団粒化の促進と、土塊が細かくなりすぎないよう砕土率を抑える対策が必要となります。

Q:大豆の播種時期や播種密度はどのようにしたら良いですか?

    A:大豆は、播種時期・密度によって、栄養成長期の生育相が大きく異なります。現在石川県で広く栽培されているエンレイを例に考えると、播種時期によって播種密度を調整する必要があります。標準的な播種時期(6月上旬)の場合、生育期間が十分に確保できることから、播種密度を高く設定する必要はありません。特に地力の高い圃場では、密度が高いと徒長による倒伏の危険性がでてきます。一方、播種時期が遅い(6月下旬~7月上旬)場合、栄養成長の期間が十分に確保できず、生育量が小さくなりやすくなります。この場合、生育量をカバーするために播種密度を高め、面積当たりの株数を増やすことが有効です。一方で、極端な早播きや遅播きを行うと、生育量が過多・過少になりすぎ、播種量の調整ではカバーしきれなくなるため、播種時期はできるだけ地域慣行の時期に合わせるようにしましょう。

Q:大豆のうね立て播種とはどのような方法ですか?

    A:大豆の畝立て播種は、播種時の畝の状態を慣行的な栽培法における1回目の培土時と同じ形態にすることで、播種後から生育初期にかけての湿害を回避する技術です。

Q:狭畦栽培とはどのような方法ですか?

    A:通常より畦間を狭めて栽培する方法です。大豆の畦間は機械による中耕培土作業のため、通常は60~70cm以上とする必要があります。中耕培土は除草と倒伏防止等の目的から重要な作業ですが、反面作業能率が低く、労力を要します。この中耕培土を省略し、代わりに畦間を通常の半分程度に狭め、大豆の茎葉が早く畦間や株間を覆うことによって雑草を抑えるのが狭畦栽培のねらいです。ただし、密植とすることにより主茎長が長くなり、倒伏しやすくなる傾向があります。倒伏防止のためには、耐倒伏性の高い品種選定や栽培方法の工夫が必要になります。

Q:大豆の雑草防除体系について教えてください。

    A:まず、播種後~出芽までの間に土壌処理除草剤を散布します。大豆の生育期に雑草の発生が認められれば茎葉処理除草剤による生育期処理を行います。いずれの処理も、直後に降雨が予想される場合は薬剤が流されてしまうおそれがあるので散布を避けて下さい。

Q:麦をリビングマルチに用いた大豆栽培について教えてください。

    A:麦を大豆と同時に播き、麦を生きた被覆作物のマルチ(リビングマルチ)として雑草の発生を抑える技術です。大豆は生育初期には植物体が小さいため地表を被覆できないのですが、この点を初期生育の旺盛な麦類でカバーし抑草することができます。麦類は夏になると出穂せず枯死するため、大豆収穫作業の障害にはなりません。ただし、早期に畝間を被覆する必要があるため初期生育が旺盛な麦類の品種選定や播種時期に注意が必要であり、また、麦類との生育競合から茎が細くなることによる大豆の倒伏や、分枝数の抑制から着莢数が減少することで減収しやすくなる点などにも留意する必要があります。

Q:ベンタゾン液剤を使用する際の注意点を教えてください。

    A:ベンタゾン液剤は、大豆の生育期に全面茎葉散布ができる広葉雑草を対象とした除草剤です。この除草剤は、光合成を阻害することによって除草効果を発揮するタイプの除草剤であるため、使用時の気象条件によって薬剤の活性が異なります。具体的には、低温・曇天時には活性は低くなり、逆に高温・晴天時には活性が高くなる傾向があります。このため、大豆への薬害を避ける場合には、高温・晴天条件は避ける必要があります。逆に高い薬剤効果を期待する場合には低温・曇天時は避ける必要があります。また、雑草が所定の葉期を過ぎると効果が著しく低下してしまうため、商品に記載の使用時期を確認の上で、適切な時期の散布を行ってください。

Q:中耕培土の効果と実施する際の注意点を教えてください。

    A:中耕培土は、茎下部が高水分かつ膨軟で通気性の良い土壌に覆われることによって、良好な排水、不定根発育及び根粒菌着生の促進、倒伏防止、除草等の効果があります。また、不定根の発生は播種後25~35日頃に活発で、この時期に中耕培土を行うと効果が高いです。しかし、播種後45日頃から不定根の発生は減少しますし、中耕培土が遅くなるほど根を切断して生育を阻害するおそれがあるので注意してください。

Q:大豆の培土期はいつ頃ですか?

    A:大豆の培土は一般的に2回行います。1回目の培土は子葉節が隠れるように行います。本葉が2~3枚になるまでに終わらせましょう。2回目の培土は初生葉が隠れるように行います。不定根の発生が最も盛んな播種後25~35日に行うと、生育促進・倒伏防止の効果が高いです。本葉5~6枚の時期までに終わらせましょう。

Q:大豆の追肥には何が良いですか?

    A:大豆は開花盛期以降に硝酸還元能力が低下するため、追肥にはアンモニア態窒素(尿素や硫安)が効果的です。

Q:干ばつになるとどのような影響がありますか?

    A:大豆は開花期から子実肥大期にかけ、最も水分を必要とします。この時期干ばつにあうと、落花・落莢が多くなり収量の低下や、青立ち株の発生原因になります。また、栄養状態の低下から、小粒化、しわ粒の原因にもなります。

Q:大豆へのかん水の実施時期とその方法を教えてください。

    A:大豆のかん水は主に開花始から子実肥大期(7月下旬~9月中旬)に行います。この期間の過度な乾燥は、落花・落莢をはじめ大豆への悪影響が出ます。かん水の目安としては、晴天が続き畝間が白く乾いた時や日中に大豆の葉が立ち、半分以上の葉が裏返って見えるようになった時期です。かん水は、圃場周囲に掘った額縁排水溝から接続した畝間に通水する方法が効率的です(うね間かん水)。なお、水が停滞すると湿害を生じることがあるので、水が行きわたったら速やかに排水します。

Q:大豆の倒伏を防ぐにはどうしたらよいですか?

    A:大豆の倒伏は直接的には強い風雨が原因となりますが、倒伏が起こりやすくなる大豆生育の状況としては、
1.地上部の生育量が大きくなりすぎること
2.地上部が蔓化すること
3.地下部の支持力が弱いこと
以上3つの要因が考えられます。1 、2 の状況が起こらないようにするためには、播種を適切な時期と密度で実施することが重要です。特に播種が適期より早すぎたり、密度を上げすぎると蔓化のリスクが高くなります。3 の状況が起こらないようにするためには、培土が重要です。培土によって、大豆茎部からの不定根の発生が促進されるため、地下部の支持力が増大します。培土は、大豆の根の生理的な側面も考慮に入れると、播種後20日~35日の間に1~2回実施することが効果的です。

Q:青立ちはどうして発生するのですか?その対策はどうすればよいですか?

    A:莢及び子実(シンク)が少なく茎葉部(ソース)の生育量が大きいと、養分の転流が十分行われず青立ち状態となります。対策としては、早播きを避け、過剰な栄養生長の防止すること、干ばつによる落葉・落莢を防ぐための灌水を行うこと、適確な害虫防除などが挙げられます。

Q:皮切粒はどうして発生するのですか?その対策はどうすればよいですか?

    A:皮切粒には、栽培期間中に発生するものと乾燥時に発生するものがあります。栽培期間中の発生は種皮と子葉の大きさのアンバランスによるものであり、それぞれの生長する時期の温度が原因と考えられます。乾燥時の発生原因は、急激な乾燥や、循環式乾燥機の機械的衝撃などが挙げられます。対策としては、乾燥の温度や速度を低減させることが必要と考えられます。

Q:しわ粒はどうして発生するのですか?その対策はどうすればよいですか?

    A:大豆のしわ粒には、子葉組織と種皮が収縮してぎざぎざになる「ちりめんじわ」と、種皮が吸湿により亀甲状に隆起する「亀甲じわ」があります。「ちりめんじわ」は、生育の後期に子実がうまく肥大しなくなることが原因で起こりますので、この時期の土壌の栄養状態や排水性を改善することが対策となります。「亀甲じわ」は、収穫の遅れが主な原因となりますので、子実水分が22%以下になったら、直ちに収穫するようにして下さい。

Q:大豆のコンバイン収穫の刈り取り適期はどのように判断するのですか?

    A:振るとカラカラ音がする、豆につめ跡がわずかにつく、茎がポキッと折れる、莢が茶褐色になっている、完全に落葉している。以上、5つの点が大豆刈取り適期の特徴です。刈り遅れが汚染粒の原因となるので注意しましょう。

Q:コンバイン収穫の際の注意点を教えてください。

    A:大豆のコンバイン収穫の際注意しなければならないことは汚粒の発生です。汚粒は、収穫時にコンバインが土・雑草・青立ち株・未乾燥の茎等を巻き込み子実が汚れることで発生します。汚粒は直接品質に影響するため、発生はできるだけ抑える必要があります。発生を抑える対策として、収穫前に圃場の雑草・青立ち株を除去すること、茎水分が低下してから刈り取り作業を行うこと(早朝や降雨後は茎水分が高くなりやすい)、コンバインの清掃をこまめに行うこと、などが挙げられます。

Q:枯れた大豆を引き抜くと、茎の根元にオレンジ色の粒々が付いていました。これは何ですか?

    A:それはダイズ白絹病の菌核です。白絹病は初め葉が黄色くなり、最終的には枯れてしまう病気です。菌核の付いた株はそのまま放置すると被害が拡大するので、周囲の表層土とともに圃場の外へ持ち出してください。

Q:大豆の病害にはどのようなものがありますか?

    A:葉に発生するべと病や葉焼病、立枯れ症状を示す茎疫病、黒根腐病、白絹病などがあります。これらは、被害残渣についた菌が土壌中に残って伝染源となるので、輪作や排水対策を行ってください。紫斑病は、主に種子伝染するので、健全種子を用いることが重要です。モザイク病はウイルスによる病気で、種子伝染とアブラムシによる伝染をします。健全種子を用い、アブラムシの防除を徹底してください。

Q:大豆の害虫にはどのようなものがありますか?

    A:大豆にはハダニ類やアブラムシ類、メイガ類、カメムシ類など数多くの害虫が発生します。このうち、石川県内で発生するのは10種類程度です。近年、メイガ類(ウコンノメイガ、マメシンクイガなど)、カメムシ類(ホソヘリカメムシ、イチモンジカメムシなど)の被害が拡大しており、注意が必要です。

Q:大豆の利用方法を教えて下さい。

    A:大豆は様々な用途で利用されています。大豆油の他、加工食品としては、みそ、醤油、豆腐、豆乳などが挙げられます。また、もやしやきな粉も大豆から作られています。

Q:豆腐の作り方を教えて下さい。

    A:豆腐は豆乳を固めて作ります。まず、豆乳は大豆を10倍量の水に浸漬して粉砕・加熱したものをろ過して作ります。温めた豆乳に凝固剤を加え、圧縮や成型を行います。豆乳の凝固剤としては、にがりの他、硝酸カルシウムやグルコノデルタラクトンがあります。

Q:豆腐は、豆乳をどのようにして固まらせているのですか?

    A:豆乳を固めて豆腐にするには凝固剤が必要です。凝固剤には大きく2種類があり、1つは日本で古くから使われている「にがり」です。にがりは製塩の副産物で、主な成分は「塩化マグネシウム」です。凝固剤のもう1つは「グルコノデルタラクトン」という糖から作られる物質です。グルコノデルタラクトンは、天然ではハチミツなどに含まれています。木綿豆腐、絹ごし豆腐、充填豆腐の名称は製造法の違いによるもので、使用されている凝固剤は商品によって異なります。

Q:豆腐に適する大豆の特性を教えて下さい。

    A:豆腐は大豆のタンパク質を固めて製造するものです。ですから、タンパク質の多い大豆や、固まりやすい成分を含んだ大豆は豆腐製造に適していると言えます。

Q:豆腐を原料に作る凍豆腐は、どうして豆腐と食感が違うのですか?

    A:豆腐は、タンパク質の網の目に水が閉じ込められているため、ゼリー状になっています。凍豆腐は、凍結時に氷の結晶によってタンパク質の網が変化して、閉じ込められていた水が流出し、さらに乾燥させることでスポンジ状になります。食感の違いは、この構造の違いによるものです。
※「大豆とその加工1 」(南江堂発行)より抜粋

Q:大豆に含まれる機能性成分はありますか?

    A:大豆に含まれる機能性成分としては「大豆イソフラボン」がよく知られています。この他にも大豆のタンパク質や脂質には血中コレステロールを低下させる効果が報告されています。

Q:大豆イソフラボンとは、どういう成分ですか?

    A:大豆イソフラボンは、植物に含まれるフラボノイドの一種です。女性ホルモンのエストロゲンとよく似た構造をしており、更年期障害や骨粗しょう症の予防効果があるとされています。
※「食品機能性の科学」(株式会社  産業技術サービスセンター)から一部抜粋

Q:大豆油の作り方を教えて下さい。

    A:一般的に植物油はそのまま圧搾するか、ヘキサンという溶媒で抽出しています。大豆はなたね等に比べ油脂が少ないため、ほとんどはヘキサンによって抽出されています。抽出された油は不純物を取り除き、ろ過して出荷されます。

Q:大豆ハンバーグは、どのように作りますか?

    A:大豆はタンパク質含量が高いため、畑の肉と言われています。大豆をエクストルーダーという押し出し、形成機械を用いて高温・高圧状態で加工すると、大豆のタンパク質が固まり、肉のような食感になります。このように肉様の組織となった大豆タンパク質を用いて作られた、ハンバーグやソーセージ等の加工食品が流通しています。

Q:貯蔵中の小豆から虫が湧いてきました。原因はなんですか?

    A:アズキゾウムシの幼虫です。対策としては、低温貯蔵(11.3℃以下)があります。

Q:蕎麦の麺には色が白いものとグレーのものとがありますが、どのような違いがあるのですか。

    A:白い蕎麦と黒い蕎麦の違いは、使用しているソバ粉の違いによるものです。ソバの実の中心部分を粉にした一番粉(更級粉)や二番粉を使用した蕎麦は白くなります。ソバの実の外側を粉にした三番粉や全てを粉にした全層粉を使用した蕎麦は黒くなり、蕎麦の風味が強くなります。

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所属課:農林水産部農林総合研究センター農業試験場

石川県金沢市才田町戊295-1

電話番号:076-257-6911

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