ここから本文です。
当館所蔵の近現代の工芸作品から、秋にふさわしい作品の数々をごらんいただきます。
四季の景趣は工芸作品のモチーフとして古来より表わされ続けてきました。秋といえば、秋草、月見、稲穂、芦雁、紅葉など数え切れないほど多くの題材がありますが、今回の展示では、そういった景趣を表現した作品を選んでご覧いただきます。
二代松本佐吉《芦雁大皿》は、古九谷に倣った作品です。緑彩で塗り込められた地には重ね菊が充填されており、波立つ水面を思わせます。古九谷《青手桜花散文平鉢》(当館蔵、県文)などに近い表現です。器面の上部には、鮮やかな紫で急降下する雁、そして下部に黄彩をもって芦が添えられています。雁の姿態は古九谷《色絵芦雁宝尽文稜花皿》(加賀市美術館蔵)のそれに近いですが、首の向きが変更され、思い切ったクロースアップが行われています。古作に学びながらも、瞬間を捉えた躍動感のある題材選択や、器の外を意識させる構図には、作者の創意が感じられます。
二代松本佐吉《芦雁図皿》
名称 |
石川県立美術館 |
---|---|
住所 |
石川県金沢市出羽町2-1 |
電話番号 |
076-231-7580 |
ファクス番号 |
076-224-9550 |
ホームページ |
観覧料
一般360円(290円)、大学生290円(230円)、高校生以下無料
※( )は20人以上の団体料金
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください