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更新日:2013年1月31日

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砂取節・能登麦屋節・ぞんべら祭と万歳楽土附『能之次第』1巻

 砂取節

所在地  珠洲市
    (珠洲市砂取節保存会  珠洲市馬緤町)

砂取節

県指定無形民俗文化財  昭和43年2月26日指定

珠洲市の旧西海村の海岸一帯で行われた揚浜式製塩の労作歌。砂浜が少ない西海村では、寄り揚げの浜から良質の砂を船で運んだ。砂取り船に男衆が乗り込み、往きの空船で砂取節を歌い、砂の積み込みは女衆の役だったという。
歌詞には塩田作業の労苦や浜仕(はまじ)の境涯を嘆くものが多い。

おらは雇人(やといと)  しかたの風だ  お日の  入る場を  待つばかり
塩をとるには  夏中浜辺  魚も  浮いたり沈んだり

歌い方は後ろの句から歌いかえすという特色があり、始めの歌は次のように歌う。

アーエンヤヤッサ  ヨイトコヤッサ  アーアしかたの風だヤー  ヨイヨイ
おらは雇人だ  しかたの風だヤー  ヤーレ待つばかり  アー入る場を 
オーお日のヤー  お日の入る場をヤレヨー  ヤンサ  待つばかりヤーイ
アーエンヤヤッサ  ヨイトコヤッサ

歌詞・歌調ともに地方的特色があり、製塩生活から生まれた民謡として注目される。
昭和60年「石川県の文化財」より

 

 能登麦屋節

  所在地  輪島市門前町                                
    (能登麦屋節保存会  輪島市門前町七浦(しつら)区)  

  

県指定無形民俗文化財  昭和43年2月26日指定

 

能登半島の門前町七浦地区に伝わる踊り唄の民謡である。もとは輪島の素麺作りの麦屋で歌われた粉ひき唄で、文化7年(1810)の記録によれば75軒の麦屋があり、2~300人の近在の村の娘たちが雇われていた。昭和初期まで旧西保・浦上・道下・七浦・南志見・町野地区では、この麦屋節の原型に近いものが歌われており、なかでも五十洲と西山では、もっとも長くまで歌い踊られていたという。いまは、七浦地区でお座敷唄や盆踊り唄として形を変えてはいるが、「竹の切口ゃスタタンコタント  ナミナミダンブリ溜り水  水は澄まず濁らず出ず減らず」といった歌詞で、哀愁をこめて歌われている。
なお、越中五箇山の麦屋節も、もとは「ワジマ」といい、輪島出身の遊女お小夜が五箇山に流され伝えたという説と、輪島の漆掻きや木挽き職人・商人などが訪れて伝わったという説があるが、明確ではない。越前大野や飛騨白川にも「ワジマ」なる類似の民謡があるという。
昭和60年「石川県の文化財」より

 

ぞんべら祭と万歳楽土 附『農之次第』1巻

所在地  輪島市門前町鬼屋、走出、清水
鬼屋ぞんべら祭保存会 輪島市門前町鬼屋
走出万歳楽土保存会 輪島市門前町走出
清水万歳楽土保存会 輪島市門前町清水  

ぞんべら祭りの様子(田植え)

鬼屋ぞんべら祭

万歳楽土の様子

走出万歳楽土

県指定無形民俗文化財  昭和61年8月22日指定


ぞんべら祭と万歳楽土は、元来は年頭にあたり、氏神社の神前において農耕の過程を詞章と所作をもって模擬し、あるいは舞踊を演じて豊年満作と地域の繁栄とを祈る予祝行事である。日本の田遊びの一典型として、また、石川県における唯一の田遊び行事としてきわめて貴重である。
なお、ぞんべら祭のとき読みあげる詞章及び所作を示した『農之次第』1巻(巻子本、縦約28センチ、長さ約282センチ)は近世初期の書写と見られるが、その内容よりして中世期の成立と考えられ、田遊びの文献資料として貴重である。 

 

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

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