更新日:2010年7月21日
茎頂培養でウイルスフリー苗を作る
- 茎の先端には、細胞の分裂活性の高い「茎頂」(写真1)と呼ぶ部分があります。
- 植物に感染したウイルスも、この茎頂の中にはなかなか入り込めません。
- そこで茎頂部分だけを切り取って培養すれば、ウイルスフリー苗を作り出せます。
- クリーンベンチ(写真2)の中で、無菌的に茎頂(0.5mm以下の大きさ)を切り取ります。

写真1 「イチゴの茎頂」

写真2 「クリーンベンチ(無菌作業台)」
- 成長に必要な養分を含む培地に切り取った茎頂を植え込み、25℃の培養室(写真3)で培養します。
- 培養した茎頂は、早いものでは2ヶ月程で、大きさ2cm程の小植物に育ちます。

写真3「培養室(茎頂を培養中)」
- 今までにイチゴ、ヤマイモ、キク、ワサビなどのウイルスフリー苗を作り出し、県内の農業団体に供給してきました。
1. ウイルス病にかかると?
- ウイルス病にかかると成長や品質が悪くなってしまいます。
- この病気は、アブラムシなどによって感染し、薬では治せません。
- 球根やイモやさし芽などで増やす作物では、一度感染すると代々病気を受け継ぐことになります。
2.ウイルスフリー苗って?
- フリーとは?「バリア・フリー」のフリーと同じような意味です。
- ウイルスを保持していない健全な苗のことで、生育が良く、品質の良いものができます。
- 熱処理をかけたり、ウイルスのいない茎頂部分だけを培養することで作ります。
- 例えば、ウイルスフリーのサツマイモは、皮の色が鮮やかな紫色になり、ヤマイモでは、2~4割程度大きなイモができます。
3.ウイルスフリー苗にはどんなものがあるか?
日本全国でいろいろなウイルスフリー苗が栽培されています。
- 「野菜」サツマイモ、イチゴ、ヤマイモ(ジネンジョ、ナガイモ)、ネギ、フキ、ニンニクなど
- 「花き」キク、カーネーション、カスミソウ、スターチスなど
- 「果樹」ブドウ、リンゴ、ナシ、モモなど
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