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更新日:2010年11月25日

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絹本著色山崎長国画像・絹本著色愛宕権現図  長谷川信春筆

絹本著色山崎長国画像 (1幅)

桃山時代
常松寺  金沢市野町1-3-8
石川県立美術館保管  金沢市出羽町2-1
縦98.0センチ  横37.8センチ


絹本著色山崎長国画像
県指定文化財  昭和62年1月14日指定

崎長国(1581~1604)は、加賀藩老臣山崎長徳の長男である。前田利長に仕え、慶長9年12月23日、24歳で没し法号を恵峰院、はじめ常松居士と称したが、常松は父長徳が用いるべきとあってのち万松居士と改められた。本像は、1枚の茶褐色を呈する絵絹に、斜め右を向き、右手に扇子、左手に数珠を持ち、腰に大小をさし、大柄な桐文散らしの小袖に、小紋の裃を着用して、上畳に坐る姿を描く。その向かって右側に太刀が立てかけられる。顔は淡代赭色で、輪郭・眉・目・鼻などの面貌表現に細い柔軟な線描を用い清楚にあらわし、小さな唇に淡朱をさす。髪は濃墨のまわりを薄くぼかし、その上に毛筋を細かく引く。構図や華麗に描かれた衣装など桃山武人肖像画の典型を示し、秀作の1つに数えることができる。画面上部に、宝円寺3代で、のち高岡瑞龍寺と常松寺の開山でもある広山恕陽の『慶長九甲辰年臘月(十二月)念三日(二十三日)』の賛が記されている。

 

絹本著色愛宕権現図 長谷川信春筆 (1幅)

室町時代末期(16世紀)
石川県七尾美術館  七尾市小丸山台1-1
軸装(太巻)縦81.3センチ  横36.3センチ(絵画部分のみ)


絹本著色愛宕権現図  長谷川信春筆
県指定文化財  平成8年4月9日指定

の愛宕権現図は、馬上で甲冑を着し右手に戟、左手に宝珠を戴いた図である。愛宕権現は京都嵯峨の地に祀られ、平安王城の鎮護とされ「勝軍地蔵」とも呼ばれる。以前は絹焼けがひどく、画面に大きな折れが生じていたが、現在は修復され原初の優美な色彩が見られる。図右下に「信春」朱字袋形印が確認できる。26歳筆の「十二天図」(正覚院蔵)との共通点が多く、全体から信春時代の特徴を見ることができる。製作は「十二天図」と同時期とも見られるが、佛画ゆえの類似とも考えられ、逆に描かれた像から、上京後すぐの30代前半頃とも考えられる。もしそうであれば、地方絵師の域を越え、すでに全国的に認められるレベルに達していたといえ、上洛当時の等伯を知る上で貴重な資料といえる。

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

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