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更新日:2018年6月5日

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議案説明要旨(平成30年第3回県議会定例会) - 平成30年5月29日 - 1.「個性のさらなる進化」について

◎ 「安心と躍動が進化する  ふるさと石川」の実現について

    さて、今回提案いたしました補正予算等の議案の説明に先立ちまして、今後の県政の運営にあたり、所信の一端を申し述べます。

  最近の本県経済は、鉱工業生産指数や有効求人倍率が、引き続き、全国トップクラスの水準で推移しており、日銀金沢支店の金融経済月報では、昨年十二月以降、北陸の景気判断が東海と並び、「拡大している」とされ、バブル期の平成三年以降では最も強い表現となっているところであります。加えて、想定を超える新幹線金沢開業効果が持続しており、本県には、今、かつてないほどの勢いがあります。

  二年後には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、その三年後には新幹線敦賀開業という「第二の開業」が到来する中、本県の今の勢いを、いかにして持続させ、さらに拡大させていくかが大きなテーマとなってまいります。この千載一遇のチャンスを最大限に生かし、具体の成果につなげていきたいと考えております。

  そのためには、石川の個性ともいうべき財産に一層の磨きをかけていくとともに、北陸新幹線はもとより、道路や港湾などの整備をさらに進め、交流を一段と盛んにしていかなければなりません。さらには、県政の基本である県民の安全・安心の確保についても、怠りなく取り組みを進めていく必要があります。

  私は、このような思いを持ちながら、三つの点からこれまでの取り組みを進化させることで、石川県を日本海側のトップランナーとして飛躍・発展させ、「安心と躍動が進化する  ふるさと石川」の実現に、全力で邁進してまいる所存であります。

1.「個性のさらなる進化」について

  第一は、「個性のさらなる進化」であります。

  本格的な人口減少時代を迎え、地域間競争は、規模は大きくなくとも質の高さを競っていく時代が到来しつつあります。本県は、高い技術力を有するものづくり企業の集積、先人により時代を超えて磨き抜かれてきた歴史や文化の集積、優れた人材による高等教育機関の集積、四季折々の変化が実感できる豊かな自然など、魅力ある数多くの財産を持ち合わせており、これらに一層の磨きをかけ、その価値を一段と高めていくことが、比類のない石川の個性を際立たせることにつながります。

  現在の本県経済のかつてない勢いは、新幹線開業効果の持続に加え、本県のものづくり中小企業が大きなけん引役となっているものであります。今をさらなる成長の好機と捉え、積極果敢に挑もうとする、ものづくり中小企業の新事業展開の加速化や、AI・IoTの導入など生産性向上を一段と後押しすることにより、本県経済の勢いの持続・発展につなげてまいりたいと考えております。

  活性化ファンドにつきましては、平成二十年に、国、県、金融機関それぞれの資金拠出により創設して以来、これまでに九百件を超える中小企業の新商品開発等を支援し、企業から高い評価をいただいているところであります。

  こうした中、本年八月末にファンドの十年間の期限が到来することから、これまで国に対して延長を強く働きかけてきたところ、国からは、県と金融機関が一体となって取り組んでいることや、ファンドにより支援した案件の九割が商品化につながっていることなどが全国の中でも高く評価され、今般、十年間の延長が認められる見通しとなりました。

  これを機に、中小企業の前向きな取り組みを一層後押しするため、活性化ファンドをリニューアルすることとし、金融機関の協力を得てファンドの規模を拡大し、総額四百億円の「いしかわ中小企業チャレンジ支援ファンド」を創設することといたしました。

  具体的には、これまでは、活性化ファンドへの申請は、そのほとんどが食品や伝統的工芸品などの新商品開発となっていたことから、今回新たに、本県経済をけん引する機械や繊維企業など、ものづくり中小企業を対象とした「ものづくり企業特別枠」を創設し、事前調査の段階から、新製品・新技術の開発、販路開拓に至るまでを、総合的に支援してまいります。

  企業の生産性向上による競争力強化につきましては、昨年度、AI・IoTの導入に対する助成制度を創設したところでありますが、今般、こうした資金面の支援に加え、技術面、人材の育成面からも、きめ細かく対応し、全国でも例のない総合的な支援策を講じることといたしました。

  資金面の支援については、助成枠を昨年度の三倍に拡充するほか、技術面の支援については、工業試験場内に「AI・IoT技術支援工房」を開設し、導入効果を実感できる事例の紹介や、外部専門家による指導・助言、さらにはAI機器の試作開発の支援などを行う体制を整備いたします。また、人材の育成面の支援については、AIやIoTの活用を具体的に検討できる人材を育成するため、模擬装置を用いた実践的なセミナーを開催することといたしました。

  さらに、生産性を向上させるためには業務の改善も重要であり、専門コンサルタントの指導のもと、生産を効率化するための設備配置の見直しなど、業務の改善に取り組むモデル企業を支援するとともに、その成果を県内企業に普及してまいります。

  東京オリンピック・パラリンピック開催期間中の開館を目指して整備を進めている東京国立近代美術館工芸館の移転整備につきましては、先月八日に起工式を行い、建設工事に着手するとともに、新たな建物に活用する旧陸軍の第九師団司令部庁舎及び金沢偕行社の解体工事を進めているところであります。日本海側初の国立美術館にふさわしい施設となるよう、引き続き、独立行政法人国立美術館や金沢市と連携し、整備を進めてまいります。

  加えて、工芸館移転の気運の盛り上げを図るため、新たな工芸館の魅力や本県の伝統工芸文化を紹介するPR映像を制作し、国内外に向けて積極的に発信してまいります。

  第九師団司令部庁舎及び金沢偕行社が解体撤去される跡地の利活用につきましては、外周の緑を保全しつつ、周辺文化施設の共用駐車場として整備を進めてまいります。これにより、周辺文化施設全体の駐車台数は、現在の約一・八倍の二百五十八台となり、建物の解体撤去後、速やかに工事に取りかかり、工芸館の開館に先駆けて来年夏までに供用し、文化施設利用者の利便性向上を図ってまいります。

  東京オリンピック・パラリンピック開催年の完成に向けて復元整備を進めている金沢城公園の鼠多門・鼠多門橋につきましては、来月十日に、鼠多門の起工式を執り行うこととしており、鼠多門橋についても、本年夏には工事に着手する運びとなっております。鼠多門については、河北門や橋爪門と同様に、工事に使用する壁板や平瓦について寄進を募ることとし、県民参加による城づくりを進めてまいります。

  こうした中、金沢城復元の総仕上げともいえる二の丸御殿については、これまで、絵図・文献などの史料の収集や研究を進めてきたところでありますが、旧陸軍が明治五年に作成した平面図の発見により、間取りが特定できるようになるなど、幕末期の御殿の様相が相当明らかになってまいりました。このため、今般、城郭建築、近世歴史、史跡整備などの専門家から成る「二の丸御殿調査検討委員会」を立ち上げ、二の丸御殿の復元の可能性について、具体的に検討を進めていくことといたしました。

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