県議会の議案説明要旨 - 平成21年2月26日 - 4 個性を活かした文化と学術の地域づくりについて

◎  主な施策の概要について

4  個性を活かした文化と学術の地域づくりについて

  第四は、「個性を活かした文化と学術の地域づくり」についてであります。

  県庁跡地につきましては、「しいのき迎賓館」の来年春の完成を目指し、着実に整備を進めてまいります。また、周辺敷地の整備については、建物の北側に沿ってせせらぎを配すると同時に、一階部分と連続して利用できる石の広場を設けるほか、緑を主体とする伸びやかな空間を創出することとしております。

  なお、「しいのき迎賓館」は、多種多様な文化を創造すると同時に、学術交流等を推進するための公の施設として設置し、指定管理者制度を活用した運営を行うこととしており、今議会にそのための設置条例を提案しております。併設されるレストランやカフェを含め、「兼六園周辺文化の森」の魅力向上に寄与できるものと考えております。

  金沢城公園につきましては、史跡としての価値を育むとともに、本県の歴史や文化、伝統を継承する象徴として、新たな文化資産の創出を図ることとしており、引き続き、河北門といもり堀の復元整備について、来年春の完成を目指して着実に進めてまいります。

  また、旧体育館の撤去を終えた玉泉院丸跡については、来年度から本格的な埋蔵文化財調査を急ぐと同時に、その復元整備に向けて、専門家による検討委員会を設置し、全体像の解明に着手することとしており、今後、暫定整備を含めた整備の方向性を検討してまいります。

  兼六園周辺の文化施設等の魅力アップにつきましては、前田育徳会尊經閣文庫分館に関する情報発信など、各施設のソフト面での充実に努めるとともに、本多の森公園の修景整備や園内広場の整備などについて、引き続き詳細な検討を進めてまいります。

  「ラ・フォル・ジュルネ金沢「熱狂の日」音楽祭2009」につきましては、「モーツァルトと仲間たち」をテーマに、ゴールデンウィーク期間中に開催いたします。金沢駅周辺に加えて、街なかや富山・福井両県での公演を新たに行うことにより、賑わいの創出や本県の音楽文化の国内外への発信に、大きく寄与するものと期待しております。

  高等教育機関等との連携についてであります。本県ではこれまで、大学コンソーシアム石川に対する支援など、高等教育機関の集積を地域づくりに活かす取り組みを進めてまいりましたが、この度、金沢大学学長からの申し入れを踏まえ、本年四月にも、教育、保健医療、環境、産業などについて、同大学との間で包括連携協定を締結することといたしました。今後、本協定に基づき、金沢大学との地域課題の解決に向けた連携を強化し、地域社会の更なる発展に繋げてまいりたいと考えております。

  また、オペレーティング・ユニットが本県に設置されたことを契機に、自治体初の試みとして、国際舞台での活躍を志す意欲ある学生を国連本部へ派遣し、国際機関について学ぶ機会を提供する「国連スタディビジット・プログラム」を創設いたします。このプログラムの実施が国際社会で活躍する若者の輩出に繋がると同時に、県内高等教育機関の魅力アップにも寄与することを期待しております。

  看護大学及び県立大学については、平成二十三年四月の公立大学法人化に向け、来年度は、総務部に準備室を設置し、組織体制の強化を図ることといたしました。

  また、県立大学につきましては、本年四月に大学院を開設し、高度で専門的な知識を有する人材の育成と地域貢献をより一層推進していくこととしております。

 

以上

●目次に戻る   ●前へ戻る   ●次へ進む