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更新日:2010年9月21日

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ホクリクサンショウウオ生息地・平等寺のコウヤマキ

ホクリクサンショウウオ生息地

羽咋市千路町

ホクリクサンショウウオ生息地1 ホクリクサンショウウオ生息地2
県指定天然記念物  平成21年4月28日指定

ホクリクサンショウウオは、サンショウウオ目サンショウウオ科に属する日本固有の小型のサンショウウオである。 能登半島と富山県の一部にのみ分布する。生息地は、丘陵部の林縁に接して滲みだし水や湧水によってできた緩やかな流れとその周辺である。国のレッドリストで絶滅危惧IB類(EN)、県のレッドデータブックでは絶滅危惧I類に分類されている。
成体の全長は80~120ミリメートル、尾長は全長の約半分、前肢の指は4本、後肢の指は5本である。オスはメスよりやや大きく、メスに比べて尾長が長く、後肢が太くなっている。背面はオスでは黒褐色、メスでは黄褐色で不明瞭な斑紋を散布する。
繁殖は年1回、1月下旬から4月上旬にかけてで、メスは1対の卵嚢を産む。卵嚢表面に明瞭な条線を持たないことで近縁種から区別できる。
本種は、昭和46年に、羽咋市立旧越路野小学校敷地内の側溝で発見された。当初はアベサンショウウオ(Hynobius abei)あるいはトウホクサンショウウオ(Hynobius lichenatus)とされていたが、形態的並びに遺伝的研究の結果、独立した新種であることが判明し、昭和59年に「ホクリクサンショウウオ(Hynobius takedai)」と命名されたものである。両生類のような高等動物の新種発見は近年では珍しく、羽咋市千路町地内の生息地は、そのホクリクサンショウウオのタイプ産地として学術的に貴重であり、その文化財的価値は高く、天然記念物に指定し、その保護を図ることが必要である

 

平等寺のコウヤマキ

鳳珠郡能登町字寺分弐字114番

平等寺のコウヤマキの画像 
県指定天然記念物  平成21年4月28日指定

コウヤマキは、1属1種の日本固有の植物で、常緑高木針葉樹である。幹は直立し、樹高30メートル以上、幹周(胸高)3メートルに達する。福島県から宮崎県までの山地に分布している。高野山に多いので「高野槇」と名付けられた。
樹皮は、若枝では赤褐色であるが、後に灰褐色に変わる。枝は一見して先端に葉が輪生しているように見えるが、実際には長枝と短枝があり、長枝には褐色の鱗片葉が螺旋状につく。短枝は長枝の節に多数輪生し、その先に長さ6~14センチメートルの針葉をつけるので、長枝の節部に葉が輪生しているように見える。   
コウヤマキは、かつてヨーロッパや北アメリカにも広く分布していたことが化石でわかっているが、北アメリカからは新第三紀に、ヨーロッパからは第四紀更新世の始めに滅びた。現在では日本にのみ残存しており、植物学上貴重な樹種である。
平等寺のコウヤマキは、樹高30メートル、幹周(胸高)3.8メートルを測り、平等寺が現在地に移転した、天正11(1583)年頃に植えられたものとすると、樹齢は約400年と考えられる。平等寺が真言宗であるため、高野山にゆかりが深いコウヤマキが植えられたとされている。
コウヤマキとしては県内最大の巨樹で、その文化財的価値は高く、また、年輪等に過去の気候や環境の状況を記録していることから古気象等の研究素材として学術的価値も大きい。さらに地域のシンボルとして人々の安らぎと潤いを与えるなど、生活環境保全面からも重要な自然環境資源であり、天然記念物に指定し、その保護を図ることが必要である

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

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